サードマン
当夢日記内容は当方に不利益をもたらす危険性があると判断。
よって、冬であること以外の詳細な時系列を秘匿する。
尚、後半のもうひとつの夢に関しては秘匿不可能につき今年の夢であることを補足する。
サードマンって知ってるか?
いや、知らないなら良いさ、知っても意味が無いだろう。
平たく言えば『もう一人の自分』の『幻影』と言えば良いのだろうか?
ある者は『神の見えざる手』と表現した。
ある者は『誰かに自分の幻影を重ねただけの幻覚』と切り捨てた。
ある者は『多重人格の一種』とした。
私か? さぁ? 私は、分からない、あるいは解らないモノってのは
『ワカラナイままである方がシアワセ』だと考えている。
知るべきでない事なんてこの世に星の数だ、知って、覚える価値も必要も無い。
なら何でこんな事を話したかと言えば・・・最近の事件が
年単位で古い夢の内容と最近見た夢とで関係しているから、だな。
先ずは最初の夢からだ、アレは寒い真冬の夜中のことだ・・・
私は意識をハッキリと持ち、それが夢であると認識していた。
そして目の前の影がどういう訳か自分だと認識していた。
そして極めつけは、自由に思考が働いた点だ。
夢の中というのは基本的にぼんやりとした意識の中で見る世界だ
覚えているだけでも奇跡に近く、喋れるなんてウルトラCだ。
なのにその夢はその二つを軽く上回る自由な世界だった。
動けた、覚えていた、しゃべれた、意識がハッキリとしていた。
思えば、あの時期から私はまともでは無かったのだろう。
ソイツは私にとんでもない凶行を唆して来た。
意訳すれば『復讐したくないか?』『子供を殺せ』そんな内容だ。
そんな企みを認める訳にはいかない。
だが、それは会話になっているようで、会話になっていないようなモノだった。
「私がそんな事を実行するような人間だと思うか?」
『思うね、お前にはその権利がある』
「夢の住人の分際でよくもまぁ権利を語れたモノだ」
『お前はここが夢だとでも?』
「どういう意味だ?」
『お前は何をもって夢を夢だと定義し、何をもって現実を現実と定義するんだ?』
「・・・少なくとも、私にとってはここが夢だ」
『流石、元軍人に精神を磨かれただけはある、答えが上手い
いや、心を治された、が正しいのかな?』
「さぁな、少なくとも殺戮者に堕ちる事は無さそうだ」
『だろうね、それが君にとって幸せかは別だけど』
「結局何が言いたい?」
『隠さない、正直者、潔癖は美徳だと言うけど
お前は少しやり過ぎだと思うかな、まぁ、面白いから良いけどさ』
「質問に答えろ」
『答えるまでもない、だって答えはお前が既に出している』
「・・・世界、国家、社会への復讐
未来を担う宝である子供を殺す事で自らを蹴落とした全てへの復讐とする気か?」
『正解だ、解ってるじゃないか』
「守るべき存在を手にかけろと?」
『その守るべき存在が何をしてくれるんだい?
お前に感謝するのか? お前を助けてくれるのか?
政府や自衛隊を見てみろ! 常日頃から消えろと罵倒するくせに
自分が危機に曝されれば自分を優先的に助けろと喚く厚顔無恥な連中を!
こんな世界に生きる価値があるとでも!?
こんな世界に守る価値があるとでも!?
だとしたら随分とお目出度い頭をしているのか
それとも自己犠牲の強いお人好しだなお前はッ!』
「それが彼らの望んだ世界だ、いずれは破綻し、彼らには手痛いツケが巡ってくる」
実際、度重なる多くの震災が彼らを襲い
彼らによって縛られた自衛隊は彼らを救う事が彼ら自身によって拒まれた。
彼らは望んで死んだのだ、自業自得とはこの事だ。
多くの無関係の人々を巻き込んで、彼らは間引かれた。
『それは予言かい?』
「いや、歴史の証明だ」
『なるほど、お前にとって戦争は終わっていない訳だ』
「実際続いている」
『世界規模で、かい?』
「生きるという行為その物が様々なモノに対する戦争だろう」
自然、他人、社会、国家、様々なモノを生きるために食い潰すか
或いは生き延びるために立ち向かわねばならない敵となる、それが生きるという事だ。
『イカれてるな』
「正気で人生を生きられるモノか」
『違いない』
「人を滅ぼすのは人だ、とある博士もそう言い残した」
『第三次世界大戦と第四次世界大戦の話か』
「そういう事だ、放っておいても彼らは勝手に自滅する
態々あんな連中の自殺に手を貸す義理も暇も理由も、何もかもが無い」
『当人達は大真面目にそれが自分達の明るい未来を創る行為だと思ってるみたいだけど?』
「目先の事しか見えない民間人が政治に口出しする時点で未来は見えているし
そんな連中の言いなりになる政治屋共の動きを見れば
何時破滅が訪れても不思議じゃ無いことくらい、簡単に解るだろう?」
『そういうお前は彼ら以下の学力と頭脳しか持たない民間人以下の存在だろうに』
「底辺から見上げるからこそ、見えるモノもある
岡目八目と言うだろう?」
『使いどころも意味も全く違うと思うがね』
「ハハハ ボク アタマ ワルイ カラ ワカラナイ ナー」
『都合が悪くなった時だけ歳と学力相応になるんじゃない!』
「世間の望む我々はそういう道化だがね」
『そうだな、だがお前は違ったハズだが?』
「そうだな、だが私にとってはどうでも良い無価値な事柄だ」
『・・・お前は世界に見捨てられたと言ったが
その実、お前が世界を見限った、が正しいんじゃ無いのか?』
「さて? 生憎と最期のバカンスを楽しむのに忙しいので
そのような戯れ事に付き合う余裕が無い、それだけかもしれませんよ?」
『救えん奴だ』
「救いが今まであったか?」
『救いとは名ばかりのトドメなら腐るほどあったな』
「アレでメシア気取りとはなんともお笑いだ
そしてそれを断れば被害者面、なんとも楽な商売だ」
『人を型にハメないと気が済まない時点で救うも何も無いだろうにな
で、そこまでされても、お前はその生き方を貫くのか?』
「変えたところで今や未来は変わらんし、そもそも私その物が変わる事も無い
なら、それは無駄であり、そのような無駄な時間と労力を無駄遣いするくらいなら
自分の意見しか押し通そうとしない連中の対処に注力した方がまだ建設的でしょう」
『手厳しいね、自分にも、他人にも、そして世界にも』
「理想に潰された男の妄言としてはお似合いだろ?」
『そりゃごもっともで』
「そいで、結局何のために私にそんな話を?」
『君に生きて欲しかった、じゃ不満かな?』
「そんな殊勝な奴じゃ無いし善人でも無い、そもそも提案内容の時点で論外だろう」
大体そんな具合の夢だったのを朧気ながら覚えている。
目が覚めたら、全身は汗だくで、身体は赤くなる程に火照っていた。
だと言うのに、私は布団も着ず、半袖シャツにパンツとステテコという夏場のような格好だった。
汗をかく要素はおろか、そこまで発熱する要素はどこにも無かった。
就寝は23時、起きたのは2時、約3時間しか寝ていない。
だというのに眠気が無かった、息も荒く、動悸も激しかった。
未知の事柄に恐怖するのは生存本能の一種だ。
当然、私はあの夢に恐怖した、私だって人間だ、恐いモノは幾らでもある。
そして月日どころか年月は流れてあの事件だ、外交官を狙ったのか?
小学生という、記憶を消すほど幼くは無いが
トラウマにならないほど大人でも無い年齢の子供を狙ったのか?
何がそこまで彼を追い詰めていたのか?
彼の目的は本当に殺人という些細な目的なのか?
彼の裏に何がある? 誰が居る?
疑い出せばキリが無い。
一人で死ねば良い、迷惑をかけずに死ねば良い、とは簡単に言うが
この御時世においてそんな事が不可能であることは
生死に関わる事柄について知る者なら誰もが理解して然るべき現実だ。
そして『こんなこと言いたくは無いけど』と保険と保身を試みた上で
『一人で死んで欲しかった』などと言った時点で
彼らはその殺人犯と大差無い人間だと思うのは、はたして間違いなのだろうか?
人は結局は理性と知性を外付けされた獣に過ぎない
ゆえに他者の破滅や死を願わずにはいられない。
彼らはそれを罪悪として律した気になっているが、それは生物で無くなる事を意味する。
なるほど、確かに今の人間は人間ではなく、ただの機械と言える。
機械的に予め用意された受け答えをするだけの機械。
寝る間も無く働いて、その結果受けるのは住民からの無責任な罵倒。
なんとも馬鹿げた、なんとも身勝手なことだろうか。
改めて自らの選んだ人生が間違っていなかったと認識させられる。
あんな空っぽな連中と同じになるくらいなら
蔑まれてでも、惨めでも、人間として生きて、人間として死んだ方がまだマシだろう。
どうせ遠くない内に破滅するのだ、彼らの集団自殺に付き合うほど
私はお人好しじゃ無いし聖人の類いでも無い。
こんな世界を望んでおいて随分と勝手な事を言う、と冷めた目でニュースを見ていたある日。
ソイツは再び夢に現れた。
『君の予言は正しかったようだね』
「そうらしい」
『彼は君と違ってただの人間だったから動いたみたいだね』
「少なくとも、奴の最期は良い人生だったろうな
やった事は褒められたモノでは無いし、蔑まれて当然の行為だが
彼の目的が復讐なら、この上ない大戦果だし
彼の裏に真犯人が居たとしたら、それもまたこの上ない大戦果だろう」
『その通りだね、犯人は死んだ、満足だろうさ』
「満足してくれなきゃ困る、人死には嫌いだ」
『だがそれでも、どうでも良い、だろ?』
「私に関係しない時点で、どうでも良い事件だ
ただ、面白い奴だとは思ったな」
『どうして?』
「この御時世に、そこまで計画し、政府関係者を殺した挙げ句
多くの子供を殺し、そして自決した・・・理想的な犯行だ
目的が複数想定可能な殺害対象、手懸かりを自らの点で切り離す手腕と覚悟
生半可な覚悟では出来ない作戦だ、育ちが違えば優秀かつ
民を守れるこの上ない盾と育っていたかもしれない逸材だ」
『確かに、少なくとも、殺す覚悟も死ぬ覚悟も揃えていただろうね、彼は』
「そしてまだツケは此方に回されている、なんとも楽しみだ」
『どうして?』
「少子高齢化と度重なる規制強化で徹底的に管理され、抑圧された社会
そんななかで、差別される我々と言う対象が消えた時
彼らは、今度は何に責任を求める、いや、押し付けるのだろうな?
その前にツケが爆発するかもしれん、なんにしても面白い展開だ
何時かは破綻する、破綻の兆候は既にある
延命を試みる者は居るが、邪魔をする連中が圧倒的に多く、声も大きい
確実に破綻の時は近付いている、私が生きている間に起こるのかは知らん
そもそもそこまで興味は無い、だが面白い」
『国家の存亡を娯楽にするのはお前くらいだと思うがね』
「ドロップアウトの特権と言ってくれ」
『まぁ、その割りには下手な社会人より忙しく
ストレスに満ちた日々を送っているみたいだけどね?』
「ハゲについては触れるな、私も傷付くことくらいある」
『主力戦車並みに強靭な精神だと言われたお前がか?』
「私のメンタルは豆腐より柔なんだが?」
『ほざけ、過ちを過ちであると、目上の人間であろうとお構いなしに喰らい付き
濡れ衣を着せられようが後ろ指を指されようが
治安維持の下に全てを糾弾するお前が豆腐よりヤワだと?
あんな猟犬じみた情け容赦の無いお前の何処が豆腐メンタルだ』
「ただの人間なんだ、豆腐メンタルだろ
大体、そうで無ければ精神を病みはしないし、薬も出されはしないだろう?」
『ついでに抜け毛も止まらないどころかとうとうオデコのみならず
頭頂部まで禿げて来たからな、事実ではあるか』
「気楽に死ねると思ったんだがね、私はまだ馬車馬とはいかんが
まだまだ倒れるまで働かされるらしい、もう二度は倒れてるんだがな」
『倒れてそのまま死ぬまでが人生なんじゃないか?』
「そんな過労死ENDが嫌でニートを選んだハズなんだがね」
『包丁振り回して自殺させろと喚く母親を間接技で鎮圧する奴がニート?』
「ニート」
『洗濯回しーの干しーの、洗い物しーの飯炊きーのな主夫がニート?』
「ニート」
『年中無休で酷いときは三徹で最近は処方箋だけじゃキツいからって
コーヒーに赤牛にモ■エナのセットでカフェイン中毒待った無しな生活がお気楽ニート?』
「無職で労働意欲が無くてゲームしては寝てるからニートだろ」
『嘘吐け、そんな命がけの生活を数年以上続ける仕事をニートとは言わんぞ』
「まだ人差し指浅く斬られて派手に出血しただけだからセーフ、まだニート」
『そんな『死んだらニートじゃ無くなる』的な理由でニート名乗られても困る』
「なぁに、死ぬまではニートだ」
『おいやめろ』
「人生はそういうモノだろ?」
『不条理と理不尽が詰まったマトリョシカとでも言いたいのか!?
パンドラの箱の方が希望が残されるだけまだかわいいな!』
「大丈夫、まだ頑張れる」
『ゾンビみたいな声と目と動きだと言われるレベルの現状でよくそんな事を言えるな!?』
「心折れ、挫折した敗北者にも、安息が約束されたパレードに迎え入れるための
お迎えが来るって話だ、なら、精々足掻いてやるだけだ」
『火だるまになって辛うじて飛んでるだけの特攻機めいた状態でよくそんなこと言えるな』
「何時死んでもおかしくない体調だからこそ、言える事もある」
『後が無く、失うものも特段無いからって随分と隠さないな』
「恥も傷も功績も皆等しく見せてこそ人間だ
綺麗なだけの人間なんてありゃしないんだ、だから恥も罪も傷も隠さない
言い訳はしないが謝罪もしない、ただ私が人間である事の証明のための経歴だ」
『頭痛と心臓の辺りの痛みは酷いままか』
「あぁ、だがその痛みは生きてる証拠だしあの程度なら寧ろ心地好いくらいだ」
『流石、虐待と大怪我に事欠かなかった奴は言うことが違うな』
「別にマゾじゃ無いんだがな、苦痛が嫌なのは変わり無いし」
『慣れすぎて、その程度の苦痛を苦痛だと認識出来なくなっただけだろ
PTSDかよお前は・・・いや、もう病んでたか』
「なに、頭痛と胃痛と目眩と突然の気絶!に
吐き気と間接痛と禿げが追加されただけだ、まだやれる」
『お前こそ病棟に隔離されるべきじゃないのか?』
「ゲームもねぇ! スマホもねぇ! 娯楽は左手で自家発電!
なーんて退屈きわまりない監禁生活は死んでもゴメンなんだが?」
『だろうなぁ』
「殺す方法なら幾らでも知っている、やらないだけで」
『だろうな』
「その知識も、生かして捕らえる為に身に付けた知識だ」
『そうだな』
「なら、その知識は、その本来のために使われるべきだ
断じて、他者をイタズラに害する為の知識や技術では無い」
『そのエセ大和魂だけは色褪せないなお前』
「そりゃ、私の精神面をどうこうしたのは、日本兵と米兵だぞ?」
『一番影響を受けたのは、そこな辺り、お前は本当に損しかしない性格だな
お前、ゲームでもクラン設立と発展に協力させられた挙げ句
用済みで翌日に追放されたろ、アレで幾ら失った?』
「ゲーム内通貨だ、時間さえあればまた貯まる」
『その時間があって、無いも同然なのがお前だろう!』
「誰かの楽しみを創る礎となったとでも思っておけば良いさ
糾弾ないし質問の返答が無言の追放よりは随分とマシな結末だろ?」
『お人好しがすぎる・・・』
「人間らしい、と言ってくれ」
『お前がまた活発に動けば、また120人なんて直ぐ集まるだろうに
あの頃はお前が居るだけで大和魂と人間賛歌が流行っただろうが』
「そんな柄じゃ無いのは知ってるだろう?」
『もう誰かの為に動くのは嫌か?』
「そこまでは言わん、だがあそこまで動く程の情熱も気力も、もう品切だよ」
『入荷予定は?』
「予定は未定さ」
『風に吹かれ、流されるままに、か?』
「そんなところだ、正にアフターライフってところか?」
『随分とぶっ飛んだ余生だな』
「充分に生きたんだ、そろそろ諦めても良いんじゃないか?
散々仮面被って苦しんで来たんだ、いい加減、許されても良いだろ?」
『だがお前自身、誰に救いや許しを求めているのかは解っていない、そうだろ?』
「なに、死ねば解る」
『突然死の兆候が増えたからって随分と余裕だな』
「死ぬのが恐いんじゃ無い、死に伴う苦痛と
死ねば娯楽と永遠にお別れってのが嫌なだけだ
だがそれは、こんなロクでもない世界で生きるのと比べれば安いモノでしか無い
ただそれだけの事だ、まぁ、本当に恐怖しているのかなんて
その瞬間、手遅れになるまで解らない事だ、考えても仕方ない
解らないから恐い、未知ゆえに恐い、なら深く考えなければ良い
理解しようとしなければ良い、理解しなければ良い
そんな簡単な問題だ、ただそれだけの問題だ
ならばそれは、大した問題では無い、簡単だろ?」
『・・・道を譲られただけで反射的に挙手注目の礼か
お辞儀の方の敬礼を出せるだけはあるな』
「そういや病院の救急車に道譲られて深々と礼をしたら
同じ角度のお辞儀を交通整理してた看護師に返されたな
救急車からはお辞儀の返事に手を振られたし」
『・・・お前、人間だけは人並みか人並み以上に出来てるよな』
「それだけが取り柄だからな」
『それでも足りないと言う辺り、お前の中で人間ってのはどんな存在なんだよ』
「さぁ? 尊敬してる人間を真似るよう心掛けてるだけだから
常に実行してる訳じゃ無いし、解らないよ」
『そんなんだから良いように利用されるんだ、なんで殺さない?』
「復讐は我に有り、なんて柄でも歳でも無ければ
そんな情熱を持つほどの理想がある訳でも無いだろ?」
『そりゃそうだが・・・憎く無いのか?』
「どちらか一方が悪いなんて単純馬鹿な価値観は持つ側から捨てるようにしてる」
『憎かろうが憎く無かろうがどちらでも変わらん、と?』
「私は努力も根気も我慢強さも、何もかもが足りなかった、才能もね」
『だから理解も信も何もくれずに愛を騙って暴力を振るう親をとやかく言う権利は無いと?』
「求道僧も言ってたろ?
間が悪かった、運が悪かった、誰もが悪くて
そして誰も悪くなかった、それだけの話だ、ってな」
『神は存在するが、人を救う神魔の類いはひとつとして存在しない、とも言っていたような?』
「そっちはどうでもいい、心霊的な存在はぶっちゃけ存在は信じても
信用や信頼の類いは微塵も無いから」
『年寄りから大人顔負けの参拝とか褒められた
作法だけ信心深い奴の台詞とは思えんな』
「心霊的な存在は信じてるつったろ、敬意は払う、だがそれだけだ
願いは言うが、それだけだ、ハナから期待なぞしちゃいない
厄払いも受けたが、それだけだ、効果なんて期待してない
人生諦めが肝心と昔の偉い人も言っていた
程々に諦めて、遠くを見つめてれば大抵の不幸は不幸と感じなくなるぞ」
『ある意味、悟り的なナニかに片足突っ込んでないか?』
「あ、私そういうテロ屋ゲフンゲフン!
宗教系にはぶっちゃけ興味無いんでごめんなさい」
『今世界中の宗教とその信者を敵に回す発言したなお前』
「この模型の零式艦上戦闘機が私の嫁の一人と言う事でひとつ」
『道具信仰!?』
「道具は良いぞ、なんせ裏切らない」
『アウトォ! 発言がかなりアウトォ!?
意味が解る奴が聞いたら間違いなくアウトだからなそれ!?』
「この発言に関して、先ず嘘は言ってない
そして誰かを貶めてる訳でも無い、つまり法を犯してる訳では無い
よって私は悪くない、つまり私は完璧よ」
『どこの美少女型ターミネーターのHK416だ!?』
・・・そんな他愛の無い雑談だったな、うん。
最近は夢と現実の境目が曖昧でなぁ・・・
寝起きで顔洗ったからって目眩がした状態で動くモノじゃ無いね。
頭も身体もフラフラしっぱなしだもの。
外に出れば空を零戦とF4FとP-51が仲良く飛んでたり
AH-1が側を離れなかったりと退屈しないからね。
ミニチュアサイズだから可愛いモノだよ、幻覚だと解りやすいのも良い。
まぁ、そこまで病んでる時点で良いも何も無いのはさておき、だ。
落ちは今回も無いから、ここで終わるよ?
次はどの夢を書き写したモンかねぇ・・・
実際そんな夢を見たんだから困る。
危険思想持った覚えは無いんだがなぁ・・・
記憶力も大分衰えたし、その内ガチで多重人格でも産まれて
ヤバイ事にならないか心配になってきたなぁ。
幻覚や幻聴が聞こえる時点で末期通り越して終末だけどさ。