↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自宅警備員=ニートではない  作者: 七城 七瀬
第二章 終末世界の想い人
28/55

閑話 やがて変わりゆく心情

 黄昏に染まりゆく街。眩しく煌々としている風景をなんとなく眺めつつ帰路につく。これが私の日課。

 私の世界を染め上げる色彩のパレットの中で最も惚れ惚れとし、魅入ってしまう時間だ。ちょっと切なくて、明日もまた、こんな一日だったらいいのになぁと思わせてくれる。


 ざわめく木々と共に揺蕩う私の長い髪。あてもなく静けさが広がっているが、真の静寂というには甚だ雑音に溢れている。私はこんな時が、こんな世界が好きだったりする。ゆっくりと移り変わっていくこの世界が。

 そして何よりも大好きなのはいつも一緒にいる三人。みんなといる時間はとても早く過ぎ去って行く。


 今日も楽しかった。


 そんな不謹慎なことを思っている間に自宅の前まで歩いてきていた。


 すぐさま玄関のドアを開け、中に入るなり、


「やった!」


 私は小さくガッツポーズをしてしまった。


「褒めてくれた……」


 今日の理人の言葉を思い返すだけで顔がにやけてしまう。

 玄関の姿見に映る表情は、我ながら気の抜けたものだ。こんな顔人前には晒せない。

 いやいやいやいや! これはアレだから! 純粋に嬉しいだけだから! 他意はないから! 別にほんとに全くもって他意はないから! 別に理人に言われたから嬉しいとかじゃないから! 要でもきっとこんな感じだよ? ほんとだよ?


 褒められたら誰だって嬉しいでしょ?

 普通こうなるよ、仕方ないじゃん……。だって私、「似合ってる」とか「可愛い」とか言われたことないもん。そんなこと言ってもらえるような交友関係など持ち合わせていないんだもん……。しかも初めて言ってもらえたのが男の子からだなんて……。

 ちょっとくらい浮かれてもいいと思う。私だってちゃんと女の子なわけだし……。少女漫画大好き女子だし……。誠に恥ずかしながらお姫様願望とかあるし……。


 少し早くなる鼓動を感じる。どきどきしているが不思議と心地よくもある。うきうきするというのはこういうことを言うのだろう。


 明日もヘアピンつけて行こ……。


 本当に私はどうかしている。


 たった数分のやり取りでこんなにも嬉々としてしまう。そばにいると嬉しくて、楽しくて、またすぐに会いたくなってしまう。

 彼を大切に思えば思う程、彼を特別視すればする程「さよなら」が言いにくい。

 たぶん、この気持ちには名前が付くのだろう。ちゃんとした名前が。


 そう、これはきっと――


明日も更新しますヽ(´▽`)/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。