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天使の背中

作者:

独白ですので,物語を期待して来た方は回れ右ですε=ε=┏( ・_・)┛

信じても信じなくても裏切られるなら

私は信じたかった


でもね,

私にも限界があったんだ


ずっとつかまえたかったキミの背中――



遠ざかっていくのが分かっていた

きっとキミは去って行く

キミとアノヒトが惹かれ合うのが分かっていた

身を引いてあげられたらキミはそんなに苦しまなかったかもしれないね


でも,

私はそんなにオトナじゃない

私はそんなにキレイじゃない

視ないフリしか出来なかった



ゴメンね オメデトウ

は言えないや


私はワタシを抑えるので,立っているので精一杯


自分の手を握り締めて胸の痛みを押し込める


―イキガデキナイ―

―キミガイナイ―



キミをうしなったワタシは

羽がない天使のように

地面にただ

立ち尽くすだけ。




―キミが想ってくれてるのは知っていた


キミが本当に大切で

キミに負けないくらい僕もキミを想っていたんだ


でも,アノヒトと出会ってしまった

僕にはどぉしよぉもない程にアノヒトに惹かれた


キミを想う気持ちと異なる気持ちが芽生えた

僕はそれをとめる術を知らない


キミを傷つけてしまうのは分かっていたケド

僕の後ろを追い掛けるキミを知っていたけど振り向く事が出来なかった


キミをうしなっても欲しいモノがあるんだ



キミは本当にキレイだから

キミの笑顔が好きだったから


振り返る勇気がなかった


ゴメンなんて言わないゴメンなんて言えない


背中から伝わるキミの気持ち


僕はずっとキミを思うよ

こんなに僕を想ってくれたキミを―


―背中にキミへのオモイを乗せて―




―貴方は私が憎いでしょぅね


あの人に運命を感じてしまった

あの人も私を見つけてくれた


あの人に貴方がいるのは分かっていた

どんなに恨まれてもいい

どんな事を言われても構わない


それであの人と一緒になれるなら

私は何だって耐えられる


貴方に悪いと思ったりしない

そんな事は貴方を惨めにさせるから


私はあの人についていく覚悟を決めたの

あの人となら地獄に堕ちたっていい


あの人が築く道を

あの人が翔ぶ空を


私が隣に立って進む



あの人は優しいから貴方をきっと忘れない


私の手をとってくれても貴方という存在があの人の中にある


私にもし羽があったら

貴方を見つけられない場所へと翔んでしまえるのに


私にもし羽があったら

私の羽であの人の眼を塞いでしまえるのに


私にもし羽があったら

天使にもなれたのかしら

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