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護衛


オリアクス達と一緒に羅奈はラグリスのお見舞いに来ていた。


ベッドにはラグリスが寝ている。


「今は呼吸もすごく安定してるし、あとは目を覚ますのを待つだけだ」


黒く大きなヤギの角が生えた若い医者が羅奈に告げると、羅奈達は安堵の表情を見せた。


「良かったわ。さて、ここにいると邪魔になるから出ましょうか」


「「ああ」」


カルミオとオリアクスは返事をすると、先に部屋を出ると羅奈もそれに続いた。


城のエントランスに出た羅奈達はメイドに声をかけられた。


「お部屋の用意が出来たから、案内するわね」


羅奈達は着いていくとメイドは鍵を開け、部屋へと案内された。


羅奈達の目に飛び込んできたのは最上級のホテルの一室と似た作りになっている大部屋だった。

ベッドは4つあり、その内の一つだけキングサイズのベッドだ。

他にも高級と思われる机や椅子。とても価値がありそうな絵画かいがなどが飾ってある。


羅奈達は部屋の高級さに口をポカンと開けていた。


「とても豪華なお部屋だけど、本当に私達が使ってもいいの?」


「大勢のお客様が来られた時はこのお部屋を使うよう、魔王カルマ様に言われてるの。だから大丈夫よ」


「よかった」


羅奈は胸を撫で下ろすと、何かに気付いたメイドは慌てた様子で部屋を後にした。


それを見たオリアクスは羅奈に告げる。


「悪魔や人間の気配がするな。それも5人ほどの……」


「5人も? 人間は敵じゃなければいいのだけど……」


黙っていたカルミオが気になって部屋を出ていく。


「あ、ちょっとカルミオ!!」


羅奈が驚きカルミオの後を付けていくと、オリアクスも様子を見に行くのだった。



城の中にはメイドや執事に囲まれている悪魔や人間がいた。


一人の執事が声をかける。


「貴女はアストレア様ですね。本日はどのようなご用件でしょうか?」


ラグリスの先輩であるアストレアは執事にこう告げる。


絶斬ゼツキの所有者に、悪魔トイフェル・番人ヴァッヘからの護衛を付けようと思ってわざわざ来たのよ。所有者はここにいるんでしょ?」


「お待ちください。今、呼んでまいります」


執事は遠くからやってきた羅奈達を見つけると、アストレアの所へと案内した。


「アストレアさん、お久しぶりね」


「えぇ。お嬢さんも元気そうで安心したわ」


アストレアと羅奈は笑みを浮かべながら話をしていた。

その様子を見ていたオリアクスとカルミオはただ眺めている。


「お嬢さんに護衛を付けようと思っているのだけど、いいかしら?」


「いいわよ。その人の種族は悪魔? それとも人間なのかしら?」


「それは会ってからのお楽しみよ。エーレ、こちらに来なさいな」


アストレアが手を数回叩くと、一人の男が姿を現した。

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