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第三章 コミュ障陰キャぼっちでもライブはできますか? 第八節

伝えたい思いはまだ残っていて…

「つまりバンドリーダーの件はあくまで私が意見を言いやすい環境を作ってくれようとしただけでリーダーを決めるつもりはなかったと…」

「ごめんね蓬ちゃん 後で説明するつもりだったんだけど時間なくて…」

綾乃は両手を目の前で合わせて謝った

「あ、いや 全然…」

さすがに昨日までこのままなあなあにしようなんて思っていたので申し訳なく思う

「でもどうせならこのまま蓬がリーダーで良くない?そのほうが蓬も動きやすそうだし」

「あ、えと…」

たった今、自分からバンドリーダーをすると言った手前やっぱりなしでなんて言えない…

せめて綾乃が助け船を出してくれることに一抹の期待を寄せたけど

「私も蓬ちゃんがリーダーってことでいいと思うなー」

「ううっ」

綾乃も賛成だった

後悔先に立たずというかなんというか、自分で拾った種だから仕方ない気もするけど

ただ断る理由もないけど断る意思もなかった

自分でも不思議だったけど私がバンドリーダーなんだって思いながらだっら自分の気持ちや意見も言いやすかった

それに二人に頼られたこと、認めてもらえたことが嬉しくて…

「こんな私でもよければ…頑張ります」

「んじゃこれからヨロシクねリーダー」

「私たちもできることは手伝うし、蓬ちゃんにばっかり無理させないからね」

こうして私は成り行きとはいえ正式なバンドリーダーになったのだった…


「とりあえず直近の問題はライブ、そのために今日も部活に来てないあの二人を呼び戻すことだよね」

翌日、私たちはお昼休みにいつもの空き教室で作戦会議をしていた

内容はもちろん対・大倉、天城攻略についてだ

「そうだね、廻兎はともかくとして龍弥は呼び戻すのに苦労しそうかも…」

構った顔で綾乃がそう呟く

「やっぱり普通の話し合いじゃダメかな? 私もちゃんと謝るし」

「蓬が謝ることなくない? 勝手に練習してないとか言い出したのはアイツだし」

「ううっ ごめん…」

「あ、いや蓬を責めてるわけじゃなんだよ」

真凛はの方をさすりながらそう言った

「ただ、蓬が悪くないのに謝ったらアイツ調子に乗りそうだし」

「それはあるかも… 龍弥って自分が正しいと思い込むところが多いから…」

真凛が大倉くんに厳しいのはいつもな気がするけど綾乃の評価が厳しいのは意外だった

「綾乃って大倉くんとも知り合いなんだよね?」

「え、ああ うん… まあ多少はね…」

どこか歯切れの悪い返事だった


今までのやり取りや綾乃の返事からみても知り合いなのは間違いなさそうだけど…

それでもどこか二人の間には距離のようなものを感じた

「大倉くんってどこに行ったら話せるかな? ここに来る途中で中庭を見たんだけど今日もいないみたいで…」

普段は中庭でお昼を食べてる大倉くんは一昨日あたりから姿を見なかった

クラスも一人だけ違うし天城くんに聞くのもなんだか気まずくて聞けなかった

綾乃は少し考えこんだあと

「私にも分からないかな… ごめんね」

「あ、いや こっちこそごめん…」

やっぱりそう上手くもいかないか…と思った時だ

「なら廻兎に聞いたら?」

「あ、えと …二人とも喧嘩してるから聞きにくくて…」

真凛の考えはごもっともだけどコミュ障陰キャぼっちな私にはハードルが高い


「ああ、そうなんだけどそうじゃなくて… 廻兎に事情を説明して間に入ってもらったらいいんじゃないかなって 喧嘩してても音楽部のためなら廻兎も動くだろうしさ」

「なるほど…」

たしかに天城くんなら私たちの考えや状況も理解してもらえるだろうしなにより私が男子二人と会話する精神的負担が半分になる

「そうだね…廻兎ならなんとなく居場所は分かるから教えられるしちゃんと強力してくれると思うよ」

綾乃からのお墨付きをもらったところでまず最初の攻略対象として天城くんが選ばれた


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