私はあなたのためにここにいます
これはこの物語の新しいエピソードです。皆さんに楽しんでいただければ幸いです。
ヒロトが魔法を学ぶために、まず必要なのは魔法の杖だった。
その杖を作るために、彼とミラグロスは森へと足を踏み入れた。
日が暮れるまで、何日も何日も魔法の素材を探し続けたけれど、
不思議なことに、ヒロトが触れるたびに、魔法の素材は静かに粉となって崩れ落ちてしまう。
そんなとき、エヴォルの魔法少女、エリカが血に染まりながら姿を現した。
彼女は告げた。デヴァの軍がまた、エヴォルを襲撃していると。
ヒロトとミラグロスは慌てて村へ戻る。
目の前には、鋼鉄の巨人のようなロボットたち。
それらはエヴォルの大地から奪われた魔法の素材で作られており、魔法少女たちの力を模倣しながら、
さらに無限のエネルギーをその内に秘めていた。
逃げなければならなかった。
エリカによると、二人は、あまりにも大切な人たちだったから。
仲間たちは身を挺して、彼女たちの逃走の時間を作った。ミラグロスはヒロトと一緒に逃げながら涙を流した
古びた小屋にたどり着き、夜の静けさの中で、ミラグロスは声を震わせて語り始めた。
彼女の両親、かつてエヴォルを治めた王と女王のことを。
幼い頃に亡くした彼らのことを。
「なぜ私だけが……こんなに苦しまなければならないの?」
涙で滲む瞳で問いかける彼女に、ヒロトは静かに抱きしめた。
「君がもし、ここで諦めてしまったら、
これからのほんの小さな幸せも、全部逃してしまうことになる。
もう誰にも、君の大切なものは奪わせない。
大丈夫、今は僕がいるから――。」
皆さんがこのエピソードを楽しんでいただければ幸いです。次のエピソードをすぐにアップロードします。