げつようびは抱き着こう
「蛍くん!ぎゅ~~」
月曜日の朝、通学路でつぐみは蛍に抱き着く。
「え?急にどうしたの?」
「土、日と蛍くん忙しくて会えなかったから、蛍くん成分の補給~~」
『蛍くん成分』とは何かと蛍は聞きそうになったがまともな答えは返ってこないと考えやめた。
「たった2日だよ?」
「2日もだよ!蛍くんは寂しくなかったの?」
「そりゃ寂しかったよ。でも、僕はつぐみの元気な姿が見れただけで十分回復したから。」
「私は十分じゃないの~。女の子は寂しがり屋なんです~!」
蛍は、(『女の子は』って全部つぐみ基準で考えたらダメな気がする)などと失礼なことを考えていたが、口には出さなかった。
「ふーん、そうなんだ。よしよし。」
「ふふっ!やっぱり蛍くんは撫でるの上手だね!」
「どっかの幼馴染さんがよく『撫でて~~』って言ってくるからね。」
「だって落ち着くんだもん!」
つぐみはそう言うと蛍からはなれて、代わりに蛍の手を取る。
「遅刻しないうちに行こっ!」
「そうだね。」
蛍は手をそのまま握ろうとするが、つぐみがそれを止める。
「違うよ?恋人だから、こうでしょ?」
つぐみはつなぎかたを所謂『恋人つなぎ』に変えると、蛍の手を引くように歩き始めた。
ブックマークをつけてくれた方、ありがとうございます!
数件のブックマークでも、もっと書こうという気が出てくるので、凄くありがたいです!




