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あめのひは相合傘
「あー、降られちゃったかー。」
朝には降っていなかったはずの雨を見て、つぐみはそう呟く。
「僕の傘、使う?」
つぐみに傘を差し出しながら、少年はそう言う。
「いいよ。蛍くんが濡れちゃうし。一本しかないんでしょ?蛍くんが風邪ひいたら悪いよ。」
「僕はつぐみに風邪をひかれるのが嫌だな。」
悪いからと断るつぐみに、蛍は半ば押し付けるように傘を渡そうとする。
「あ!いいこと思いついた!二人でこの傘使えばいいじゃん!」
周りの反リア充派の人々の舌打ちを気にもせず、つぐみはそう言う。
「本気?」
「え?名案じゃない?さ、帰ろ!!」
「う、うん………」
つぐみは蛍の傘を開いて、それを蛍に差し出す。
「はい、どうぞ!」
「う、うん………」
蛍は顔を赤くしながら、つぐみと二人で雨の中へと歩き出した。
自分で書いてて、このリア充爆発しろとか思ってしまうことが悩みです。