番外編 ギターは大事?
時系列的には高校の夏休みが終わったくらいです。
「蛍くんって、何でもできるよね。」
「そうかな?」
「そうだよ。こうやって作ってくれるお弁当も美味しいし、お裁縫もできるし、歌もギターもうまいし。」
「そうかな?でも、僕の知り合いにもっとすごい人居るよ。星空深夜って人。」
「え!?あの星空深夜!?あったことあるの!?」
超有名人に会ったことがあると聞いて、つぐみは驚く。
しかし、会ったことがあるレベルではない蛍は苦笑を浮かべる。
「いや。実は僕、星空深夜のライブでギター弾いてたんだ。それに、新しいアルバムのギターもやってるし。」
「えっ!!?本当!!?」
「うん。本当。」
「うわぁ!すごいじゃん!」
「……信じてくれたんだ……」
「うん!だって、昔からギターの練習頑張ってたの知ってたし、蛍くんがそんな嘘つく訳ないもん!それにね、私蛍くんのこと信じてるから。」
「……面と向かって言われると恥ずかしいね。」
少し顔を赤らめてポリポリと頬を掻く蛍は、数回何かを言いかけた後、意を決したかのように言葉を発する。
「僕も、つぐみの事信じてるよ。」
恥ずかしそうにギターを触りながら呟かれたそれは、つぐみの耳にもしっかり届いた。
久々に更新してみました!




