番外編 指輪
「はぁ……」
蛍の住む家で、スーツを着たつぐみはため息を吐いた。
「どうしたの?また面接の手ごたえ無し?」
「うん……どうして就職って難しいの?」
「そういうものだからね。少子化社会でここまで落ち続けるのも凄いと思うけど。」
「仕方ないじゃん!そんなに頭良くないんだから!それより、昨日蛍くんテレビに映ってたね。」
「まあ、『星空深夜』の後ろでギター弾いてただけだけど。」
「十分凄いよ!」
「そう?」
蛍はそう言うとコーヒーを飲む。
「あー、このまま就職できなかったらどうしよ……」
「別にいいんじゃない?」
「よくないよ!無職だからね、それ!」
「えー。というかむしろ、就職しないでほしいんだけど。」
「なんで!?」
「だって、僕のところに永久就職してほしいから。」
急に放たれた言葉につぐみは目を見開いて真っ赤になる。
「え?ちょ、それって……」
「つぐみ。僕と結婚してくれませんか?」
そう言いながら取り出したのは、小さな箱に入った指輪。
「え?ほ、本当に!?」
「うん。本当。嘘はつかないよ。で、返事は?」
「そりゃあ、決まってるじゃん!」
つぐみはそう言い、蛍に抱き着く。
「はい!喜んで!」
つぐみは蛍にキスをすると、幸せそうに笑った。
気分だったので書いてみました。
どうですか?




