じぇっとこーすたーは苦手
「もう大丈夫?」
「うん。蛍くん。お化け屋敷くらいで泣いちゃってごめんね。」
「それぐらい全然いいよ。」
「ありがと。やっぱり蛍くんは優しいね。」
「いや、普通じゃないかな?」
蛍はそう言って笑う。
そうしていられるのが今だけとも知らずに……
「じゃあ、次はあそこに行こう!」
「え……」
つぐみがそう言って指さしたのは、ジェットコースター。
蛍は大反対したかったが、楽しみそうなつぐみのことを見てしまっては、何も言えなかった。
「蛍くん、大丈夫?」
ジェットコースターが終わった後、案の定蛍は具合が悪くなっていた。
「大丈夫だよ。今お腹の中は空っぽだし。」
「あ、吐きそうなんだね。吐くものがないだけで。」
蛍はそれに頷いて肯定の意を示した。
結局、つぐみに背中をさすられ続けた蛍は、三十分ほどで復活した。
「ありがとね。もう大丈夫だよ。」
「よかった!でも、コースターがダメだとなると、どうやって夕方まで時間潰そうかな?」
「何かあるの?」
「秘密だよ!楽しみにしててね!」
そう笑うつぐみに、蛍は何があるのか気になりながらも、うなずいて返した。
次回!感動はたぶんしないけど、甘々の最終回!!(予定)




