すいぞくかんは人混みがある
「魚綺麗だね!」
「………うん。」
そこそこ人でにぎわっている水族館の中。元気なつぐみと対照的な暗い様子で蛍は返事をした。
「どうしたの?元気ないけど。」
「……いや。人をもう数百年は見なくてもよくなっただけで……」
「あ、人に酔っちゃったんだね?」
つぐみはそう言うと、蛍の手を引いて、順路から外れた人の居ないところへと行く。
「はぁ……もうつぐみ以外見たくない。」
「私は見てもいいっていうのは嬉しいけど、具合悪いならもう少し表に出してほしいな。蛍くんは隠すのが上手だから、気をつけないといつも通りに見えるんだよね。」
「ただ表に出にくいからね。」
「知ってる。朝、蛍くんが貧血気味で具合悪い時も私以外気が付かないもん。」
「僕そんなにわかりにくい?」
「うーん。私はなれたから大分わかるけど、それでも全部わからないくらいには。」
「三歳から遊んでてもそれとか。親以外わかる人はいなさそうだね。」
「確かに。それより、具合大丈夫?」
「話してたらよくなったよ。ありがとね。」
「全然いいよ。ほら、なおったなら行こ!」
「え……」
笑いながら手を引くつぐみに、蛍は嫌そうな顔をしながらも大人しくついていった。
会話多いなぁ……
読みにくかったらすいません。




