つぐみは一人で寝れない(後編)
「きゃあ!!」
二人とも風呂から上がり、寝巻に着替えてから再生したDVD。
しかし、それをみるつぐみは顔面蒼白になりながら蛍に抱き着いていた。
「つぐみ……そんなにホラー苦手なら止めようか?」
「うぅ……なんでそんなに蛍くんは平気そうなの?」
「いや、内心すごくビビってるけど表に出してないだけ。半ば男の意地。それよりもう再生するのやめるよ?」
「うん……」
蛍は再生停止ボタンを押して止めると、デッキからDVDを出す。
「お母さんのばかぁ……よりによってホラーにしなくてもいいじゃんかぁ……」
そんなことを呟くつぐみに、蛍は不安を覚えていた。
(あれ?もしかしてつぐみ一人で寝れない?)
「蛍くん……今日、私客間じゃないとダメ?」
ああ、やっぱりダメだったかと蛍は思うが、震えているつぐみに一人で寝ろとは言えない。
「そんな怖いなら今日も一緒でいいよ。」
「うん……ありがとう。」
(明日も寝不足だろうなぁ)と蛍は思い、ため息を吐きたくなったが、それを表には出さなかった。
甘いというか、ただ蛍くんを困らせただけの回でした。
これから(今まで基準で)少し甘さ控えめになる予定です。
まあ、自分がどれだけ話を思いつくかなんですけどね。