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第五章・・・・・いざ!ピヨ子の元へ

ぴよこ。きみにあいたいよ。

どうしたら、君に会えるのか、誰も・・・そう、教えてくれないんだ。

第二部 さらわれたピヨ子の元へ

五章・・・・・いざ!ピヨ子の元へ

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ。

ピヨ金は走った。ダンを引き連れて。

しかしピヨ気の業火は消えつつあった。

雨に打たれても消えないが、力を使いすぎるとぶっ倒れてしまう。半日は動けないだろう。いや。それはバスカヴィルだけで、半熟ピヨ金は、三日三晩ってところだろうか。


プシュウウ

突如ピヨ気の業火が消えた。

バシャッ

同時にピヨ金も倒れた。熱もある。

ダンは「よっこらせ」というと立ち上がりピヨ金を担いだ。

「こりゃ疲労と・・・風邪・・だわな。」

「フヒオエフゴイヴイフォ・・・・イテっ舌噛んだあ。・・・エフフォウイク。」

ダンが呪文を唱えると、家が出てきた。ピヨ金を担ぎいれた。イテっ舌噛んだあ。は呪文ではない。本当に舌をかんだのだ。


熱のせいか、ピヨ金は、ルービスとの思い出が頭をよぎった。楽しかった、あのころの。



「お前みたいな化け物は、死んでしまえっ。」

ピヨ金は泥を全身あらよるところに塗られた。つま先から、頭まで。全身茶色。もちろん・・・・・・・も。例外はない。

そのとき小父さんは不住ふじゅうをしかって、木にくくりつけた。

そして、未来の樹木を後にした。

そういえばくくりつけたときの姿。恥ずかしい姿。SMクラブの変な気持ち悪いあの格好今でも思い出すと笑えるな。あの全裸。あれ、僕たちの全裸って・・・そうか、羽全部むしりとったんだっけ。苦苦苦苦苦苦苦。

不住は死んだのか、誰にもわからなかった。生きているのかも。とりあえず恥ずかしかったろうな。ふふふ。

そうだ。これは僕がいじめられたときのことだ・・・。

僕は誰かと変わっているの?以前、小父さんに聞いた事がある。

小父さんは言ってくれた。お前は普通だよ、って。でも本当は、違ったんだ。


僕のとさかは魔剣ルーザヴァと呼ばれ、僕はみんなから邪魔者扱いされる。図書館にも言ったんだよ。「出て行け、化け物」って言われたっけ。それはそうと新聞、調べたんだ。僕の事、僕に関する記事。僕は、捨て子だった。小父さんが拾ってくれたんだ。

嬉しかった。

血の繋がりも無い小父さんが、僕と一緒にいてくれるなんて。

でもその夜に小父さんは殺されたんだ・・・。

でもそれまでに小父さんからたくさんの知恵をもらった。

ピヨ金は、小父さんに沢山の幸せと沢山の知恵、沢山の生き抜くすべ。

虐められたときの回避法。

全部小父さんが・・・


「死ね。ルービス」



ルービス小父さんの死の間の歯切れの悪い忘れられない記憶でピヨ金は、目が覚めた・・・。



気が付くと目からは、大粒の水が大量に流れていた。それが涙とも知らずにピヨ金はその大粒の水を流し続けた。

何でこの水は出るんだろうか・・・ピヨ金は、考えた。

小父さんも教えてくれなかった事だから・・。

そして、とてつもなく苦しかった。

まだ熱が・・・。





ふと起き上がると額からぬれタオルが落ちた。

隣でダンがピヨ金に手を置いている。一晩中起きていたのか。

ダンの手がとっても温かく感じた。思わずほっとしてしまった。ダンの手の温もりが、小父さんに似ていた。おかゆも出ていた。ピヨ金はそれを一杯食べた。おいしくて、心にしみた。この家、どこだろ・・・ふと思ったきっとダンが出したんだ・・・ダン、不思議がいっぱいだからな。

安心してもう一眠り・・・とおもったら・・・ああ、五月蝿。

病人の元へ駆けつけた馬鹿共が・・・。

あいつらが追いかけてきた。

ふらつく頭で、ピヨ金は、立ち上がったが、再び、倒れこんだ。


君に会えるほど、うれしい事はないよ。


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