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対照的なクラスメイト

対照的な男子高校生のお話です。

秋山日向ひなたは高校1年生の男子である。

小柄で、細い体格、ぱっちりした目と

量が多くカールがかかったまつげ、

そして、女性のボブカットくらいに伸ばした髪の毛、

そんな容姿は美少年というか、美少女に近い感じであった。


でも、彼はまったく女子にモテなかった。彼はクラスの中では

アニメオタクのグループに属していた。

ちゃんと仲良しの男性グループがあるので、

いじめられることはないし、ぼっちにもならないが、

リア充系のグループからは、

男子からは、「秋山、女みたいなやつだなあ〜」とやや引かれ、

女子からは、「秋山君かわいいけど、オタクっぽくてちょっとね」

みたいなイメージで見られ、決してチヤホヤされることはなかった。

しかし、彼には、クラスの仲間には決して言えない特殊な才能が

あった。街にでれば、みんなが振り返るような…

そのことは、後述する。



一方、リア充系のグループは運動部系、生徒会系の人間で固まっている。

スポーツ、勉強のどちらかに秀でていて、そして、かつ容姿が整った男女で構成されていた。もちろんリア充系だから、彼女、彼氏をもつ生徒もいる。

その中の男子で、一番のイケメンである山東直也にはなぜか彼女が

できなかった。

クラスの女子をはじめ、学校中の女子からさまざまな方法でアプローチを受けているが、うまくかわしていた。

「山東、なぜおまえ彼女つくらないんだ?」と仲間に質問されると


「うーん、何となく…(なんか、イメージに会う女の子がいないんだよな?)」と返事をしていた。


すると「お前モテるから、やっぱり面食いなのかなあ。それとも、優しすぎるから、特定の彼女を作って、他の子を泣かせたくないのか?」と追加の質問がくる。


確かに直也は、八方美人で、どんな女性にも優しかった。もちろん男子にも。


「面食いだとは思ってないけど…

確かに、一人にしぼるのが面倒なだけかもな…」


「ぜいたくなやつだなあ」


仲間に苦笑される直也だった。



同じクラスであったので、日向と直也はもちろん、お互いのことを知っている。事務的なことで会話もある。


日向の直也に対するイメージは


(すっげえ、イケメン。かっこいいっ!女の子にもてもてだ。全然違う世界の人間だなあ。)といった感じ。

周りの人間も予想できるものだった。


でも、直也の日向に対するイメージはちょっと、違っていた。

(あいつのマンガやアニメの趣味って、オレと同じだ!ちょっと話してみたいな)

オタクグループからたまに聴こえてくる、アニメ、ラノベ、マンガの話の中には、直也の興味を引くものがあった。中でも、日向が好きだという作品は直也も好きだった。つまり、趣味が同じであったのである。


とは、いっても、運動部系のかっこいい直也は教室で、オタクっぽい会話をするわけにはいかなかった。いつか、話してみたいと思っていたが、その機会は全くなかった。


つづく

この二人の接点は?

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