表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旧作3-1  作者: 智枝 理子
Ⅱ.冒険編
57/149

61 壁一枚の隔たり

 パッセに料理のサービスを全て頼んで、厨房は立ち入り禁止にしてもらった。

 本当は給仕の為のメイドを雇う予定だったらしいけど、アレクが居るから人手を増やすのはやめたらしい。ビュッフェ形式にすれば人手が足りないのは何とかなるだろう。

 

 急に、厨房が開く。

「エル?何やってるんだ?」

「カミーユ。立ち入り禁止って言っただろ?」

「!」

 カミーユが驚いた顔で後ずさる。

「アレクシス様っ?」

「こんばんは、カミーユ」

 もう日が暮れてる時間か。

「今晩もご機嫌麗しく……。って、エル!お前、何やらせてるんだ」

「うるさいな。事情は分かっただろ。文句を言わずにパッセを手伝え」

「お前、信じられないぞ。厨房を閉め切ってたのは、これが理由か」

 いつも扉は閉めてないからな。

「アレクシス様、俺がいつでも交代しますから、お休みになりたい時は仰って下さい」

「心配要らないよ。料理をするのも楽しいものだから。皆には内緒にしておいてくれるかな」

「絶対誰にも言えないですよ、こんなの」

「アレクの淹れたコーヒーぐらい、誰でも飲んだことあるだろ」

「お前なぁ……」

「そこに置いてあるショコラは食べても良いよ」

 先に作ってあった個包装済みのボンボンショコラ。

「ありがたく頂きます」

『アレクってなんでも出来るのね。本当に王子様?』

『エルの方が色んなこと出来るわよぉ』

「アレクシス様」

「何かな」

「マリユスを近衛騎士にして頂いたと聞きました」

「そうだね」

「何故ですか」

 何故?

「彼は一人前の騎士だ。近衛騎士になる資格がある」

「……はい」

 それ、理由になってないだろ。

 アレクは気に入らない人間を傍に置かないし、もともと、マリユスを近衛騎士に加えるつもりだったんだろうけど。そのタイミングは予定より早まったかもしれない。

「アレクシス様」

「まだ、何か?」

「一人前の騎士として認められたとはいえ、精神的にはまだ未熟です。ご高配頂けると幸いです」

 カミーユが敬語って変な感じだな。

「君がそこまで言うのなら考慮しよう」

「ありがとうございます、アレクシス様。……では、失礼いたします」

 頭を深く下げて、カミーユが厨房から出て行く。

「マリユスのことが心配なようだね」

 カミーユは元々、兄弟仲が良かったからな。

 家を出てからも弟のことを気にかけてるんだろう。

「喧嘩っ早いからじゃないのか?」

「どういう意味かな」

「戦ってくれって言われたんだよ。近衛騎士の私闘は厳禁だって言ってるのに」

「困った子だね。何て答えたんだい」

「アレクの許可を取って来いって」

「模範回答だね。勝手な真似をするようなら考えなくてはいけないけど」

「……そんな事だからカミーユが心配するんだよ」

「増やすことを勧めたのはエルじゃないか」

「これでも足りないぐらいだ。有事の際に動かせる駒が少なすぎるんだよ」

 アレクは今、自分の軍を編成していない。

 一応、戦争中は陛下に言われて編成したみたいだけど、その軍が出撃したことは一度もなく、今は完全に解体されている。

 自軍を持たない皇太子なんて聞いたことがない。

「問題ないよ」

 その余裕はどこから来るんだ。

 王都のあるアルマス地方は、北は海、東は砂漠、西はアスカロン湾、南は公爵領で、攻めにくい場所にある。だから、いきなり王都を攻撃される可能性は低いし、皇太子はどの軍の軍団長にもなれるから、平時には軍を持たないという選択も有りなんだろうけど……。

 近衛騎士の数が少ないのは大問題だ。


 ラングリオンの軍と騎士制度について。

 そもそも、騎士とは師団長を指す。騎士の階級とは従えられる兵士の人数を決めるもので、階級が高ければ高いほど大きな師団を編成できる。

 貴族とは軍団長。貴族の階級とは持てる騎士の上限を決めるもの。自らも騎士として師団長となれる上に、貴族は多くの騎士を従えることで軍を編成できる。地方警備を行っている騎士団の多くは、その領主である貴族を主君と仰ぐ騎士だ。直轄地の場合は陛下が上司になるけど。

 そして、騎士は陛下と皇太子に忠誠を誓う。騎士の忠誠の言葉は、ラングリオン王国、エイルリオンと王家を表す剣花の紋章に捧げられるからだ。だから、どんな軍を編成しようと、常にそのトップは陛下と皇太子となり、アレクが軍を指揮すると言えば逆らえないのだ。

 ただし、今までの話しに全く当てはまらないのが近衛騎士。

 近衛騎士は特殊で、自分の主君にのみ忠誠を誓う存在だ。たとえば、オルロワール家に忠誠を誓う近衛騎士なら、陛下と皇太子の命令を無視できる。

 その代り、近衛騎士は階級に関わらず師団を編成することが出来ない。従えられる兵士の数はゼロなのだ。

 だから、ドーラ子爵の件でロニーが部下として使っていた部隊は戦闘要員ではない。彼らの現在の所属は皇太子の情報部、つまり文官。けど、もともと戦時中にアレクが編成した部隊の精鋭を残したものらしいから、実質的には武官だ。あの時も、戦闘行動が必要だった場合には戦っていたんだろう。

 もう一つ特殊なことは、近衛騎士は、剣花の紋章に誓いを立てることで一般の騎士に戻せる。いつでも軍編成に使える駒でもあるのだ。だから、階級の高い近衛騎士を数多く用意することは、自らの身辺警護を用意するという意味以上に、信頼のおける師団長の育成と有事の際の備えとして重要なことで、それは将来国王になった時の国防にも影響しかねないことなんだけど。

 アレクにはその気がないらしい。

 もしくは、誰も知らない隠し玉を用意しているのか。


 ※


「エル」

 今度はシャルロか。

「アレクシス様」

「何かな」

「いつお帰りになられるんですか。近衛騎士の一人も連れずに出歩くなんて、陛下に知られてはまずいでしょう」

「私は書斎に居るはずだよ」

「ご夕食はどちらで?」

「エルと書斎でワインでも飲んでいるんじゃないかな」

 こんなに遅くなる予定じゃなかったからな。

 リリーに会って、ルイスとキャロルが元気にしてるか見ることが出来れば、早々に帰るつもりだったんだけど。

「近い内にイレーヌと話しがしたい。連れて来てくれるかい」

「ご要望とあれば明日にでも謁見に参ります。……エル」

「ん?」

「剣術大会の期間は禁止だ」

「……わかってるよ」

『怒られちゃったわねぇ』

 シャルロが厨房から出て行く。


 ※


 料理が一通り完成した。

 アレクと一緒に賄を食べて、デザートを作るアレクを眺めながらワインを飲む。

「ココアでも作ってあげようか?」

「要らないよ」

「エルはワインが好きだね」

「好きだよ。っていうか、ロマーノ・ベリルはいつ飲めるんだ。紫竜の報告は?」

「全然ないね。どこに居るのかな」

「アレクの盾はヌサカン子爵の所か?」

「グリフに持たせているよ。フォルテが襲来したら殺して良いと言ってある」

「殺せるのか?」

「その為の準備はしてあるよ。出来れば生け捕りたいところだけど」

「あんなに好戦的なドラゴンを生け捕るなんて」

「難しいだろうね」

「ロザリーも居るのに、危険じゃないのか」

「シールにはロザリーから離れないように指示しているよ。……そうだ、エルにも渡しておこうか」

 アレクが何かを俺に投げて渡す。

「ブローチ?」

「ビオラのブローチ。私が作らせたものだよ」

 中央に赤い石。その周りの三枚の花弁は白い石。外側の二枚の花弁は藍色の石。

「こんなビオラ、見たことないけど」

 アレクを表すカラーは菫だろ。

 その瞳の色から、菫と碧の配色のビオラはアレクの花と言われてる。

「なんでこの配色なんだ?」

「秘密」

 特別な意味があるらしい。


 ショコラの匂い。

 もうすぐケーキが焼き上がるはずだ。

「ショコラのケーキを作りたかったのか?」

 卵は使ってないみたいだけど。

「少し面白いケーキなんだ。皆をびっくりさせようと思ってね」

 菓子のことは解らない。

 アレクが作ったショコラを口に入れる。

「美味い。……食べないのか?」

「それはエルの為に作ったものだからね」

『美味しくないの?』

 なんでそう思うんだ。

「美味いよ。すごく」

 香りが良くて。

 こっちはワインのジュレが入ってる。

『甘い物を食べないだけだ』

『もとはと言えば、カミーユのせいよぉ』

『甘い物嫌いなのが?』

「懐かしい話しだね」

「養成所の時の話しだよ」

 厨房の扉が開く。

 誰だ?

「エル。……アレクシス様」

「ルイス、キャロル」

 元気そうだな。

「こんばんは」

「ごきげんよう、アレクシス様」

 キャロルがスカートのすそを持ち上げて丁寧にお辞儀をする。

「かしこまらなくて良いんだよ」

「キャロル、ショコラを食べるか?」

「うん」

 キャロルの口に、違う皿からとったショコラを入れる。

「美味しい!ほっぺたが落ちちゃいそう」

 キャロルが両頬に手を当てて微笑む。

 可愛い。

「向こうの皆は楽しんでいるかい」

「はい。どの料理も野菜だけとは思えないぐらい満足のいくもので、みんな楽しんでいました」

「良かったね、エル」

「当然だ」

 種類を豊富に、味が単一にならないように、食べやすいように工夫したから。

 味は、味見をしたのがアレクだから間違いないだろう。

「リリーシアは来てないのかい」

「来てます。でも……」

 ルイスとキャロルが顔を見合わせる。

「エル、向こうの部屋に来てくれる?」

「カミーユがエルを呼んできてって言うから」

「じゃあ、そのまま連れて帰るか。……アレク、ケーキはもうすぐ焼き上がるか?」

「見てみようか」

 アレクがオーブンを覗く。

「良い頃合いかな」

 アレクが皿の一つにショコラケーキを盛り付ける。

「キャロル、切ってごらん」

 キャロルがナイフでケーキを切ると、中からとろりとしたショコラが溢れる。

「わぁ。ショコラの中からショコラが出て来たわ」

「フォンダン・オ・ショコラというケーキだよ」

「これも卵を使ってないんですか?」

「もちろん。みんなで食べようね」

「はい」

「アレクシス様、手伝います」

 残りのケーキは大皿に盛って、ケーキ用の皿とフォークを用意する。

「渡したら、リリーを連れてまっすぐ城に戻る。アレクのことは言うなよ」

「わかった」

「わかったわ」

 二人の頭を撫でる。

「九日には帰るよ」

「うん」

 アレクがレインコートを羽織って、フードをかぶる。

「じゃあ、行こうか」

 ばれなきゃ良いけど。

 

 厨房を出ると、ソファーの周りに人だかりができてる。

「リリー」

 リリーが顔を上げる。

 おぉ。

 可愛いな。

「エル!」

 この前買ったアクセサリーもつけてるのか。

 リリーが走って来て俺に抱きつく。

「リリーは貰っていくからな」

 リリーを抱えると、リリーが微笑んで俺の首に腕を回す。

「私が連れて帰っても良いのだけど」

「何言ってるんだよ」

「明日は私の家に来る予定だもの」

「またか。今日は……」

『エル、早く連れて帰らないと……』

「アレクさん」

 ……空気が固まる。

 ばれた。

「本当に、君の瞳は騙せないね」

「だって、そんなに精霊連れてる人、アレクさんだけだから」

 ばればれだな。

 のんびり話してないで、すぐに連れ出すべきだった。

「お前ら。デザートも残さず食えよ。じゃあな」

 

 リリーを連れて外に出る。

 雨、止んだみたいだな。

「どこから帰るんだ?」

「魔法部隊の宿舎に行こう」

「今から?」

 闇の魔法で姿を隠す。

 

 城の堀の近くに行って、砂の魔法で城壁の上まで飛んで、魔法部隊の宿舎へ。

『トラップがある』

「攻撃的なトラップじゃないだろ?」

『警報の類だ』

 扉を開くと、屋内が明るく照らし出される。

「何者だ!」

 光の魔法が放たれて、闇の魔法が解けた。

「アレクシス様。……エルロック」

「地下に行くよ」

「地下?」

「鍵をご用意いたします」

「持ってるから大丈夫だよ」

『あたしたちはここで待ってるわぁ』

「すぐ戻るよ」

『いってらっしゃい』

 

 宿舎の地下にあるのは、魔法を練習する為の空間。反属性の物質でおおわれた場所だ。

 アレクが鍵を開けた扉の中に入る。

「ここに置いてたのか」

「ここなら精霊が近づく心配はないからね」

「確かに。でも、魔法の練習場だぞ」

「壊せるものなら壊して欲しいね」

 ……壊せないだろうな。

 白塗りで金縁の棺。

 初めて見た。

「これが、封印の棺」

「そうだよ」

「エイダのより小さい」

「同じぐらいとしか言ってないよ」

 嘘だ。同じぐらいなんて。

 この大きさは、明らかに……。

「リリーシア」

「うん……?」

 眠そうだな。

「この中に精霊は居るかい」

 リリーが周囲を見回す。

「誰も、居ない……?」

 リリー。自分が今どこに居るかわかってるのか?

「あの棺は何色に見える?」

 リリーが封印の棺を見る。

「まだらいろ」

 斑?

「ありがとう」

 余計に、何の神の力かわからなくなったな。

 リリーが封印解除の呪文を唱えた場合、女王の娘の瞳から、リリーの光は斑色に見えるんだろうか。

「エル。紫竜フォルテを殺す時は気をつけなければいけないよ」

「なんで?」

「あのドラゴンは、おそらく同じものを腹に抱えている」

「同じものって……。もしかして、フォルテも斑色だったのか?」

「封印の棺ごと持っているのか、神の力だけを持っているのかはわからないけれどね。……リリーシアは、ウィリデは斑に見えないと言っていたし、ドラゴンが元々光を持たない生き物なのは確認済みだよ。そして、精霊が人間以外と契約出来ないということも」

「そうなのか?」

 って。精霊に聞こうにも、今は誰も居ないんだった。

 後で聞いてみよう。

「精霊が居ない間に話しておきたいことがある」

「なんだ?」

 アレクが俺を見る。

「精霊は、私たちの敵となる可能性がある」

「え?」

「ガラスの棺の話しはこの前話したね」

 メラニーは、ガラスで完全に覆われたものの中身を探知できないと言っていた。そして、精霊の瞳では、その中身は見えないと。

「メディシノを守る為にガラスの棺が使われていたのは、精霊からメディシノを守るためだから?」

「そう」

 ガラスの棺の特性を考えると、その目的が精霊の目をくらませることだったのは明らかだ。

「でも、メディシノは真空の精霊と契約して……」

「真空の精霊はプリーギの殲滅に力を貸すことを約束しているからね。でも、真空の精霊がそれ以外の目的で人間に関わることはほとんどない」

 真空の精霊が人間と契約することは稀だけど。

「極論だ。だいたい、魔法使いの存在を否定してる。精霊は俺たちに味方してるじゃないか」

「黒髪にブラッドアイ。吸血鬼種は何故ここまで迫害され続けているのか」

「それは、魔王が……」

「魔王が治療者であったことは明らかだ。治療に携わった歴史は短くないだろう。それなのに、その記録はすべて抹消されている。それどころか、魔王が拠点としていたクエスタニアは今でも吸血鬼種の迫害を公然と行う神聖王国だ。吸血鬼種の迫害によって、私たちはメディシノを、プリーギに対抗する手段を完全に失うところだったんだ。私たちが行ってきたことは自分たちの首を絞める行為。……それを扇動したのは何者だったのか」

「悪魔となった吸血鬼の魂を浄化していたのは光の魔法使いたちだ。それすらも愚行だったって言いたいのか」

「精霊は彼らに力を貸した。目的は魂の浄化だけだったのかな。そもそも、吸血鬼の魂は悪魔と呼ばれるほどに穢れていたのか?歴史の中で魔王の眷属として生まれ、悪魔の種族と呼ばれたのは吸血鬼だけだ」

「それは……」

「吸血鬼種を保護し、プリーギに対する完全な治療者であるメディシノを保護した国は真実と共に滅んだ。これ以降、吸血鬼種は砂漠に逃れることになる。砂漠はレイリスの土地で、他の精霊が手出しできる場所じゃない」

「手出しできるならメディシノを殺したかったって言うのか」

「そうだよ。砂漠に流れた吸血鬼種たちは、遊牧民としての生活を選んだ。彼らはオアシスの人間と結ばれることを嫌ったね」

 それは、今でも砂漠に残ってる風習のことか?

「その理由は、メディシノの血を守るためだ。ロザリーのように封印を施してメディシノの力を保存する以外にも、敵となる精霊の居ない砂漠に逃れることでメディシノの血を守っていたんだ」

 メディシノ王国から逃げた吸血鬼種が砂漠に多い以上、砂漠にメディシノが存在する可能性は高いけど……。

「メディシノを巡って、対立関係にあったのは、メディシノを守る人間と精霊だ」

―今と昔では、全く違うということだ。

「精霊と人間が敵対するなんて……」

――何故、精霊が人間に味方するのだ。

 あ……。

「そんな……」

「エルには少し酷な話しだけど。……きっと、封印の棺に関係のあることだろう」

 封印の棺。

「エルは、この中身はなんだと思う?」

 竜の山から運ばれた封印の棺。

「神の力と、爪だろ?」

「何の爪?」


 何度か考えたことがある。

 封印の棺に封印されている生き物は何か。

 でも、この棺を見てはっきりした。

 この棺は俺が知ってるエイダの棺よりも小さい。

 これは、この中に入るものに合うサイズで作られている。

 それは。


「人間」

「そうだね。これは人間の為の棺だ」

――地上は、あの人間の支配を受け入れたというのか。

 フォルテが言っていた、あの人間。

 神の力を持った存在。

「アレク」

「何かな」

「この棺は、精霊と生き物が協力して封印したものだって、レイリスが言ってたんだ」

「そうだね」

「俺は、精霊が敵になるとは思わない」

「……」

 だって。俺の傍に居てくれる精霊は。

 俺が出会った精霊たちは。

 どこまでも俺に優しいのに。

―二度と出て来ないべきなんだよ、あれは。

 きっと、この棺が永遠に開かなければ。

 このままずっと……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ