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三題噺 「昼」「風船」「壊れた遊び」

作者: 苺ミルク

天気の良い日曜日の昼間から私は布団の中にもぐっていた。

彼から別れを告げられたのは昨日の夜、久しぶりのデートでの帰り道のことだ。

「好きな人ができたんだ」

何を言っているのか私には理解できなかった。

「別れてほしい」

下を向いている彼の表情はよく見えない。

空はどこまでも続くような深い、深い闇で満ちていた。

街灯の下で一人うずくまる私はとても滑稽だったことだろう。


一人部屋に帰ると電気もつけずにそのままベットの中にもぐりこむ。

急に彼との今までの出来事が思い出され、涙があふれてきた。

彼と初めて大学で出会ったときのこと、前日に寝付けなかったために初めてのデートで遅刻しててまったこと、遊園地で風船のショーを見たこと、その帰りにはじめて彼とキスをしたこと。

気がつけば私は寝てしまっていた。


夕方になり、ようやく体を起こし部屋の明かりをつける。

シャワーを浴び、部屋に戻るとふと机の上に出していた本が目に入る。


『壊れた遊び』


私と彼との出来事も全て『遊び』だったのだろうか。

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