手にシャンパンとおもちゃを持って
•Side花崎
とある夜の花崎会定例パーティにて
『♪♪』
「相変わらずパーティってのは最高だな!」
俺の屋敷の中庭で3月に1度開催しているパーティに今日、当たり前だが俺は参加している。
外には特設のカウンターにシャンパンやらあらゆるウイスキーやジン、テキーラなどの蒸留酒が所狭しと並べられていて、これを嗜みながらクラブのように見繕って集めた女と音楽を踊りながら楽しむというパーティだ。
まぁ、少し下品で荒々しい感じがするが今は酔いが回って最高にハイな気分だ。
で、ここでは様々な職種の連中が集まっているが故にそこでの関係性強化や新たな関係性の構築を狙ってきているものも少なくは無い。
「花崎会長、平素より大変お世話になっております。丸川です。」
ほら、俺に来た。
「おぉ丸川さん、本日はどうされましたか?」
「あの、先日プレゼンさせていただいた出資の件なんですが・・・」
自分は今過度に酔っていて、このまま巻かれると無駄な金を出してしまうと感じてしまったためふんわり断ることにした。
「本日はあいにく、私と同じ丸川さんの担当の方がいないので後日また、伺って頂けると幸いです。」
「そうですか。では、後日、また伺わせて頂きます。・・・チッ」
今、長々と喋ったが丸川って誰?、と俺は思っている。まず、俺はそんなやつと喋ったことは無い。
つまり、酔って簡単に他人に言われたことに従ったり流される俺を狙った超近距離詐欺なのだ。
これで俺は既に2回は巻かれたことがあるってくらい俺は酔ったら巻かれやすいんだ。
少し腹立たしかった気持ちを抑え周りを見ると、参加者100人程度しかいないパーティなのに15人ぐらいのグループが明らかにおかしい動きをしているのに気づいた。
それを見るなり、俺はシャンパンとテキーラの瓶を片手づつにもちその集団に近づくよう体が動きを始める。
「ナーニをしているんだい?、君たちは」
少し青ざめた顔でこっちを振り向くように向く。
「あのー、これは、ですね、そのぉー」
「そういうつまらない言い訳いいから。正直に話しな、ね」
その集団が囲む2つのテーブルでは、それぞれ麻薬売買のルート確保の密談と麻薬の味見会が行われていた。
「なんだお前ら、俺に殺されてぇのか?、他所でやれよ!」
何故か俺はさっきの丸山もどきにやられたことが腹立たしくて仕方なかったのか密売人の首を身長190近い大柄な俺が締めていた。
もうひとつ言うなれば、俺は既にシャンパンを2本と500mlの中くらいのウイスキー瓶を空けているため結構な酔っている。酔っている。
「ここで捕まるか!」
『バンッ、バンッ、バンッ、バンッ』
どこから打たれたかはよく見えなかったが前方から打たれたことだけは確か打たれた振動で何も見えずに、俺の腹に穴が空いたような感覚が大きく広がった。




