お前がいるから②
「久しぶりね、あなた」
「おぉ、真莉・・・で、聞いたのか?」
親父とすれ違ったはずだ。
「えぇ、でも・・」
「離婚してくれ。」
俺の家族をこれ以上危険な目に合わすことはできない。なぜなら、これも府中やら山口やら意外に言っていなかったが一度、それぞれ違うカスタマーに俺ん家を2度襲撃されて、その時はどっちも俺がいたからよかったが、俺が親父の後を継ぐ、すなわち恨みを買いやすい立ち位置につくと言うことは、いつ何度襲撃されるかわからない。だから、今のうちに、こいつらとは関係を切っておくのがいいだろう。身勝手だがあいつらのためにはこれくらいしか俺にできることはなかった。
「貴方にそんなことできる度胸あるのかしら?、貴方、私がいなかったら何もできない、ダメ人間なのに、、」
「ふっ、確かにな。でもな、俺が××の会長になるってことはな・・・」
「あら、そうなの?、初耳だわ」
うわぁー、やられたわ。知ってると思って言っちゃったよ。知らないか聞いてから話すなら話して、知らないなら隠しとけばよかった。あと、言っとけよそれぐらい!親父!
「じゃあ、お前は何を聞いたんだ?」
「えっ、貴方がこれから1週間、薬物とかタバコの禁止期間に強制的に入れられることを、私は聞いたんだけど、私としては貴方のその趣味最悪って感じてたからちょうどいいわ。」
はぁ?、それは俺が初耳だわ。、てか、おい、ふざけんなよ!、俺の娯楽を奪おうってか?、やらせるわけないだろ!、後で親父にキツく言ってやろ。
「で、誰がそんなこと言ってたんだ?」
「なんていったかしら・・・あっ、そうそう。花崎会って言ったかしらそこの会長さんが。」
それマジの強制じゃん。もう、そこまでの人になると俺も反抗できないよ。俺、ちょっと人見知り(20過ぎの妻子持ち)だから、俺あの人の前だと萎縮しちゃうんだもん。
「で、貴方が××の会長になって、私たちの身の危険を案じるなら・・・警護をつけてくれたらいいじゃない!、だから離婚の話してる暇があったら早くあの子と遊んできてほしいわ。」
確かに、金ならあるから警護付ければいいのか?、やばいなこんな簡単なことわかんないなんて。あと、完璧にやられた感が残るなぁー。やられたわ。”案じるなら・・・”、これさ、”離婚じゃなくて・・・”とか”私は、貴方についていきたいわ”とかじゃなくて、いきなり”警護つければいいじゃない!”ってヤバすぎだろ。
・・・でも、これが好きで結婚しちゃったんだわ。俺、こんな仕事してたのに、無理矢理。真莉にはほんとに申し訳ないし、頭が上がらないよ。
「ふっ、分かった。早く退院してあいつと遊んで、真莉、お前とも一緒になれるように頑張るよ。」
「分かってるなら、今すぐ退院してよ」
「はにゃ?、それは無理だろ!」
「へ?」
そう言って、真莉は帰って行った。
俺は、誰もいなくなったことをいいことに屋上でタバコを吸っていた。
「ふっー、やっぱ、あいつもいいけどお前もいいな。んんー。」
「××さん。病院の敷地内は全面禁煙になっております。今すぐ、火消して、ベットに戻れ!」
うわぁー、変なやつ来たわ。男のくせに女性ナースの制服着てるし・・・ヤバいやつじゃん。




