犠牲の上に成り立つ正義
バスの中には手錠をはめられた、者達がたくさんいた。
そんな中、俺は自分の席を決め窓際に座る。俺を含め10人くらいは乗っている。
「あの〜、花崎会長ですよね?」
「そうだが何か?」
隣の関に座っている奴が話しかけてきた。
「本当だったのか。露雨会会長が捕まったていうのは」
と、バスの中がざわつ。
「どうした?、俺がここに乗ってるのが不思議か?」
「はい。このバスは、人間域に忍び込んでいた異形を処刑場へ送るバスですから。」
へぇ〜、そんな事聞いてないんですけど。待て待て、俺は取り調べのためにここに乗ってるんじゃないのか?
「じゃあ、所属してた組織は何処?」
少し、聞いてみる。
「露雨会傘下神戸会です。ここに乗ってる、全員が神戸会です。」
おかしい。普通、ほか組織とか無所属があるはずなのに何故いないんだ。
あと、神戸会とはなんだ?、俺の知らないところで動いていた名目上の組織、あるいは、その存在自体がどこかの組織によって隠されていたのか?
少し黙り込んで、鉄格子の張ってある窓を開け、また吸う。
「ふー、まぁ、大きな問題にはならないだろ。俺が居なくても」
普通に空気感が終わってる。悲しみに満ちた空気だ。
煙が俺の視界を覆う。それど同時に、ストレートでしか飲む事を許されなかったウイスキーをポケットから取り出し、ふたを開け、直で飲む。
「ぷはぁー」
アルコールに乗って、ウイスキーの風味が鼻から抜ける。
アルコールとタバコで自分の感じる悲しい空気を打ち消したくなっている。つまらない。
日が昇ったばかりの太陽の光を浴びながら、煙草を吹かす。日の光が謎に俺に刺さる。
顔と体が火照ってきて、いい感じに仕上がってきている。・・・これが、これから取り調べを受ける、者の姿か?
数本が終わった所だっただろうか。急に降ろされた。
「熱っつ。」
焦った俺は、足にタバコを押し付けてしまったが、何とか消火し、灰皿にしまう。
「降りろ、カスども。早く、動け。お前らみたいなゴミは俺の手を煩わせるな!。俺たちの正義を邪魔する、お前たちみたいな悪はここで消えるべきなんだよ」
バスを降りると、若く身長の低い男が酒の缶を右手に誘導している。・・・こいつ、完全に仕上がってる。
この異形達を見ると、こんな酷い扱いを人間域では受けている同胞に何も出来なかった自分を振り返って胸が締め付けられる。その上で、心の中を罪悪感などでえぐられる感覚がある。
そして、男は俺を見るなり
「長浜、お前はこっちだ。」
と言って、連中と真逆の方に案内された。キリッとしている。さっきの飲みテンションとは、打って違って。
要は、とにかくこの人切り替え早すぎだろ。
「着いたぞ。ここが、お前がお世話になるCOM本部だ。」
へぇ〜、無駄にでかいな。何故か、まず、補聴器を渡される。
「お前、どっちか忘れたけど耳が聞こえないんだってな。これをつけろ。」
「ありがとうございます。」
そーゆー、事ね。
敬語になってしまった。あと、謎にこの人は俺にだけ異様に優しい。何故だろうか?。
「地下に行くぞ。」
どうやら取調室は地下のようで、エレベーターで地下に向かう。
乗っていると、エレベーターが下へ、下へ、落ちているのが分かる。
B25階に着く、要は深い。・・・最深部だ。
最深部はエレベーターの扉が開くとその先には、1つの部屋につながる廊下しかない。
廊下を進み、部屋を3度ノックする。
「失礼します」
部屋に入ると、机が1つありその机に着いている椅子には1人の60代半ばくらいの男が座っている。
「座りなさい、花崎君」
指示された通りに動く。そのとき、扉が開く。
「おっ、花崎、来てたのか。・・・ちっ、一ノ瀬の奴。俺がやるって言ったのに。あとで、説教たれてやる。あと、花崎、あいつに酷い事言われたか?」
「いいえ、とても優しい方でした。」
「よかった。花崎が酷い扱い受けると、俺が降格しかねないからな。予め、吹き込んどいてよかったー」
説明が遅れたが、めんどくさい黒部部隊長が来た。
「説教たれるのはお前だ、黒部。」
「何の事でしょうか。」
「お前、花崎に諸々の娯楽道具渡しただろ。そのせいで、こいつほろ酔いな上にタバコ臭い状態で来たぞ。」
怒られている。その程度で、何が悪いんだろう。
「すみません。でも、そのぐらい、良いじゃないですか。」
「まぁ、良いけどな。花崎君、ここは、喫煙OKだけど、飲酒はNGだ。」
「了解しました」
そう言って、またタバコに火をつけ吸い出した上で、ウィスキーだけを差し出す。
「確かに。預かった。じゃあ、本題に入るぞ。」
ここから、怒濤の質問攻めに合うんだろうな〜、と分かっていながらもタバコの煙の影響で何も考えられない。・・・あと、こんな密閉空間でタバコは、大丈夫か?
なんか、俺語彙力終わってね?