自由行動の時間です?
紅葉すげぇ.......。
京都はばあちゃんの家があるし、彼女とも色々あったから何度か来たことがあったけど。
地味に清水寺は初めてだ。有名すぎて逆にな。
綺麗すぎる。これが本物の紅葉......
でも良かった。とりあえず生きてこの光景を見ることができて.......
だって、バスから降りた時の環奈はそれはもうヤバかった。ヤバイと言う言葉では足りないくらいにヤバかった。
何とかなだめることができたから良かったけど。
真剣に死ぬかとおもったぞ。なんだあの溢れ出る殺気......
駄々漏れも駄々漏れだったぞ。
結局理由はわからずじまいだから、まだ本当に恐いんだけど。
ま、まぁ一応はいつも通りには戻ってくれたから。
うん。昼過ぎに下鴨神社.......だったけ? だったな。
何としてでもその約束だけは守らなければ俺の命はない。
そ、その点もまぁ、よくよく考えればこいつ等のことだ。華怜がいくら俺のことをマークしていたとしても抜け出し様はいくらでもある。
ギャルは好奇心旺盛。特に華怜の両隣にいる君たち2人。
こいつ等がいればどうとでもなるはずだ。
「ねぇ!華怜と由奈。ちょっと聞いて聞いて、めっちゃ映える撮り方思いついた!」
「え? 何? 教えて教えて! って、ちょ、待ってよ。あれ何か撮影してない? え、やばい。俳優とかいるんじゃないの? ねぇ! ほら、華怜。あそこだよ。あそこ!」
「え? どこ!?」
ふっ、今だって現に隙だらけ。うん。これ、実際余裕な気がする。
一時はどうしたものかと悩んだが、見る限り抜け出すのは何だかんだでイージーミッションだ。
それにしても下鴨神社って確か.......
聞いたことがあると思ったら華怜と二人で来たあの時、彼女が行きたいとか言って行く予定だったところだったけか?
結局、俺が連れて行ったあそこがものすごく気に入ったみたいで居ついちゃったから、時間がなくなって行かなかった様な記憶がぼんやりとある。
何の神社だったけ? まぁ今は何でもいいか。
とりあえず今日はあそこに時間通りに行くことが重要。
場所も既にばっちり把握している。今度こそ抜かりはない。
「じゃあ、とりあえず一旦はここから自由行動ってことで! 良いんだよね。華怜!」
「ふふっ、本当に良いの華怜? うち等に気を使ってない?」
ん? こいつ等、今なんていった?
一旦ここから自由行動?
い、いや既にもう自由行動だろうが。
だからこうして班ごとに行きたいところに........
「いやいや全然。むしろ私にとってもこっちの方が好都合だから」
は? 華怜も何を言っている?
「あー、もしかして藤堂くんと? ふふっ、うちも絶対に今日はあいつのことGETするからさ。お互い頑張ろうね」
「アタシも彼氏いるけどまさかの高部くんから誘われちゃっててさ。もちろん行くっしょ。高部くんだよ。高部くん。ふふ、あのレベルに誘われたら彼氏とか関係ないから」
いやいやいや、ちょ、お前ら。
「さぁ、どうだろうねー。ま、とりあえず私も今日は超本気出すけどね。絶対に逃さない」
「マジー、華怜の本気とかもう最強じゃん」
「それなー。マジ華怜しか勝たん」
何、何だよ。俺の存在は? 俺の存在忘れてない?
いや、忘れてくれて良いんだけど。そ、そういうことじゃないんだよ。
そういう忘れ方は駄目なんだよ。
なに3人で盛り上がっちゃってんの? なぁ、おい。
駄目駄目駄目、違反だろ。違反。
「じゃ、皆最後は良い報告が出来る様にね」
「うん。ウチ等なら余裕!」
「常勝無敗! アタシら最強!」
い、いやいやいや、アタシら最強!じゃねぇんだよ!
何だその部活の試合みたいなノリは。
止めろ止めろ止めろ。
「ちょ、待って......」
って、もうバラバラに.......
う、嘘だろ。
そして目の前には一人その場に残ってこっちに満面の笑みを浮かべてくる華怜という女性.......
い、いや
「じ、じゃあ俺も頑張ってくるわ.......。お、お互い頑張ろうな」
お、お互いな......。
「ふふっ、どこに? まぁどこでもいいけど。私も特別に着いて行ってあげる。しっかりと聞いてたでしょ?」
「な、何をだよ.......」
な、何でそこまで俺に近寄って......
「今日の私は超本気だから。もう絶対に逃がさない」
あ、あ、これ、もう........
そう言えば清水の舞台から飛び降りる様な気分....ってこういう時に使う言葉だっけ?
ち、違うか.....。
う、うん。ちょっと違うか......。
あぁ......




