ロングホームルームです
まさかとは思っていたけど、そのまさかだよ......。
「ねぇ、聞いてんの?」
さ、最近の俺、運が悪すぎるだろ。
何でこう最悪の事態ばっかりを引き寄せるんだよ。
「風間、あんたは京都だったらどこに行きたい?」
現在。俺達はさっき決まった班の6人で机を合わせて話し合いの真っ最中。
もちろん内容は校外学習の件についてだ。
とりあえず、目の前にはギャルが三人........
まぁ、華怜以外の二人は見るからに機嫌が悪い。
おそらくと言うか確実に、何でこんな奴等と一緒の班にならないといけないんだと、キレていらっしゃるのであろう。
わかる。それはそうだ。どう考えても普通じゃない。
この組み合わせには周りもザワついた。それはもう....ざわついた。
本来ならありえない。
本来なら......。
何でこうなる.....。
俺の両隣りに座る翔輝愛とレムに至ってはさっきから一言も口を開かず下を向いている始末。
おい、どうした........。
お前等が危惧していた様なたらい回しもなかったし、罵詈雑言もなかっただろ。
まぁ、わかるけど。
わかるけど、借りてきた猫状態が過ぎるだろ.......。
「てか、あんた京都行ったことある?」
ある.......。ただ
「京都は......ないかな。残念ながら」
必然的に答えはこうならざるをえない。
いや、京都ぐらい誰だって行ったことあるか......
って、なんだよ。その目は......。
目の前にはその嘘に対してか、ものすごい怖い目つきで俺に向かって睨んでくる華怜.......
本当に、何だよその目は......
別に嘘ではない。嘘では。行ったけど俺は行ってない。
「ふーん、ならこことかどう? あんたにはいいかもよ?」
そう言って、今度はパンフレットのある写真に向かって指を指している華怜。
写っているのは鴨川の風景?
「ちょ、何それ華怜ー。こいつら鴨川に連れて行って何する気? うちも行ったことあるけどそこってカップルばっかだよ。ぷっ、もしかしてカップルのふりしてこいつ等に一生の思い出でもつくってあげる的な?」
「ぷっ、何それ。うけるんだけど」
確かに、カップルばっかりだったな......
まぁ、時間にもよるのかもしれないが。
あと、やっぱり口悪いな両端のこいつ等二人.....
「こことかも良いかもねー」
って、ここ?
今度はそう言って彼女は、大きな鳥居の映った写真に指を指してくる。
伏見稲荷大社........。
「ちょ、華怜。そこも超有名なデートスポットじゃーん。何? 今回こいつ等と一緒にここ行くん? ぷっ、逆に面白いっちゃ面白いかも。それにそこって映える写真いっぱい撮れるしねー」
「確かにここはありー」
おい、これって.........
いや、何か嫌な予感が.......
とてつもなく、また嫌な......
「ここもいいと思うんだけど、どう?」
そして次にまた彼女が指を指してきたのはパンフレットではなく、自らのスマホのフォルダに入っていたであろう写真。
「え? 何ここ。ウチ、ここ知らないんだけど。何、めっちゃいいじゃん。え? どこここ?」
「うっそ、神秘的すぎ。行きたい、行きたい。絶対行きたいんだけどー!」
確実にこれはもう.......
そうだよな。それしかないよな。
さっきから華怜が俺に提案してくる場所.......。
そう。全てあの時の俺と華怜が一緒に行ったことのある場所ばかりだ。
特に最後の華怜のスマホに残っていた写真の場所は、普通の観光客ではほぼ絶対に知らないであろう場所にある。
俺は現地に昔から住むおばあちゃんに教えてもらったから知っているが、見る限りネットなどには載っていなかった。
「ま、ここはやっぱなしかな」
「は? 何でよ。華怜、行こうよ。ちょ、出すだけ出してそれはないでしょ。ないないない」
「華怜、マジで教えて。お願いだって。行きたい行きたい行きたい」
そしてまた何だ、華怜。そんなに俺の事をじっと見て.......
「ごめん。やっぱり教えられないかな。だって、ここは私にとって超特別な場所のひとつだからさ」
何で、そんなに真剣な目で.......。
そして特別な場所って.........。
華怜。
やっぱりお前......
「はぁ......ま、なら今回は勘弁してあげるけど、絶対にいつか教えてもらうからね華怜」
「それな! って、あれ? そこの二人生きてる?」
ん? って、生きてる?
いきなり何を言いだすんだそこのギャル二人は。
って、お、おお........。
翔輝愛とレムが......
大丈夫か.......
え? ま、まじで生きてるよな.....? 廃人?
って、あれ?
何か、あっちの方で環奈までぐったりと..........?
な、何だこれ
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