表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

序章

------

「カラン」


木刀の落ちる音が響く。

何が起きたのか理解できない。

首筋には冷たく硬い木刀の感触。

「さあ、約束を守ってもらおうか。」

女はそう言って神々しく、


嗤った。


-------------------------------------

―30分前―

「せいっ」

「む、甘い。」

繰り出される突きによる連撃。完全な死角からの攻撃はしかし、ひらりとかわされ、腹への一撃をお見舞いされる。

「グフッ」

宙を舞い、ドシャアと落ちる体。そのまま少年の意識はフェードアウトしていった。


儂―司之森鋭刃(しのもりえいは)は此処、「千刃村(せんじんむら)」の道場にて、剣術を指南している。

その名も「夢幻流(むげんりゅう)

日本7大流派の一つであり、かつて「最強」と謳われた流派だ。その特殊性から、「絶対に習得できない流派」と言われている。


それもその筈、何せ夢幻流には型が無いのだ。求められるのは、驚異的な身体能力と、知覚速度、そして柔軟性だ。

まあ、その話は追々(おいおい)しておこう。

今日の稽古を終えて、弟子を帰す。家に帰って携帯を見ると、


「ピロン♪」


む、メールか。どれどれ・・・差出人不明だな。誰からだろう?


「おめでとうございます!あなたは厳正なる審査の結果、神の使いとして、『第2世界魔王討伐会』の実行役に選ばれました!

尚、このメールを見て1秒後に振り向けば、後ろに『居る』ので、気をつけましょう!」


ふむ。よく分からないが、そういうことか。

ゆっくり後ろを振り向く。そのまましゃがみこむと、頭上に空を切る音がした。回し蹴りをしつつ、バックステップで襲撃者との距離をとる。


「へぇ、この速度に反応してくるか。さすがは『元』世界最強の剣士だね。」


そこに居たのは、クールビューティと言う言葉が良く似合う長身細身の女だ。一切の気配、殺気を()っていた。

それよりも今、聞き捨てなら無いことを聞いた。


「すまない。自分で言うのもなんだが、儂は一度も負けた覚えはないぞ。それよりも名を名乗れ。」

「剣神」

間髪入れずに女はそう言った。

「神はなんでも知っているんだよ。過去のことも、未来のことも。」


ほう、「なんでも」か。

「この奇怪なメールとお前が現れたことは、何か関係があるのか?」

「書いてあるでしょ、『実行役』を迎えにきたんだ。」

「儂か?」

「それ以外に誰がいるの?」


そのまま見つめ合う。


「返事は?」

「断る。」


間髪入れずに言ってやった。



初投稿です!評価、修正点、改善点など、どしどしお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ