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ひろじさん

明日以外すべて燃やせ!と彼は叫んだ

作者: 星野☆明美

太陽系にファーアウトというピンク色の凍った準惑星が見つかったそうだ。


俺はぶるると身を震わせて、久しぶりに夜空を見上げた。

少年の頃、俺は宇宙飛行士に憧れて、いつか必ず宇宙へでてやるんだと野心を抱いていた。

それが、現実ってやつはなんて残酷なんだろう?

現在俺は小さな事業所の雇われ幹部だった。

これ以上は出世することもない。

日常は緩慢に俺を押し潰して行く。

「ただいま」

誰もいない自宅のアパートに帰り、テレビをつける。静けさが少しだけ緩和されてほっとする。

適当に夕食を済ます。

テレビの音楽番組で東京スカパラダイスオーケストラとエレカシの宮本浩次が出演していた。

「明日以外すべて燃やせ」

思わず食い入るように見ていた。全神経を集中して、聞いた。

「おいおい、こんな冬に燃えるような熱い歌を歌うなよ・・・」

タブレットを出して、YouTubeで検索、動画つきで聴く。

CD、久しぶりに買うか?

俺の中でヒットした。心にぼっと火がついた気がした。

そうだな・・・また宇宙のこと考えていようかな?

俺なんかの稼ぎじゃ、宇宙旅行なんて到底無理に思えるが、もしかすると生きている間にまたチャンスが回ってくるかも知れないじゃないか?

俺は新たな希望を持って明日も生きていこうと思った。

「明日以外すべて燃やせ」

呟いて、笑った。


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― 新着の感想 ―
[一言] 私もエレカシの宮本さん好きです
[一言] おお、そういうお話かっ!
2019/05/10 17:28 退会済み
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