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冒険者になるための条件
俺がミーアに拾われ五年が経ちミーアは十歳になったそうだ、俺は今まで幼女に掴まれるぐらい小さかったが五年経った今二メートルまではいかないが一メートル後半まで大きくなった、見た目が厳つい感じになりワニっぽくなった。
「冒険者になりたい」
「ダメって言っているでしょ」
ミーアが二年前ぐらいから冒険者になりたいと言い出した。憧れる気持ちもわかるが、母親の気持ちもわかる娘に危険な事をしてほしくないのだろう。
「そこまで言うならなればいい」
「やったー」
「その代わり条件二つがあるわ」
「な、何?」
「一つ目は学園に入ること、二つはその入学金を自分で稼ぐこと、できるの」
「やるもん」
「父さんはミーアに危ないことをしてほしくないな」
影の薄い父親は普段この街と王都を行き来する馬車の御者をやっており一度の往復で何事もなければ一週間ぐらい、それを月に三回ほとんど家にいない。
「ゴーロ行くよ」
俺とミーアはお金を稼ぎに出掛けた。
「夕方までには帰ってくのよ」