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主従
家に着くと母親が今まで俺が幼女と呼んでいた娘ミーアに従魔登録の話をしていた。
「ミーア、ゴーロと従魔登録したけどわかる?」
「じゅーまとーろく、わかんない」
俺も正直何か変わった感じはない、だが言葉が理解できたのは大きい。
「ゴーロあんたはどうなのよ」
母親が鼻の先をつつきながら聞いてきたので一言鳴いておく。
「うわ、言葉わかんのそんなわけないか。従魔登録した時に聞いたけど従魔と主人は意志疎通がきるみたいだけど」
そんなことできるのか、ミーアのことを呼んでみた。
「ゴーロがわたしのことよんでる」
「私が言った後に呼び掛けるってことはやっぱり主人以外の言葉を理解しているのかしら、賢いわね」
さっきからゴーロと呼ばれているがもう少しカッコいい名前がよかった。
それからは特に変わったこともなく月日が過ぎ五年が、経過した。