5/10
生活の始まり
門をくぐる時や街から聞こえる声は知らない言葉ばかりだ。もちろん幼女もなんと言っているかわからない。声や音は聞こえるが周りがどんな場所なのかわからない、木箱に入れられて見えない登って外を確認しようとしても後少しの所で逃げると思われているのか落とされる。
どうしようもないのでジッとしていたら掴まれて建物を指差していた。時代劇などで見たことのある長屋みたいな建物だ。
長屋の一室に入り母親らしき女性はどこかに行った。幼女は俺を木箱から出して一通りやりたいことをやったのか一時間位したら寝てしまった。
なにもすることがないので家を見て回ることにした。とは言っても台所を含めたワンルームと裏庭がある。部屋と裏庭を合わせてテニスコート一面位の広さだ。やはり異世界、風呂はなかった。
気が付かないうちに眠っていたようで木箱の中に戻っていた、上には金網があり逃げられないようになっていた。前には小皿に野菜があり食べたが物足りないが我慢するしかない、そんな裕福そうには見れない。
二度寝だな。