8/33
その⑧ ~ 心のアルバム ~
今日も彼女は、青年と幸せな一日を過ごしていました、、、、、
その瞳に映るもの全てが光り輝いていました。
春の朝
優しく咲き誇る桜に
彼女はそっと尋ねます
何故そんなに綺麗に咲くの?
桜は答えます。
すぐに散ってしまうからさ
だから一生懸命咲くんだよ
夏の日に
眩しく輝く太陽に
彼女はそっと尋ねます
何故そんなに燃え上がるの?
太陽は答えます。
愛があるからさ
燃え尽きても平気だよ
秋の夕
茜色に染まる夕陽に
彼女はそっと尋ねます
何故そんな風に沈むの?
夕陽は答えます。
また昇るためさ
沈んだらまた昇るのさ
冬の夜
しんしんと降り積もる雪に
彼女はそっと尋ねます
何故そんなに優しく降るの?
雪は答えます。
流れ出す二人の愛が
消えないようにするためさ
そっと優しくつつむのさ
彼女の幸せな心と
四季折々の風景と響き合い
全てを優しく包み込みました、、、、、