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その③ ~ ふたりの想い ~
やがて女の子は美しい女性に、
男の子は働き者の青年に成長していました。
青年は今日も働きに出掛けています。
彼女は、、、
何故か 哀しげにしています、、、
どうしたの?、、、
優しく天使が聞きました。
私は、、、
彼から 沢山の幸せを もらっているのに
私は彼に 何もあげる事が出来ないの、、、、、
と、悲しく彼女が答えました。
ほら、 聞いてごらんなさい、、、
天使が優しく囁きました。
僕は、
彼女の笑顔を見るだけで、生まれてきた意味を知る
彼女の笑顔を見ただけで、喜びと生きる力が湧いてくる
彼女の笑顔を見るために、僕の全てを捧げよう
天使が優しく言いました。
あなたも彼に、与えているのよ、、、
彼女の目から一筋の涙が、頬を伝い落ちました。
一筋の涙はやがて、
苦しみの山を越え
哀しみの谷を流れ
優しさの川となって、
慈しみの野原に潤いを与え
慶びの大海原になりました。
天使は優しく二人を見守り続けます
歩み続け、生み出し続ける彼女と彼に
きっと、世界の果ては無いでしょう、、、、、