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上平寺城

こんばんは(^o^)/ 細川兵部でござる。

なにやら、使い番の者が宴会中にやって来たのでござるが、

異変でござるかのう。


では、

時を越えた武将 第8話 「上平寺城」始まるでござる。

 


宴会中に突然男が入ってきて、場内の視線を集めた。

男は、キョロキョロと見渡した後、驚いた顔して、


「殿、お耳拝借」


男は殿の耳横で、小声で話している。

話を聞いている吉伸は、一瞬驚きの顔見せたが、気付いた者は数人しか居なかった。


男は、地賀地家当主の地賀地市兵衛保元で、服部半蔵保長の長男である。

彼は、当家の情報招集の頭をしている。


「私は席を外しますが、皆さんはごゆるりと、していってください」


そう言うと吉伸は本丸に入っていった。


吉伸は懸念に思った。

時期が史実より、早くなっているのである。

近江で異変が起こったのである。

元々、北近江は京極家、南近江は六角家が西・南西近江は足利家が支配しており

1558年義賢は、三好長慶と足利義輝を仲介して、義輝を京に戻すと、北近江の浅井久政は六角領に進行した。それを義賢はこれを撃退し、浅井氏を従属下に置くと浅井久政の嫡男に偏諱を与えて賢政と名乗らせ、重臣である平井定武の娘を養女として娶わせたりした。

昨年冬、娘を送り返され怒った義賢は、北近江に侵攻しようとしたが、虎政に止められ、

養女の為にも我慢していたが、浅井新九郎長政は、昨夜1万の兵で京極高吉の居城である上平寺城を取り囲んだのであった。


本来なら8月に入ってからの戦いであるが、2ヶ月進行している。

高吉不在を知って行動しているのなら、優秀な人間が長政の側にいるか、または長政自身が優秀なのか、吉伸は後者と判断した。

判断した吉伸は、小山虎政に、テレパシーを送った。


{タイガー悪いけど野良田の戦いが起こった、政っちと周やんと京極殿と細川兵部に和美を呼んできてくれ、タイガーはそのまま接待を頼んだよ }

{わかった 任しとき}


暫くすると、5人が本丸に入ってきた。


「この招集は、さっきの男と関係があるのかい?」


政興は吉伸に聞いている。


「本来なら六角家から仕掛けるはずの戦、しかし長政が野良田にを1万1千で陣取った

そして六角義賢が2万5千で応戦したが敗北、その後上平寺城を1万で取り囲んだ。何かが可笑しいがやらねばならぬ」


3人は驚き、高吉は黙って聞いていた。


「解った。 支度してくる」


3人は天守閣 を出で大広間を通らずに、小天守閣に行った。

半刻後再び戻ると6人は手を繋いだ。


※ シューン


和美の瞬間移動で上平寺城へ 向かった。









☆ 上平寺城


6人は城内の謁見の間の段上に移動した


「なにやつ」


上坂治部丞信光である。

上坂治部丞信光は、元上坂城主で1532年京極家の兄弟の跡目相続争いで高吉を押し、

浅井亮政野押した京極高広と戦ったが敗北したが、高広の死後浅井久政によって、

高吉が上平寺城主になった事で家老として付き添っていた。

上坂城主は信光の弟・上坂伊賀守景信の死後、長男の伊賀守意信が、

城主となっており景信次男の信濃守貞信と共に、浅井家に仕えている。


「信光、ワシじゃ」


突如現れた人影から当主の高吉が、返事をしながら現れた。


「戦況はどうじゃ」

「浅井勢により包囲されております。

しかし、この方々は?」


信光は戦況より高吉と一緒に来た人々に興味があった。


「私は、伊賀城城主で木下近江守吉伸です」


信光は成り上がりの小山家の家臣かと鼻であしらった。


「それがしは、上様の代理できました。細川兵部大輔藤孝と申します」

「上様?」

「足利義輝様です」


信光は驚愕し平伏した。


「で、私の妻と我が家臣です。宜しくお願いします」

「それがし、京極家家老の上坂治部丞信光です」


挨拶が終わり、吉伸は藤孝に話す。


「兵部、まず撤退命令書を長政に送ろうかの」

「そうですね吉伸様、では早速、信光殿、書状をしたためるのに必要な机や紙・筆をお借りしたい」

藤孝が吉伸の指示により動き出す。

信光は何かが引っかかると思い、その様子を見ていると、


「信光、用意せよ」


信光は主・高吉の言葉で我に返り、必要な物を準備しながら考えている。

前に義輝公と拝謁の時にも逢って話もしているが、あの時は何かが違うと思っているのである。


「藤孝殿持ってきましたぞ」

「信光殿、有難う御座います」


藤孝は信光に礼を言うと、書状を書き始めた。

横で見ていた信光は、


「あっ」


突然、奇妙な声をあげた。


「信光殿いかが致した?」


信光は違和感を確信したが、首を捻っている。

藤孝は、吉伸を上司扱いしている感じであった。

しかし何故だろう?原因がわからないのである。

信光は、恥を忍んで聞いてみた。


「藤孝殿は上様の家臣で、今日は代理とおっしゃてましたなぁ」

「左様、間違いありませぬ」


藤孝は信光の方を顔だけ向けにっこり笑った。


「しかるに、吉伸とやらは貴殿を顎で使っていた気がするのですが?」

「信光殿、貴殿こそ吉伸様を呼び捨てにするなど言語同断で御座るよ」

「はぁ、何うえそのような馬鹿げた事を」

「それに、上様が様付けしておられましたよ」

「上様もどうかして」

「上様の無礼は拙者が許しませんぞ」


藤孝は、信光を睨んだ。


「これは、申し訳ありませぬ」


信光は頭を下げた。


「この戦の如何では高吉殿は、吉伸様の家来になるやもしれんで」

「はぁ、吉伸の家来じゃとそれこそ馬鹿げた事」

「そんなに落胆せんでも良いと思いますぞ」

「そんな事になったら、元北近江の守護の名折れじゃ。

上様から見て陪臣の陪臣に、この京極家が落ちぶれるのなら、この城を枕に打ち死したほうがましというもの」

「信光殿はなにやら勘違いをされているご様子」


藤孝は、にやりと笑いゆっくりと話し出す。


「吉伸様は上様から見て陪臣でなく」

「陪臣でなく」


復唱する信光


「家臣で御座る、そう小山家の当主で御座るよ。それ・・」

「それではまだ、それがしは納得いき申さん」


話を折る信光であった。


「まだ話の途中で御座る。

それに、上様の奥方の妹婿で御座るよ」


信光は驚きつつも、


「義弟なら何故上様は、様をつけるのじゃ可笑しいじゃないか?」

「吉伸様は上様の主筋に当たられる 吉伸様と和美様の羽織っておられる家紋をよく見てみる事ですよ」


藤孝はそう言うと、書き上げた書状を持って、別室にいる吉伸の元へと急いだ。


「吉伸様、出来まして御座います」


「うむ、兵部・和美行って参れ、そうだ政を連れて行け」


吉伸は正使を和美に副使を藤孝にして護衛として政興を付けた。

使者となった3人は、長政本陣へと向かった。



吉「・・・」

白「(*゜ω゜*)ん? どかしましたかな、今日は元気がないようじゃが」

吉「俺の活躍の場は?」

白「無くなった」

吉「えっ冗談だよね」

白「ホント」

吉「・・・」Orz


政興「よっちゃん、しっかりしな、 ダメだこりゃ、


次回は、復帰第一戦になるか、 ですお楽しみに」

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