大広間の出来事
小山兵部でござる。
こんばんは
ぼつぼつと、実在武将少しずつ増えてるでござるな
今日は誰が登場するか楽しみでござる
では、時を越えた武将 第5話「大広間の出来事」始まります。
6月21日0時45分 官位違い訂正
7月5日8時45分名称違いの為訂正
遡る事三日前、ある一室の板間で、将軍足利義輝が鎮座しており、少女と中年男性が平伏していて、横には白髪頭の男性が座っている。
暫くは静寂していた部屋に、義輝の声が響いた。
「面を上げよ」
少女と中年男性が姿勢を正すと、義輝は問いてきた。
「その方か、小山兵部の使者と言うのは?」
「はい、わたくし兵部が娘、小山美鈴と申します」
「して何用でござるかな?」
横にいた男性は聞いてくる。
それには 少女の横にいた中年男性が答える。
「その話の前に上様、暫し時間をください」
と許可を求めた
義輝は意味は解らないが、危害にはならないと判断して
「あい、解った」
と答えた。
すると、中年男性は白髪頭の男性が居る方へ向き直し、
「御屋形様、お久しぶりにございます」
白髪頭の男性は考え込んだ。
「御屋形様より一字名を戴きました。」
それでも考えていると
「藤堂与左衛門虎高と申し、昔甲斐に居りました」
中年男性は名を語りだした。
「おぉぉ、源助か元気そうじゃの」
「その折りはお世話になりました」
礼を言った虎高は前方の義輝の方へ向き直した。
「さて、本題に戻ります。
3日後、我が主君が着任するので、当日是非、上様と御屋形様においで戴きたい、そして官位を戴きたいと申しておりました。
ただ、上様には将軍家として、おいで戴ければ有り難い話であると、
御屋形様には、否応なしにお連れせよとの事でした」
白髪頭の男性は手を刀にかけ怒り出した。
「その方らは、身どもを愚弄する気か」
「いえ、父はそのような方ではありません」
美鈴は白髪頭の男性にキッパリ断言した。
美鈴ら睨んでいると
「信虎やめよ」
壇上から凛とした声がした。
信虎は義輝に平伏し、
「上様の仰せとあらば」
と畏まった。
「して、主の名を申せ」
「伊賀上野城城主・木下太郎吉伸で御座います」
「あい、わかった。
しかし、小山兵部の誘いだが、予が都を離れるわけが参らぬ、
よって、細川兵部を予の代理して行かす事にする。
それでよいか?
それと、無人斎道有そちも行け予の命である。よいな」
義輝は細川兵部に行かす事にしたが、その兵部とは、
1534年に三淵晴員の次男として生まれ、7歳で伯父・細川従五位下刑部大輔元常の養子となり、1552年に従五位下兵部大輔に叙任して、
彼の死後山城国勝竜寺城の城主となり、義輝の代理を務めている。
後の細川幽斎である。
義輝は無人斎に念を押した。
「「有り難き仰せ、勿体なきお言葉で御座います」」
清美と虎高は平伏し、
「それでは、当日朝、お迎に上がります」
※ シューン
と言い残し消えるのであった。
そして当日、細川兵部と無人斎は美鈴に連れられ三の丸に
入場し 左側の上の席に着席し、
細川兵部と無人斎の間に美鈴は座った。
細川兵部Side
拙者は美鈴殿に連れられて、横向きになっている上座に座り、隣には美鈴殿さらに無人斎殿が座り、待っているのだが、
壇上には、家紋や武具・花などが飾られていた。
「美鈴殿、これまた豪勢な家紋が、揃っておりますなぁ」
「はい、そうで御座いましょう」
「割菱、牡丹、 ? 、笹流胆、二引両」
さらに思い出して
「入り口には、月星、三頭右巴、五つ竜胆車、丸に二引両、それに」
武田家・近衛家・源家・足利家蒼々たる家紋の数やなぁ。
「流石、細川様」
「正面の桐見たいのは?」
疑問に思った事を思い切って聞いてみた。
「太閤桐です」
聞いた事無いなぁ、と疑問に思っていると、
「第2婦人の和美様の実家の家紋です。何でも殿が幼少の頃、和美様のご両親に育てられたとか」
会場には続々と家臣達や招待客が入場している。
暫くすると、
壇上とそれがしの横に、棒みたいな物が立てれて、下にはまたもや棒みたいのが四方に向けられており、棒の上には黒いのが載っている、それには線みたいのが繋がっていた。
何だろうと見ていたら、それがしの横の棒の前に、黒い服着た人が出てきた。
昭和・平成と生きていた人々にとっては、見慣れた物、そうマイクである。
そして黒い服というのは、タキシードである。
しかし、戦国時代には当然無い。
黒い服着た人を見てみると、虎政殿であった。
藤孝は驚いて見ていると、
「本日は忙しい中、当家の為参列して頂き、誠に有難う御座います。
それがし進行を勤めまする、当家次席家老の小山兵部少輔虎政です。
宜しくお願いします」
虎政はマイクを避けるように礼をした。
なんて大きな声なん。
「マイクというのを使用して声を大きくしています」
はじめは驚いたが、今は感心している。
これなら後ろでも聞こえる。
「まずは、家老の入場です」
その言葉の後、六人の家老達が横手の襖から出来て、
壇上の前に並ぶと、一斉に一礼し、
一礼し終えた一番右端の男に、小姓がマイクを渡した。
「皆さん、初めまして、高い所から失礼します。
わたくし当家筆頭家老の長山従五位下筑後守政興です。
よろしくお願いします」
「当家三番家老、曽田従五位下周防守周親です」
「佐山三郎左衛門定国です」
皆、見た事無い服着てはるなぁ。
マイクが隣へと移っていく。
「藤堂与右衛門虎高です」
「和田従六位下伊賀守惟政です」
「百地従五位下丹波守政西です」
確か、あの方は六角家家老の蒲生とか言ったなぁ。
なんか、凄い驚きようなんですが・・・。
政西はマイクを壇上のスタンドに掛けて元に戻る。
「では、着席してください」
三.三で分かれて座たんやなぁ。
虎政は着席を確認すると、
「当主親族ご入場です」
大広間後方の襖が開かれ、城内の視線がその扉に注がれた。
「当主第二婦人、和子様と御両親の木下俊定様御夫妻です」
ドレス姿のご両人と俊定が、後方からの光で一段と輝いている。
「第三婦人の清美様と御両親の近衛前関白植家様御夫妻様おなりで御座います」
えぇぇぇ 藤孝は心の中で叫んだ。
周りを見ると 皆驚いている。
長山政興は、こうなる事解っていたみたいに微笑んでいる。
「清美様の兄近衛関白前嗣様の奥方様である北政所様と、将軍足利義輝様の奥方で清美様叔母になります
慶寿院様です」
しかし皆綺麗な服着てはるなぁ、と感心していた。
「当主、祖父、無人斎様壇上にどうぞ」
無人斎殿見たら、黒い服に着替えていた。
でも良いなぁ、拙者もほしい。など思っていると、
「では、和美様の母方の祖父に当たります。鎌倉初代将軍・源頼朝様おなりに御座います。」
これには驚くと言う域を超えていた。
まさかと思いながら見ていると、着物姿の年配の男性が入ってきた。
着物というのは、黒羽織装束姿で、胸と背中には笹流胆紋が入っていた。
堂々と進む姿はさすがに、老いたりしてても貫禄はある。
藤孝は、上様をこの様な方にしたいと、改めて思っていた。
「当家・当主の木下太郎吉伸様の入場です」
PVアクセス・・1600突破
トータルユニークアクセス・・ 600突破
皆様 ありがとうございます。
今までに多数の方、登場していますが、完全なるオリキャラは5人(男性1・女性4 )
主人公木下吉信を含めて名前は変えてありますが、家老達を含めて実在武将です。
名を変えての登場の家老達や当主の吉信は
いったい 何処の誰だか解ったでありましょうか?
解らない方の為に ヒント
①当主吉信の祖父は、無人斎である。
②小山兵部の家紋は、月星である。
③時越え家老達の官位。
④時越え武将は、ある関係者達です。
次回「大広間の出来事2」お楽しみください。
白鶏でした(^o^)/