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こんな面白い事言う訳ないやん

お待たせしました。

時越え武将 第38話 「こんな面白い事言う訳ないやん」始まります。

 襖が開く直前、一徳斎は扉に向かって平伏していた。

義信らは、その様子を不思議に思いながらも、開いた扉を眺めていたら、

女人が先頭に入ってきて立ち止まると、後ろから老人と知った顔が入ってきて、

二人は真っ直ぐ中央に移動すると、吉伸の方へ向きを変えて座るとそのまま平伏した。

 その二人を見て義信は驚き一徳斎を見れば、向きを変えて平伏し続けていた。


「殿、お呼びにより参上掴まりました。本日は一体如何様な御用事でしょうか?」

「清美言ってなかったのか」


 無限斎の挨拶に驚き、清美に聴いた。


「こんな面白い事言うわけ無いやん」

「だんだん和美に似寄ってからに」

「和美痛いわぁ」


 和美の側にいる事が多い所為かする事、考える事が似てくる。

余は頭を抱え再び二人を見て、


「義信の事、晴殿らに任せる」

「御意」

「さぁ一族の再会だ祝え」


 吉伸の号令に後ろにいた者達も騒ぎ出す。

目が点になっている義信一派を除いてだ。

一徳斎は太郎が揃ったぁ~って騒いでいたがスルーしよう。


 皆がそれぞれの場所に戻っていくと、

代わりに将軍の護衛を任せていた和田紀伊守惟政の次弟である伸助定利が入ってきた。


「おはようございます」

「おはよう。どうしたそんなに息を切らせて」


 定利は急いできたのだろう挨拶も途切れ途切れであった。


「申し上げます。兄から連絡にて。今朝、上様の将軍館が襲われました」

「で、賊は、敵はいずこの者よ」


 襲った賊を知る為、定利に尋ねたその時、部屋の外から与吉が入室許可を求めてきた。


「畠山民部少輔吉晴様お越しです」

「通せ」

 

 定利は即座にその席を空け、扉の正面に移動して

 吉晴は三人の男を連れてやってきた。


「叔父上お久しぶりです。本日はこれなる松永弾正久秀と足利左馬頭義親と三好孫六郎義継を伴ってきました。三日日前になりますが、細川掃部頭真之ら三好一族の一部が、我ら及び上様に対し挙兵、京に行くと出陣した模様、われらは阿波讃岐の統治の為、叔父上には至急京へ行って欲しく参上しました。今からなら京に入る前で挟み撃ちができるかと、なにとぞ協力お願いします。叔父上」


 吉晴は言上を述べると平伏した。

久秀と義親、義継は年端もいかぬ少年から途轍もない威圧を感じ、目の前にいる少年を見た。

義親と義継は吉晴の言上途中から威圧に屈して平伏した。

久秀は威圧に耐えながら彼を見続けながら考えた。

 叔父上とはいえ現管領である我が主がそこまで低調にしなければいけないのか?

 しかし、この威圧は長慶様以上でもある事も確か。・・・


「弾正、余が気になるか」

「いえ滅相も御座いません」


 久秀が答えると、吉晴は顔だけ振り向くと、


「弾正、控えよ、此方に生わすは我が父の姉婿様で父の師匠である。木下近江権大納言吉伸様である」

「はっ申し訳有りません」


 慌てて平伏した久秀を見た吉伸は、


「よいよい、面を上げよ。それに話を聴くのは相手の目を見る事である・・・」


 吉伸は続けて話そうかとすると、再び与吉から呼び声がするときには、

数人の男女が入って来て定位置に座る。

 結構若いな。それに最後の二十代半ばの男、殿に似ているのだが、


「只今」

「只今戻りました」

「おい、二人とも凭れるな」


 目の前の少年の両サイドに同じ年頃の少女達が挨拶しながら抱き付いていた。

 そんな彼女たちの少年のに左に座った少女が、


「あら、吉晴じゃないの、元気にしてた。兄貴は元気だよ」

「叔母」


 少女は吉晴の言葉を遮った。


「ち が う でしょ」

「はっ、申し訳御座いません。和美お姉ちゃん、僕は元気です」


 吉晴は真っ赤になりながら答えていた。

 儂は気になった事があったので許可を求めた。


「権大納言様、発言よろしいでしょうか」

「弾正、どうした」

「はっ、畠山家の参謀として皆さんの名を知りたいのですが、教えて頂けないでしょうか」


 過去はどうあれ、儂は今管領様の参謀、畠山家の事として木下家の事知っておいて損はない。


「其れもそうだな、余の事は先に聴いたと思うので、余の左から巻いていくからな」


 まいていくとは何の事かな?でもとりあえず聴くか。


「吉伸の妻、和美で吉晴の父の姉」

「筆頭家老長山筑後守政興」

「藤堂刑部大輔虎」

「和田紀伊守惟政」

「丹比近衛少将伸元」

「北畠権中納言具教」

「今川治部大輔氏真」


「吉伸が妻、清美」

「小山兵部少輔虎政」

「曽田周防守周親」

「佐山駿河守定国」

「百地丹波守政西」

「河田伊豆守元親」

「小笠原孫次郎吉利」


 順次名前だけの紹介となったが、久秀にとって収穫のあった物であった。


「これでよいか、詳しい話は後日だよいな」

「はっ、ありがたき幸せ」


 よし、皆覚えた。これで主君の役に立てる。それにしても似てる。

 久秀は吉利を観察していると、


「義父上」

秋桜畑の誓い

吉伸の子、吉政の異世界物語更新中、こちらもよろしゅうたのんます。 

次回 時越え武将「旗頭ではないのか?」暫しお待ち下さい。

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