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お帰りなさい

突如、義輝に剣技指導を願い出た渉、果たして将軍義輝の返答は如何に、


お待たせしました。  時越え武将   第41話 「お帰りなさい」始まります



「はい、逢えて光栄です。是非僕に剣を教えてください」


余は目の前の青年を見た。目が真剣だこれは相手になった方が良いのだろうか・・・

義妹の清美の方を見ると、頷き微笑んでいた。

余に似ているな・・・

彼を見ていると若き余をみているようだ。


「よし、相手をしてやろう」

「ありがとう御座います、師匠」


その言葉に驚いた。


「師匠とな」

「あのう駄目でしょうか」

「いや、少し驚いただけだ」


やはり、似ている・・・


「では、庭でやろう」

「はい、よろしくお願いします」


義輝は大般若長光を持ち、立ち上がり庭に降り、その後を渉が続く。

義輝と渉が向かい合った。


「まずは、力量が知りたい。思う存分かかってきなさい」

「はい」


渉は渡された刀を左に持ち、一礼をする。

そして、前方に構える。


義輝に向かい走り出す渉は・・




「ふむ、両手で持つと一打目や押し返すときには有効だが、とっさが効かん片手でもやる様にしなさい」

「はい」


やはり剣道のようにはいかんのかぁ・・・

そんな彼も全国高等学校選手権の準決勝進出したことある猛者である。


「是までとする」

「はい、ありがとう御座いました。師匠」


渉の個人教授は2時間かけて終えた。

師匠か言い響きだな・・・



「ふぅー、いい汗掻いた。」


義輝は手拭いを受け取ると汗を拭った。



「みんなーでわ、皆帰る用意しておいてね」


清美は外に向かって声掛けた。

縁側で見ていた生徒達も中に入ってきてそれぞれ各部屋に戻ってゆく。


そこに疲れた表情で座り込んだ渉に、清美は中腰になって話しかける。


「よく頑張ったね、大丈夫」

「はい、それでお願いがあるのですが」

「ん、なにかな」

「俺、もっと強くなりたいのです」


すべてを察した清美は微笑みかけながら言い放つ。


「其れは難しいかもね。でも代案はあるよ」

「えっ本当」

「でも今日は帰ろうね、後日先生に伝えておくから」

「はい」


清美は急に元気になった渉を見て微笑んだ。


そこへ、和美が戻ってきた。


「お清、ただいま」

「和さん、お帰りどうだった」


清美は気になる事、清美に問いかけた。

周囲の者も和美が帰ってきた事で注目している。


「うん、今は緊急オペの真っ最中だよ」

「そっかぁ そんなにすぐおわんないかぁ」

「でよっしぃーが残っているよ」

「とりあえず、帰ろっか 」

「だね」


「皆集まってーー帰るよ」

「皆そろっているかなぁ点呼してね」


和美と清美が叫ぶ。


「生徒は皆そろった」


加納は教師として答えた。


「うん」


和美は軽く答えると 、


※ シューン



伊賀国の伊賀城三の丸へ転移した。


「道中お疲れ様、生徒はそのまま待機、とりあえずジュースでも飲んでね 」


和美の生まれ故郷の生徒達と先生と和美は、

女中によって運ばれてきた飲物をそれぞれ堪能していた。


「義兄上と博ちゃん達はこっちね」


清美が本丸応接間へ案内していく。其処にはスーツ姿に身を包んだ少年がソファーに腰掛けていた。


吉興が入ろうとした時立ち止まった為、入り口で団子状態になった。


「博太郎、何止まっているの早く入んなさい。後が支えているじゃない」


飲物で喉を潤した和美が吉興の横に来て叱責する。  

吉興は慌てて中に入る。

其れを見ていた少年はクスクス笑っている。

入ってきた面々もその少年に笑い釣られている。

端から見れば、孫娘に怒られる祖父なのであるが、その実は実の姉弟である。


「姉貴から聞いたけど、兄貴は年いってもその慌て振りはかわんないなぁ」


微笑みながら少年は呟いた。


「お帰りなさい」





本丸応接間にいた少年はいったい誰なのか?


次回第42話 「このように返すのですよ」お楽しみに

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