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祝福された双子は私達でした⁉︎ 〜冒険者になるけど許してね?〜  作者: 桜夜
序章

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002 

本日は本編と番外編を一緒に投稿いたします。

「ねぇアル、今お腹の子が動いたわ!」

「本当かい⁉︎ 次に生まれる子は男の子と女の子どちらだろうね?」

「私はどちらでもいいわ、どちらが産まれても愛する自信しかないもの!」

「お母様、お身体の方はいかがですか?」


「とっても元気よ! エルも立太子が控えてるから体には気をつけるのよ?」

「そうだぞ、ようやく俺も仕事をしなくて済むんだぁ!」

「そんなわけあるはずないのですが、お父様! いや()()? まだまだ退位できると思わないでくださいね?」


「そ、そんな……だってエルは王太子になるだろ! いいじゃないか!」

「よくないですよ。なに言ってるんですか? 私はまだまだ未熟者ですのでお父様には頑張っていただきますよ?」

「そうね、あなたはまだ現役で働かなくてはね~」

「セレナまでそんな事、言わないでくれよ……。泣いちゃうぞ‼︎」


「やぁ父上、またごねているのか? 母上は元気そうでなにより」

「あらローナも来てくれたの? ありがとう。私は元気一杯よ!」


 ここはベネディクト王国にある、王宮の一室である。


 身籠っている女性が深月達の母親になる王妃セレナ・ベネディクト、父親は王であるアルフォンソ・ベネディクト。


 そして近々、王太子になる一番上の兄がエヴェラルド・ベネディクト、長女であり次期騎士団長である姉のベローナ・ベネディクト。この四人が深月達の家族であり、誕生を楽しみに待つ者達である……。


 家族が楽しく団欒していると部屋が優しい光に包まれ、部屋いっぱいに声が響き渡る――


「「久しぶりだね(な)アルフォンソたち(よ)」」

「セレナはそのままの体勢でいいわよ」

「有り難く存じます」


「双生神のルナ様とステラ様、ご機嫌麗しゅうございます。本日はどのようなご用件、ご神託でしょうか?」

「えぇ、今日はあなた達のお腹の中の子供についてよ」


「――っ、私達の子供がいかがなさいましたか⁉︎」

「えぇ、その子はね私達の愛し子になるのよ。つまり双子だから子供達ね。」

「い、とし、子? ……愛し子! それは誠にございますか!?」


「えぇそうよ。だから大切にしてね? 私達の初めての子達なんだから。でないと、わかっているわね? あと出産の時は力を貸してあげるわ、母子共に健康でいなくては……。あの子達との約束は守らなくてはね」


「「はい、かしこまりました」」


 2人は同時に返事をし、神達は神界に戻って行った。


「セレナ、君のお腹の中にいるのはあのお二方の愛し子だ、という事は双子だ! 一人の時でも危険なのに双子だなんて……絶対安静だぞ!」


「はい、あなた。このお腹の中の子達は何としても産みます。もちろん私も生きてみせますよ!」

「お母様無理はなさらないでください。絶対に安静ですよ」

「そうだぞ母上、絶対に安静だ、絶対に! いくら神様達が力を貸してくださるとはいえ出産は危険なんだからな」

「みんな、心配してくれてありがとう……」







「「オギャァァァ、オギャァァァ、オギャァァァ!!」」


「セレナ様おめでとうございます。どちらも男の子ですよ」

「……ありがとう」


 セレネは二人を見たあとアルフォンソたちを呼んでもらい、まずはアルフォンソだけが入ってきた。


「この度はおめでとうございます。お二方とも男の子でございます」


「あぁ、ありがとう。無事に生まれてきてくれてありがとう、セレナも頑張ってくれてありがとう。この子達は本当に愛し子なのだな、瞳の色が金色(ゴールデンベリル)だ……。セレナはゆっくり休んでくれ」


「私はもう、休ませていただきますね。……疲れましたわ」


 セレナが休んだあとアルフォンソがエヴェラルド達を呼ぶように伝え、扉が開くとエヴェラルドとベローナが双子の様子を見に入ってきたのである。


「この子達が新しい私の弟達ですね……。とても可愛いですね……」

「あぁ、兄上の言う通りとても可愛いなぁ……。ずっと見ていられるぞ……」

「こらこら見すぎるのは良くないぞ……」


 そう言いつつも三人ともずっと見ているのである。侍女長に叱られるまで、ずっと―――






 翌日、双子の名前が決定した。

 次男(深月)がリュシアン、三男(晴樹)がオレリアンである。

 王国全土に双子の誕生を知らせ、神の愛し子だとも公表した。双子は民たちから祝福され5年後のお披露目を楽しみにされていた――



 3人で双子とセレナの様子を見に部屋に訪れた。

双子のベットをアルフォンソ達が覗くと小さな卵がそれぞれに置いてあり、これが聖獣が生まれる卵かと皆が興奮していた。聖獣の卵は愛し子の魔力を吸って育つため生まれるまでに五年はかかり、生まれた後は自然の中から魔力を吸い取るため食事は必要としない。聖獣はさまざまな形で生まれてくるが基本的に愛し子の性格などを考慮したもの達が生まれてくる。


「一体どんな子達に育つんだろうな……」

「私は元気に健やかに育ってくれるだけで嬉しいわ」

「ほんとに弟達は天使みたいに可愛いね」

「早く姉様と呼んで欲しいな!」


「「「いや先に母様(父様)(兄様)だから!!!」」」



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