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祝福された双子は私達でした⁉︎ 〜冒険者になるけど許してね?〜  作者: 桜夜
第2章 学園編

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 ダンジョンの中に入ると、しんと静まり返っていた。けれど、真っ暗ではなく壁際に埋まっている青い鉱石がほのかに光り、道を照らしてくれている。

 足元はふかふかの土で覆われており、歩いても疲れにくそうな感じだ。しばらく一本道を歩いていると三又に分かれている道を発見した。


「どれに進む?」

「僕は左」

「私は真ん中で」

「俺は右だな」

「僕は左」


「じゃあ私も左だから左ね」


 多数決で左に進む。魔物は今のところでておらず少しずつ歩みを進める。すると――通路の奥から、ぴちゃん、と水の跳ねる音がした。


「みんな、来るよ‼︎」


 足を止め、ほのかに光る石の明かりの中で、丸いフォルムの影がぽよんっと音を立てながらこちらに迫ってくる。


「スライムだ!」

「剣は使えない! 魔法で応戦する‼︎」

「はい」

「おう」

「うん」


 影の中から現れたスライムは3匹ほどおり、それぞれ魔法で核を壊していく。

 スライムは核を破壊するか、抜き取ると形状を保てずゼリー状になり絶命する。

 採取し終わったらまた歩みを進め、一番突き当たりに小さな部屋を見つけた。


「この部屋って入っていいやつ?」

「あ、真ん中に宝箱があるよ!」

「待ってください、なにかおかしいですよ⁉︎」

「確かに……そうだよな」

「もしかして、あの宝箱は囮?」


「じゃあ石か何か少し重いやつを投げてみよう!」

「うん、そうだね」

「では、これをどうぞ」


 カイトに漬物石くらいの石を渡され、小部屋に投げ入れた。すると、入り口が透明のシールドに覆われ、中に入れないようになり横からゴブリンの集団が出てきた。10分ほど出てきたら獲物がいないとわかると、また元の場所に戻っていく。

 

「ここ、モンスター部屋だよ‼︎」

「なるほど……ってことは……」

「……危険ですね」


「いや、レベル上げできるじゃん‼︎」


「「「え⁉︎」」」


「そうだよ!? 確かに危険かもしれないけど、ゴブリンの集団なら何回も倒してきたじゃん!」

「力を慢新しているわけじゃない‼︎ 事実だ! 僕らは強くなりたい‼︎」

「……確かにそうですけど」

「……でも人数が増えるごとに敵も増えるかもしれねぇぞ?」

「そうだね、検証する必要があるよ」


「「じゃあ私(僕)達が行く!」」


「…………はぁ、わかりました。でも万が一もあるのでポーションを持っていってください」


「うん!」

「わかった」


「「じゃあ行ってきます!」」


 私達は小部屋に入り、先ほどと同じように入口部分にシールドができる。横からはさっきと同じくらいのゴブリン達が出てきて剣や魔法を使って倒していく。


 やはり10分ほどするとゴブリン達は出てこなくなった。ゴブリンの死体や血で汚れた部屋の中がどういう原理かはわからないけど綺麗に戻っていった。入口のシールドも解除されたので宝箱の中を見てみると短剣と回復ポーションが出てきた。これはいい方なんだろうか? とりあえずその2つを取り、部屋から出る。


「ただいま!」

「無事に帰ってきたよ!」

「どこも怪我してないですか⁉︎」

「うん!」

「見てたでしょ!」

「見てましたけど、心配なものは心配なんですよ!」

「でも、ゴブリンの数は最初に出てきた量とかわらねぇな」

「そうだね、あとはいつ頃モンスター部屋になるのかだね。それとも……1回きりなんだろうか」


「でも、1回きりなら私達が1回試した時点で2回めは出てこないはずだから多分、冒険者を感知したらモンスター部屋になるんだと思う。だから倒し終わって小部屋の中にいる限りモンスター部屋にはならないと思うよ」


「そうだね。ところでさ、今の戦いでレベルが4上がったよ」

「やっぱりレベル上げに使えるね!」

「では、次は私とハルトとリックでやりましょう」

「そうだな、経験値は少し少なくなると思うがそれがいいだろ」


「そうだね、僕もそう思うよ。じゃあ準備が出来次第、行こう!」


「頑張って!」

「一撃で絶命させていくのが肝だよ」


「はい、ありがとうございます。それでは……」


「「「行ってきます‼︎」」」


 カイト達も小部屋に入り、ゴブリン達が出てくる。

3人で連携をとりながら倒していき、10分ほどすると出てこなくなったので3人は危なげなく全滅させる。


 中の宝箱を開けたら水の魔石(小)と風の魔石(小)と体力ポーションが出てきたらしく、無限倉庫に全部収納していく。……後でちゃんとわけるからね‼︎


「よし、これでゴブリンと宝箱は復活するってわかったし、繰り返していこうか!」

「疲れたら、休憩しよう」

「そうですね」

「じゃあ、交互に行こうぜ」

「そうだね」


 それからモンスター部屋でレベリングを行い疲れたところで、小部屋の中で休憩した。ご飯はハルトの作ってくれたいろんな具材のサンドウィッチと野菜がたくさん入った具沢山のスープでとても美味しかった。


 ちなみにこの世界の食事は前世の食事とほぼ変わらずで同じように美味しく食べれるよ。


「「「ご馳走様でした‼︎」」」

「おう、うまかったか?」


「うん、すっごくおいしかった!」

「ほんとほんと、ハルトならすぐお嫁さんになれるよ!」

「俺、男なんだけど」

「まぁ、それはともかく、本当に美味しかったですよ」

「そうそう、僕は作れないから尊敬するよ」


「喜んでもらえてよかったぜ!」


「じゃあ、これからどうする?」

「今日は、10回ずつくらいやった?」

「そうですね。入ってから5時間くらい経ったので、話し合いをしたら寝る準備しましょうか?」


「そうだな」

「そうだね」

「そうしよっか、じゃあ入り口にこちらが見えないように結界張るね」

「僕も張っとくよ。これで2重になるでしょ」


「ありがとう、じゃあ今日の成果を話し合おうか――」



【今日の成果】


・リアンとレオン レベル32up

・カイト、ハルト、エルドリック  レベル25up


【入手素材】


・スライムゼリー×3

・短剣×7

・長剣×6

・レイピア×4

・火の魔石(小)×7

・水の魔石(小)×6

・土の魔石(小)×4

・風の魔石(小)×5

・光の魔石(小)×1

・闇の魔石(小)×1

・回復ポーション×4

・体力ポーション×5



 今日はこんな感じになった。みんなとの話し合いの結果、レベルが上がりづらくなってきたから、明日からはまた移動しようと思う。


 それではおやすみなさい。


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