016
第2章の本編突入です!
投稿が少し遅れすみませんでした
今日は入学式だ。
私は新入生代表で、入学式の動きを確認するため少し早めに寮を出た――。
◇◇◇
今日は王立学園の入学式だ。
リンは入学式の動きを確認するため早めに出た。
僕ら一般生徒は入学式に間に合えばいいのでゆっくりと支度をし、少し時間に余裕ができるように寮を出る。学園まで歩きで向かい、中に入ろうとした時声が聞こえた。
「なんで、誰もいないのよ! ここはヒロインが門の前で転けるから攻略対象が助けるところでしょ!」
なんか叫んでいる。馬鹿だね、この学園は全寮制だから入学式の日に生徒で門から入る奴なんていないのに知らないのか?
(主、近づかないでください)
(言われなくても近づかないよ、絶対地雷じゃん)
「カイト、今の何だと思う?」
僕は歩きながらカイトに尋ねた。
「分かりません、頭がお花畑なんじゃないですか?」
「おいおい、カイトそれは酷いぜ……。ハハッ」
「では、ハルトは何だと思いますか?」
「ん……俺? 俺は、夢と現実の区別がつかないのかなって思ったけど? ハハッ」
「どっちもどっちじゃん……。とりあえず学園に入ろうよ」
「そうですね、いくら時間に余裕があるとはいえ入ったほうがいいですね」
「そうだな、俺らが聞いているのに気づかれないうちに行こうぜ」
「そうだね」
僕らは叫んでいた人の姿を見ずに学園の中に入った。
しばらくすると入学式が始まり、着々と進んでいく。次は在校生代表の言葉だ。
「新入生の皆さん、ようこそ王立学園へ。
この学園は長きにわたり、多くの優れた魔法使いや剣士、学者を輩出してきました。
皆さんもこれからの日々を通して、己を磨き誇り高き学園の一員として成長していくことを願っています。
ここでの生活は決して楽ではありません。しかし、努力を怠らなければ、必ずや実を結ぶでしょう。
皆さんの健闘を祈ります。
在校生代表、生徒会会長ユリウス・アストリア」
生徒会長は偏見だけど、お腹の中が真っ黒そうな見た目をしていた。リンだと何も思わないんだろうけど、僕はリンみたいに純粋ではないからすぐに人を信じたりなんかできない。カイトやハルトの時だってそう、最初から信用して仲間にしちゃうんだもん。会ったばかりなのにすごいよね。僕には真似できないや、双子なのにね……。
「次に新入生代表、リアン・ウェスティス」
「はい!」
やっとリンの番になった。
「新入生を代表し、ご挨拶申し上げます。
この度、私たちは王立学園に迎え入れていただきました。この場に立つことができることを光栄に思うと同時に、責任の重さを感じております。
私は、入学試験で満点を取ることができましたが、運というのもあったと思います。この学園には、経験豊かな先輩方や優れた先生がいらっしゃいます。私たち新入生は、これから学びを深め努力を重ねることで、本当の意味でこの学園の一員となることができるのだと考えています。
未熟な私たちですが、どうかご指導のほどよろしくお願いいたします。
新入生代表、リアン・ウェスティス」
やっぱりリンはやれば出来る子だよ! 僕がやるよりも全然いい。
「それでは最後に学長のお話です!」
「新入生の皆さん、ようこそ王立学園へ。
ここで過ごす時間は、皆さんの未来にとって大きな意味を持つものです。この学園では知識と魔法、さまざまな勉学を学ぶことはもちろん、仲間と共に切磋琢磨し成長していくことが最も大切です。
私は、皆さんが自分の力を最大限に発揮し、困難を乗り越えていく姿を楽しみにしています。この学園で得た知識と経験が、皆さんの人生を豊かにすることでしょう。
それでは、素晴らしい学園生活を仲間達と共に歩んでください。
学長テオドリク・エルダリウス」
「学長のお話が終わりましたので、これにて入学式を終わります」
入学式が終わり、事前に見ていたクラス表で自分たちのクラスであるSクラスに向かった――。
◇
リュシアンside
Sクラスに着いたらまばらに人が座っており、座席表はないらしい。皆自由に座っている。
私達も四人で座れる場所を見つけて座る。
私達が座った後も続々と生徒達が入ってきて、あと空席が二席というところで一人の生徒が入ってきた。その生徒はあのオルトゥス帝国の第二王子のアホルト君だった。アホルト君は私達の方に一瞬視線を寄越して空いている席に座った。
その後すぐに閃光さん、もといギルバート先生が入ってきた。
「今日からこのクラスを担任する事になったギルバートだ、よろしく。早速一人生徒を紹介したい。
この者は聖女候補として学園に入学する。入ってきていいぞ」
「はい、失礼します!」
扉を開けて入ってきた子はストロベリーピンクの髪に黄色い瞳を持った、可愛い女の子だった。
「みなさん初めまして!
私は光魔法が後天的に発現した為、伯爵家の養女となりました、サラ・ハーヴィングです! よろしくお願いします!」
挨拶を元気にしていてとても明るい子って感じだった。
「では首席のリアン、とりあえず空いている席に案内してくれ」
え、私? ……はぁ。
「はい……。わかりました」
「え、なんで……。先生私、あちらの方がいいです……。少し怖くて……」
サラが差したのはアホルト君だった。
まぁ、別にいいけどね。立ちあがろうとしていたが、席に座り直した。
「では、オルトゥス案内してやってくれ」
「はい」
返事をしたオルトゥス君は空いている後一つの席にサラを座らせ自分も元の席に戻った。
「最初にみんなで自己紹介をしてもらう。
順番は首席からで、リアンお前からだな」
うわぁ、めんどくさい……。私は席を立ち、
簡単に自己紹介をしていく。
「私はリアン・ウェスティスです。得意なのは水魔法です。よろしくお願いします」
「あいつ、魔法の試験で的をぶっ壊したやつだろ!」
「俺も見たぞ! でも魔法がかっこよかった!」
「私も見たわ! 的が木っ端微塵になっていたわ!」
「俺は先生と剣術で引き分けたのを見たぞ!」
「僕も! 先生が少し笑っていたのを覚えてるよ!」
「え、先生の微笑みですってぇ! 私はなぜその場にいなかったの⁉︎ イケメンの微笑みを逃すだなんて、あり得ない‼︎」
「俺も見てたけど先生めっちゃ楽しそうだった‼︎」
私が自己紹介したあとクラスの子達がヒソヒソ話すようになったけど一人だけ絶対感想違うでしょ……。私関係ないし!
「次にレオン・ウェスティス」
「はい、僕の名前はレオン・ウェスティスです。リアンは双子の兄で得意な魔法は光属魔法です。よろしくお願いします」
「おい……あの双子ヤベェだろ! 二人で首席と次席ってどうなってんだよ!」
「兄弟揃って優秀なのか⁉︎」
「美少年……目の保養になる……」
「かわいいけど、かっこいい……」
……なんでレオンはかっこいいって言われて、私は言われなかったんだ? 同じ顔をしているはずなんだけど……どうして?
「次、アホルト・オルトゥス」
「はい、私はオルトゥス帝国第二王子のアホルト・オルトゥスだ。入学試験では三位だったが、リアンとレオン! 次は負けない! みんなよろしく」
「次、カイト・ヴァルター」
「はい、私はカイト・ヴァルターと申します。魔法は風魔法が得意です。よろしくお願いいたします」
「次、ルシア・ラルティス」
「はい、私はルシア・ラルティスと申します。
魔法は聖魔法が得意です。よろしくお願いいたします。」
◇
自己紹介はみんな名前と得意な魔法を言って次に回していく。
クラスはSからCまであり、SクラスとCクラスは20人、AクラスとBクラスは30人の計100名が入学した。クラス替えは学年が上がるごとに行われ、全てのテストの合計で上位20名に入らなければSクラスから降格するらしい。
サラに関しても一学年は特例でSクラスだが、二学年から降格もあり得る。
この学園はまさに弱肉強食の世界だよ。
「次に学年委員を二人決めるぞ、やりたい奴はいるか? 俺的には考えるのが面倒くさいから首席と次席のやつでいいんだが……」
えっ、絶対嫌だ! やっぱり首席になんてなるんじゃなかった……。
「先生!私がやらせていただいてもいいですか?」
一人の男の子が手を挙げた。確かあの子は、エルドリック・リヴァリス君……。
あの子は印象的だったから覚えちゃった……。
顔は苔色のような濃い緑の瞳で右の瞳の下に泣きぼくろがある。そのせいか色気があって、甘いマスクって感じだから将来は女の子から人気になりそう。
「おっ、リヴァリスやってくれるのか? じゃああと一人だな!」
「先生、私やりたいです!」
「ハーヴィングか……。ハーヴィングはきついんじゃないか? できれば成績が上位陣の奴らにやってもらいたいんだが……」
「では、私が指名してもいいですか?」
「リヴァリスは一緒にやりたい奴がいるのか?」
「はい、ただ相手が了承してくれるか……」
「それは誰だ?」
「リアン・ウェスティス君と一緒にしたいです」
え……なんで、初対面じゃん。なんでだよ!
「だ、そうだが……。リアンはどうする?」
「えっと、僕に務まるかどうか……」
「リアンができなければお前の弟以外はみんなできないと思うが?」
「そんな事ないですよ……。勉学と学年委員は違います……」
「それか、私はレオン君でもいいですけど……」
「だって、レン!」
「最初に誘われたのはリンだろ?」
「お願い、レンやってくれない?」
「……いやだ」
「えぇ、そこはやる流れじゃん」
「お前ら結局どうするんだ?」
「私はどちらでもいいですよ?」
「私達はよくないの!」
「じゃあ、私がやっても「ハーヴィングはダメだな」」
「はぁ、しょうがない。やるよ……」
「ありがとう、リアン君!」
「じゃあ学年委員はリヴァリスとリアンに決定だな」
「はぁ、どうしてこんなことに……」
「学年委員は、早速今日の放課後、集まりがあるから生徒会会議室に行ってくれ」
「はい……」
「はい!」
リヴァリス君はとてもいい笑顔なのに対して私は絶望していた……。
「では明日から授業が始まるから今日はゆっくりしとけよ。これで終わりにする」
ギルバート先生はそう言うと教室を出て行った。
「リアン、お疲れ! ハハッ」
「御愁傷様、リン」
「リン様これから頑張ってください……」
「どうして、誰も助けてくれないのさ!」
「俺はやりたくねぇもん」
「僕もー」
「私もですね」
「卑怯者! 私だってやりたくなかったよ!」
「頑張れ、リン!」
「楽しく話しているところ悪いな、少し時間をくれないか?」




