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祝福された双子は私達でした⁉︎ 〜冒険者になるけど許してね?〜  作者: 桜夜
第1章 幼少期編

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 お父様にカイトの件について話に行ったら、宰相がいたので直接聞いてみた。そしたら、了承を得られたので次の授業からカイトと受ける事になった――――



 そういえばこの世界の一年は366日で月は12ヶ月。1ヶ月は28日と前の世界とほとんど変わらない。曜日の言い方は週の始まりから闇の日、火の日、水の日、風の日、光の日、土の日、聖なる日で七日間ある。


 なぜこんなことを急に思ったかというと、次の魔法の日が風の日で今が火の日だからだ。明後日にはまた魔法の授業となる。今の生活は土の日と聖なる日以外は授業が詰め込まれており、実は昨日も授業があった。その時に、この世界の曜日やら日付やらを習い、ついでにお金についても習った。その後は休憩を挟んでダンスの授業をしたが覚えるだけで精一杯だった。

次はもっと踊れるようになりたい……。


 昨日はそれで終わり、今日は国についてと、魔法の授業受けた。明日はマナーと算術の授業をする。


ちなみに一週間のスケジュールは

闇の日は一般常識とダンスの授業

火の日は歴史と魔法の授業

水の日はマナーと算術

風の日は武術と魔法

光の日はマナーと武術

土の日と聖なる日はお休み


 こんな感じになっている。

まぁ、今は窮屈かもしれないけど、将来の自分に投資だと思えば喜んで取り組むよね……。


 そんなこんなをしているうちに夜になってしまったのでご飯を食べて、お風呂に入って寝る準備をした。

寝る前に、レンの部屋とは続き部屋になっているからレンの部屋へ行き、一緒に魔力操作の練習をしてから部屋に戻り眠った。


 ちなみに聖獣のキースやルキは魔力操作を一緒にする? と聞いたら聖獣は最初から息をするように魔法を最小限で使えるから寝ると言われてしまった。なんか羨ましい……。




 次の日になりマナーと算術の授業が始まった。


「本日からマナーについて教えることになりましたクルス伯爵が妻エリザベート・クルスと申します。クルス夫人とお呼びください、よろしくお願いいたします」


 クルス夫人はとても綺麗なカーテシーをした。背筋を程よく伸ばしスッと片足を後ろに引き、膝を曲げる動作を優美にこなしていたので簡単なのではと錯覚を起こしてしまうほど綺麗に私の目には映った――






 まぁ、実際は簡単ではなかったけど!

男性はカーテシーではなくボウ・アンド・スクレープと言って男性貴族が行う挨拶らしい。クルス夫人はボウ・アンド・スクレープのお手本を見せてくれたがこれもまた綺麗だった。私もいつか夫人のように綺麗に挨拶ができるよう練習しようと思ったが、それはレンも同じだったみたいでやる気に満ちていた。午前は挨拶の仕方を習い休憩時間になった。


 一時間したら休憩時間が終わり算術の時間になった。

算術の先生は眼鏡をかけた茶髪の優しそうなお兄さんで名前はリヒトというらしい。リヒト先生は丁寧に教えてくれたが、足し算や引き算ばかりで正直簡単だったために「先生! 学園で習う範囲まででテストをしましょう?」と言ってしまった。


 結果は――――学園で習うところまで全てできてしまった。だって中学校で習う二次関数までだったんだよ⁉︎ 自分で言うのもなんだけど前世で頭の良かった私にはとても簡単だった! ちなみにレンも正解しており、二人ともすっごく優秀なんだね⁉︎ って言われてしまった。


算術はあっという間にできてしまったのでお父様に言って魔法の授業を入れてもらおうと思う。リヒト先生には悪いけど学園に通うためには時間を無駄にできないからね。


 今日の授業はあっという間に終わってしまったのでまだ日も沈んでいない。ご飯までに時間があるからお父様のところに寄ってから魔力操作の練習をしようかなと思い私達はお父様のもとへ向かった――






 無事、お父様に許可をもらい自室に戻った。


「リン、魔力操作の練習するでしょ?」

「うん、する」

「キースとルキは部屋で遊んでてね」

「うん!」

「了解した」


 私達はご飯の時間まで魔力操作の練習をし、少しずつ多くの魔力を循環させることができるようになったがまだまだ循環するスピードが速くならない。こういうのは焦ってもしょうがないので地道にやって行くしかない。


(魔力操作がレベル3になりました)


 《知識書(ソフォス・ビブリオ)》から知らせを受けた。レンも私の少し後にレベルが3になったみたいで一応順調にレベルは上がってきている。


 そういえば、先生から魔力操作をしすぎると魔力が枯渇するから注意するようにって言われたんだよね。まぁ滅多に枯渇しないみたいだけど……。ちょうどいい時間になったしご飯を食べて明日に備えようかな?明日は初めて武術の授業があるし早めに寝よう――





 今日は武術と魔法の授業だ!

私達は支度をし、ご飯を食べてからカイトが来るのを待った。



「リン様、レン様、おはようございます。本日からよろしくお願いします」


「「うん、よろしく!」」

「カイト前髪ちゃんと切ってきたんだね!」

「顔がとても見やすくなった」

「はい……。どうせ切られるならと思い、あのパーティーの次の日に切ったんです。家族には驚かれましたけど喜んでくれました。髪の毛を切ったらなんか性格も前向きになったみたいで、少しだけ自信がもてました」

「うん、そっちの方が断然いいよ!」

「そうだね、後はもっと自信を持つだけだね」

「自信はあまりないですが、私はお二人のお側にいるために努力いたします!」


「「これから、よろしく!」」


 それから授業の時間になるまで話したけど、カイトは授業自体を先に始めていたので私達より先の勉強をしていた。カイトにまた同じことやるけどいいの?と聞いたら「復習になるから大丈夫」と言われ、それならいいかと納得した。




「本日から武術の授業をする竜人族のラフトゥだ、よろしく。敬語とか苦手だからこの口調で話すがいいか?」


「はい、私達は大丈夫ですよ!」

「僕達は教わる側だから大丈夫です」

「私はお二人がいいなら大丈夫です」


「今日は初めましての方もいらっしゃるのでもう一度自己紹介をします。私はフェデリー・フロンティアと申します。主に歴史と魔法を教えています。よろしくお願いいたします」

「よろしくお願いいたします。私はカイト・シュバルツと申します」


「よろしくお願いしますね。このラフトゥと私は学園時代の縁で仲良くさせていただいております。荒っぽいかもしれませんが悪い人ではないので仲良くしてくださいね。それではまた後で会いましょうね」


「「「はい!」」」






「じゃあ、早速だが基礎体力を身につけるために柔軟をしてから走り込みを行う、その後に木でできた剣で素振りを行う」


「「「はい!」」」


 私達は走り込みをしていたが、五歳と八歳の体力は少なくあっという間に息が上がってしまった。

「では、少し休憩をしてから剣の練習をするぞ」


「「は、はい……」」

「はぁ、はぁ、はぁ……はい」







「それでは本日の授業を終わる」


「「「あ、ありがとう……ございました」」」


 午前中だけなのにいつもより疲れており、次の魔法の授業ちゃんとできるかな? と思った。その後は室内に入りお昼ご飯を食べて、休憩時間はゆっくりと休んだ……。





「それでは魔法の授業を始めます」


「「「はい……」」」


「フフッ……皆さん疲れていますね。魔法で疲労だけ取り除きましょう」


「「「ありがとうございます……」」」


「《治癒水(ウォーターヒール)》」


 先生が一言詠唱すると体の周りが青い光に包まれ一瞬で疲れがなくなった。これが魔法……すごい!


「先生すごいです!」

「僕の疲れが一瞬でなくなりました!」

「魔法はやはりすごいですね……」


「今皆さんに使った魔法は《治癒水(ウォーターヒール)》と言いまして、水属性で回復させました。私は聖属性を持っていませんので、軽い怪我や疲労ぐらいしか取れませんけど意外と便利なんです」



「そういえばフェデリー先生は詠唱が短いですね?」

「カイト君、いいところに目をつけましたね。私は《詠唱破棄・上》がスキルにありますので一言詠唱すれば魔法が発動します。この詠唱破棄は努力をすれば取れるものなのでぜひ取ってくださいね。ただし(完全詠唱破棄》は滅多に取れないスキルなので学園に入学できたら気をつけた方がいいですよ、リン君、レン君。目立つのがあまり好きではなかったらみんなと同じ詠唱をした方がいいですよ」


「「はーい」」

「私もリン様と、レン様みたいに詠唱破棄できるように頑張りますね!」


「それでは、皆さんも魔法を使ってみましょうか。私は水と火と闇属性魔法を使うことができますので安全な水魔法から練習しましょう。まずは魔力を体の外に出すところからです。循環している魔力を意識的に手の方に集めてから、詠唱をします。


蒼き精霊よ、我が呼びかけに応え、揺らめく水の力を示せ、《水球ウォーターボール》」

 先生の手から丸い形の水が生成された。


「このように水球を作ることができます。詠唱破棄は魔力を手に集めてから《水球》と言うだけでできますが、もう少ししたらやりましょうね。今は詠唱をしてから魔法を使ってください」


「先生、詠唱はみんな同じなんですか?」

「いいえ、皆さん自分でやりやすい言葉に変えていますよ」

「そうなんですね! 僕は先生と同じでいいかな〜」

「私はどうしようかな? 先生のとは少し変えようかな……」

「私はフェデリー先生と同じ詠唱にします」


「まずは魔力を手のひらに集めて……その後は、蒼き精霊よ、我が呼びかけに応え、揺らめく水の力を示せ!《水球(ウォーターボール)》!」


オレリアンの手のひらの前に直径30センチくらいの水の球ができた。


「やったー、できた! 先生、これどうしたらいいですか⁉︎」

「では……あの的に当ててみましょうか」

先生は十mくらい先にある的を指で差しながら言った。


「ではいきます! ………どうやって飛ばしますか?」

「あぁ…。そういえば教えてなかったですね。飛んで行けって念じるだけで飛んでいきますよ。魔力がなんで命令を聞けるのかは分かりませんけどね」

「飛んでいけ!」

  

 オレリアンの手から水球が解き放たれ、的に向かっていった。的に当たった瞬間にパシャッと音を立てながら割れた。


「先生、できました!」

「すごいですね……。最初から魔法が出せるとは思いませんでした。あっという間に私を超えていきそうですね」


「じゃあ次は私がやります!

清らかなる水の精霊よ、流麗なる力を我が手に集め、蒼き球を放て、《水球(ウォーターボール)》!」


 少しと言いながら大体の詠唱を変えたリュシアンは、手のひらの前に直径20センチくらいの水の球ができた。その後は、的の方へ魔法を飛ばし、的に当たるとオレリアンと同様にパシャッと音を立てながら割れた。


「やった、成功した! 魔法って楽しい!」


「まぁ……そうですよね。レン君にできるならリン君もできますよね……。それにしても詠唱を考えるのがリン君は得意そうですね」


「えへへ、ありがとうございます!」


「じゃあ次にカイト君お願いします。カイト君は黒い瞳を持っているので全属性魔法を使えますよね?」


「はい、それではいきます! 手に魔力を集めて、その後は……蒼き精霊よ、我が呼びかけに応え、揺らめく水の力を示せ!《水球(ウォーターボール)》!」


 カイトの手のひらからは40センチくらいの水の球が出てきて的の方に向かい、前の二人と同じように的に当たるとパシャッと音を立てながら割れた。


「うん、カイト君は大丈夫そうですね! 二人より先に始めただけあって魔力の流れ方が綺麗です」


「フェデリー先生、ありがとうございます!」

「カイトすごいね、私達のより大きかったよ!」


「お二人より先に魔法の授業をしてたので……。でもお二人の方がすごいですよ、私が五歳の時は魔法を打てませんでしたから」


「でしょ! 僕達頑張るから!」


「それでは、違う属性の魔法もやっていきましょう。私は水と火と闇しか教えられませんが、本は準備してきたので今、水属性を使ったように同じ事をすれば他の属性も使えると思います」


「「「はい!」」」


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