エピローグ
こんにちは!晴春述です!
更新しましたので、是非ごゆっくり〜〜!
「マジで?お前付き合えたの?」
「うん」俺は少し顔を赤くして言った。
「よっしゃー!!」と歓声が班のみんなから上がる。
「おいおまえら!はよ寝ろっつの!」
担任の怒鳴り声がした。お前ら、ずっとこのテンションだったの?
「まあ、寝ますか、疲れたし」
「だな!」田中克幸は、そう言って電気を消した。
帰りのバスが出発する。俺はまた、田中の隣だった。通路側だ。すると、向かいの斜め前の藤木さんが目配せをしてきた。「席変わろう」と。
しかし、昨日彼女ができたばかりなのに、こうやすやすと誰かと席を交換し、別の女子と隣にいていいものか、と思ったが、それは早速打ち破られた。藤木さんの隣は佐野だった。田中と藤木さんに気を使い、そしてしめしめと、佐野の隣へ席を交換した。しかし、なぜ藤木さんはこっちを見てニヤニヤしているのだ?
ふと思い出した。佐野と藤木さんは同じ部屋だった。だからか。だから付き合っていることを知っていたのか。少し見下されているように思えてムカついたが、別にどうでもよかった。なぜなら、僕には心強い大切な人がいるから。
そして俺はあの時のように、寝ている佐野のほっぺをツンツンしていた。そして、うつらうつら舟を漕いでいた佐野が、ツンツンされていたのに気付いて、突然起きて、「ええっ」と驚き喚いた。「なんでいるの?」と。なんで、とは失礼な。一応彼氏だぞ?そんな佐野に俺は、しーっ、と口元に人差し指を当てて牽制した。秘密を知られる人数は最小限にしなければ。
「てか、なんでいるの?」
「藤木さんが代わってくれた」
「そっか、あっちもカップルだもんね」
「そうだな」
そして、佐野が寝起きの伸びをし、他愛もない雑談を二人でしていると、担任が、CDかけるぞー、と、言ってきた。
そしてかかったのは、『ルージュの伝言』だった。
「ちぇ、林間学校も終わったのにこんな曲かよ」と誰かが言った。それを聞いて僕らはくすくす笑った。
でもそれは違う。これは終わりではない。たしかに林間学校は終わったが、僕らの青春は、まだ、始まったばかりなのだから。
どうも晴春述です!
これで最終回です。
しばしの連載でしたが、お付き合いありがとうございました!
(2024/07/19)
次の話で、また会いましょう!