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第1話 旅立ち

「ふぅーいっぱい取れました!お母様喜んでくれますかね!」


ガタガタガタ!!バキッ!


「あっ.....」


「ギリギリだったわ...よかった」


「あなたは.........」




「ジェルベラ!目を覚まして!お願い...目を覚ましてよ...」


幼い少女が眠るベットの脇で泣きながら娘の名前を呼び続ける女性がいた。

とても綺麗で美しい声、ただそんな美しい声を台無しにするくらい焦った様子で娘の名前を呼び続けている。




「ここはどこでしょう...早くお母様のとこに帰らないと怒られてしまうわ...」


暗闇の中で目を覚ました少女はそう言いながら勢いよく立ち上がると辺りを見渡しながら出口がないか探し始めた。

少女は一通り辺りを見渡してみても出口らしき物がないと思ったのか真っ直ぐ歩き始めた。


「うぅ...この様子だと当分抜け出せそうに無いですね...でも、へこたれてはいられないですね!」


少女は、暗闇の中を母に会いたいその一心で心が折れてしまわないよう自分を鼓舞しながら歩き続けました。

しかし、進んでも進んでも出口は見えません。


「お母様...どうすれば...」


少女の心が折れてしまいそうになったその時、遠くで何かが風に吹かれ揺れる音がしました。

いつも身近に感じていた心が安らぐような音に気づけば少女は、さっきまで感じていた疲れを忘れたかのように走り出していました。


「これは!お母様が庭で大切に育てていた樹にそっくりです!」


ジェルベラが暮らしている村では、女の子が産まれると村の中心に生えている大樹から枝をいただき庭に植え、一緒に成長して行く風習があるのです。


ジェルベラは見覚えのあるその樹に安心したものの、なんでこんな所に樹が?と疑問に思い辺りを調べました。

すると突然樹が輝きだしジェルベラは思わず目を閉じてしまいました。


「.......ここは?」


「ジェルベラ!」


「お母様?ここはどこですか?」


「覚えてないの!?あなたが森の中で倒れているのを見つけて急いでここまで連れてきたのよ?」


どうやら私は、山菜を採りに行った森の中で気絶してしまい、それを見つけたお母様が村の診療所まで連れてきてくれたようです。

でも気を失う前に誰かに会ったような...?


「そうですお母様!私は山菜を採っている最中に崖から落ちてしまいました...でも紅い色の髪の毛をした魔法使いのお姉さんが助けてくれたんです!でもそのまま私は気絶してしまって...それで...それで...」


「落ち着きなさいジェルベラ、私があなたを見つけた時辺りに人はいませんでした...でもあなたを救ってくれた優しい魔法使いさんがいたのですね」


そう言うとお母様は、私を安心させるように優しく温かい笑顔を向けてくれました。


「はい!でも私はそのまま気を失ってしまい暗闇の中を彷徨っていました...でも暗闇の中でお母様が大切に育てている樹に出会いました、それで樹がいきなり光出したと思ったら...」


「目が覚めたのね?あなたが暗闇の中で会ったその樹はね、あなたが生まれた時に植えた樹なのよ。もしかすると樹に宿る精霊が助けてくれたのかもしれないわね」


「精霊...ですか?」


「ええ、あの樹はね元は大樹の一部なのそれを今まで大切に大切に育ててきたから精霊様が宿ってくださったのかもしれないわ」


「そうだったのですか...帰ったらありがとうを言わないとですね!」


「ええそうね!」


「それに私を助けてくれた魔法使い様にもお礼を言いたいです!」


「魔法使いは空を飛びながら各地を旅しているの、だからもう会えないかもしれないわ...」


「だったら私も魔法使いになります!一生懸命勉強して立派な魔法使いになって旅に出ていつか恩返しがしたいです!」


「魔法使いになるのはとても難しいのよ?どんなに大変でも頑張れる?」


「はい!絶対になって見せます!」


「わかったわ...それならお母さんも全力で応援するわ!」


それからジェルベラは、毎日毎日魔法の勉強を続けました。

時には、ほうきから落ちてしまったり、自分の服に火をつけてしまったりミスを繰り返しながらも、確実に魔法の腕を上げていきました。

そうして魔法漬けの生活を送り続け数年ジェルベラは、16歳になっていました!


「いよいよ明日は旅立ちです!」


旅に出る前日の夜、ジェルベラはワクワクしすぎて寝られませんでした。

これから始まる旅でどんな出会いがあるのか、どんなに素敵なところに行けるのか想像するだけで内側に宿る魔力が暴走しかねないほどワクワクするのです。


「ボクも一緒に連れて行ってよ!」


「今、声がしたような...?」


ボクはここだよ!と庭に植えている樹がジェルベラに呼びかけてきたのです。


「樹が...喋った!?もしかして精霊様ですか?」


ジェルベラは、樹が話しかけてきたことに驚きつつも、昔の出来事を思い出し庭に出て恐る恐る樹に話しかけました。


「精霊?んーまぁそうなるのかな?っと、それより!僕も旅に連れて行ってよ!」


樹を旅に?さすがに無理じゃあないかなあー大きくて重たそうだし...


「あのぉ...さすがに樹と旅はできないかとー」


「そっか!確かにそうだ!ならこれならどうかな!」


樹がいきなり光出したと思ったらジェルベラの目の前に一本の魔法の杖が浮いていました。


「どう?魔法の杖!旅に連れていってもらう代わりに君の力になるよ!」


「んーまあこれなら...」


「じゃーきまり!一緒に行こう!」


なんか大変なことになってます??でもまあ...精霊様が一緒にいてくれるのはとても心強いですね...うん!決めました。


「分かりました一緒に行きましょう!」


「やったー!ジェルベラよろしく!」


「はい!よろしくお願いします!」


そして精霊の宿る杖を手に入れたジェルベラは、眠気が限界だったのか自分の部屋に戻ると直ぐに寝てしまいました。

どんなに楽しい夢を見ているのか笑顔のまま幸せそうに眠っているジェルベラを杖は、空が薄紅色に色づき鳥のさえずりが聞こえてくるような頃までやさしくやさしく見守っていました。


「お母様おはようございます!」


「おはようジェルベラ、今日はついに旅立ちの日ね」


「はい!」


「...ジェルベラ本当に行ってしまうのね?」


「はいお母様。私は、私を助けてくれた魔法使いに会うため、自分自身が成長する為に」


「覚悟は出来ているようね。わかったわ頑張りなさい!ただ旅の中で守って欲しいルールがあるの」


「はい!なんでしょう?」


「まずは危ないことをしないこと!命の危険がある時は、絶対に逃げなさい。次に仲間を作り大切にしなさい!旅の途中困った時一人じゃどうしようもない時に助けてくれる仲間の存在は大事よ。最後に、困っている人がいたら助けてあげなさい。昔のあなたのようにね」


「分かりました!」


「うん。ジェルベラ信じてる。じゃあ最後にお母さんからプレゼントだよ」


「はい」


「新しいほうきだよ。よくあのほうきがボロボロになるまで練習頑張ったね」


「ありがとうございます!お母様!大切にします」

「それではそろそろ出発します。」


「うん...寂しくなるね...でもいつか帰ってくるのをずっと待ってる!がんばってね!」


「はい!いってきます!」


「行ってらっしゃい!」


別れの挨拶をするとジェルベラは、泣いてしまわないように空高くへ一気に飛んだ。


頑張りますお母様!絶対に立派に成長して帰ってきます!


「それでは...えーと名前何でしたっけ?」


「あ、そっか僕の名前はアルブル!大樹の精霊であり今は君のパートナーだよ!」


「アルブル...ですか、可愛い名前ですね!」

「では、アルブル行きましょう!」


「うん!全速力だよ!」



こうして魔法使いジェルベラの旅が始まりました!!

































初めての投稿です!文章力、語彙力共に無いので変な文章かもしれません...でも自分でオリジナルの世界、人物を生み出してみたかったのでチャレンジしました!少しでも読んで頂けるとありがたいです!感想なども頂けると号泣するほど嬉しいです!よろしくお願いします!

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