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安達弾~打率2割の1番バッター~  作者: 林一
第7章 春季大会準々決勝 船町北VS龍谷千葉
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第46話 船町北VS龍谷千葉⑱

 7回の裏が始まる前、森崎監督は選手達に檄を飛ばした。


「おいお前ら! もう7回だっていうのにまだたったの6点しか入ってないぞ。今日は30試合連続二桁得点記録がかかってるんだ! あと最低4点は取ってもらわないと困るぞ!」


「はい!」


 7回の裏。この回からマウンドに上がるのは暫定エースの黒山。そして、打席に立つのは9番バッターの投手佐藤。船町北の外野陣は、前進守備のシフトについた。


 初球、内角にストレート。見逃しストライク。


 2球目、外角低めにカーブ。空振り。


 3球目、外角高めにストレート。空振りの三振。


 続く1番バッターの清村兄は、ネクストバッターズサークルから黒山の投球をじっくりと観察してから打席に上がった。


(なかなかいい球を投げるな。だけど、打てないほどでもないかな)


 船町北の外野陣は、引き続き前進守備についている。


(またさっきと同じ作戦か? まっ、とりあえず1球様子を見るか)


 初球、内角高めにストレート。見逃しストライク。


(なんだ今の球は! さっきまで投げてた球と全然質が違うじゃねえか! 前の打席は投手の佐藤相手だから力を抜いて投げていたって訳か)


 2球目、内角高めのさっきと同じコースにストレート。清村兄はフルスイングでバットを振るも当てることすらできず空振りを食らう。


(さらにスピードが上がった。なるほど、さっきからずっと外野の前進守備をやめようとしない理由がわかった。それだけ長打を打たれない自信があるってことか。しょうがない、今回は欲張らず内野と外野の間に落とすか)


 3球目、外角低めにストレート。清村兄は見事なバットコントロールでその球を捉えるも、球の勢いに押されサードへのショートフライに終わった。


(サードとレフトの間に落とすつもりだったがこの様か。黒山聡太、久々に対戦しがいのあるピッチャーに出会ったな。次の対戦が楽しみだ)


 続く2番バッターの小林を迎えたところで、船町北の外野守備は再び定位置に戻った。


 初球、外角にストレート。空振り。


 2球目、内角ギリギリにストレート。見逃しストライク。


 3球目、外角低めにスライダー。空振りの三振。


 黒山はこの回、1人のランナーも許すことなく打者3人をそれぞれ3球ずつ、わずか9球で完璧に抑え込んだ。


      123456789

  船町北 0102000

 龍谷千葉 1021020


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