表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
安達弾~打率2割の1番バッター~  作者: 林一
第7章 春季大会準々決勝 船町北VS龍谷千葉
45/479

第44話 船町北VS龍谷千葉⑯

(これで2本目。ようやく追いついたぞ安達弾。見たか俺の逆方向への華麗なホームランを。次の打席で追い抜いてやるからな。覚悟しておけよ!)


 清村弟は一塁ベースを回る際にファーストの安達をまた睨みつけたが、当の安達本人はというと打球が飛んだライトスタンド方向をボーと見つめていたため、またもやそのことには気付いていなかった。


(水谷の奴大丈夫かな?)


 心配になった鶴田はまたタイムをとってマウンドに向かったが、水谷は落ち着いた様子だった。


「やべーな清村弟。あの球をホームランにするかよ普通。あんだけ見事にやられたら、もう落ち込む気にもなれねえよ。ま、単純に俺の実力不足ってことだな。また1から頑張るよ。まずはオーバースローからの投球のコントールと未完成のチェンジアップを完璧に仕上げないとな。それにアンダーからの投球だってコントロールはともかくスピードや変化球のキレ、まだまだ伸びしろはあるはずだ。あー早く帰って鍛え直してえな」


「その前に残り2アウト。しっかり頑張ってくれよ」


「もちろん。俺のさらなるレベルアップに向けた最強の練習相手だと思って全力を尽すぜ」


 この後の水谷は、何かが吹っ切れたような気迫溢れる投球を続け、5番バッターの田中をセカンドフライに打ち取ると、6番バッターの斎藤、7番バッターの片岡には連続ヒットを許すも、8番バッター西村をサードフライに打ち取り、その後の追加点を許すことなく水谷にとってこの日ラストのマウンドとなる6回裏の守備を終えた。


 水谷卓也。龍谷千葉打線相手に3回3失点。白田に続き3回2失点以内というノルマこそ達成できなかったものの、その3失点は全て清宮弟のホームランによるもの。もしも清村弟がいなかったら、水谷は龍谷千葉打線を3回無失点に抑えていた可能性もある。今回の水谷の投球は、龍谷千葉にとって白田以上のインパクトを与える結果となった。

 

      123456789

  船町北 010200

 龍谷千葉 102102


---------------------------------------------------------------


小説の続きが気になるという方は、ブックマークや

下にある☆☆☆☆☆から作品への応援をいただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ