表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
安達弾~打率2割の1番バッター~  作者: 林一
第32章 夏の甲子園1回戦 船町北VS秋田腕金
413/479

第404話 異常なストレート①

 野口が初球に見た137キロのストレートから、2球目142キロ、3球目146キロと球速を上げていき、4球目には148キロと初球から10キロ以上も速くなったストレートを見て、野口は打てる気がしなくなっていた。


(初球のストレートを見た時も凄いとは思ったが、それでも比嘉のストレートと同じか少し劣るくらいの印象だった。普通のバッターなら無理でも、比嘉の投球を見慣れている俺達なら何とか打てるかもしれない、そんな風に思っていた。でも、牽制を挟みながらどんどんストレートの球速が上がっていくにつれ、そんな希望はどんどん削がれていった。比嘉が投げるキレのいいストレートは、せいぜい140キロが限界。肩を痛める前に投げていた150キロのストレートはスピード特化型で、キレは全くと言っていいほどなくなっている。一方古田のストレートときたら、球速が上がっていっても尚キレは継続している。こんなストレート、今まで体験したことのない未知の領域だ。あまりにも異常過ぎて打てる気がしない)


 そんな野口に、古田の5球目のストレートが襲い掛かる。


「ストライク! バッターアウト! チェンジ!」


 半ば投げやりに振った野口のスイングは、外角高めにいったストレートのはるか下を振る空振りの三振となった。そして電光掲示板には、古田の公式戦自己最速と同じ150キロの文字が表示されていた。


      123456789 

 船町北  000001

 秋田腕金 00000


 比嘉のホームランにより先制点を入れられてしまい、さらには続く星にも出塁を許し3塁まで盗塁されてしまうという秋田腕金にとっては非常に嫌な流れから、最後は利き腕を右から左にスイッチしてからの自己最速タイのストレートでピンチを切り抜けるという熱い展開に、超満員の観客達も秋田腕金への応援を白熱させていた。こうして、エース古田の前代未聞の活躍により、流れは再び秋田腕金へと傾きかけようとしていた。


---------------------------------------------------------------


小説の続きが気になるという方は、ブックマークや

下にある☆☆☆☆☆から作品への応援をいただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ