007 やっぱり戦わないとダメですか・・・そうですか。
本日3話目
やって来ました異世界。
どちらに行こうかとマップを表示してみる。
「……うん、改めて確認するけど何にも無いね!」
地形の平面図が表示されているが、地図上の俺の現在地がマッピングされているだけで、他にマッピングされている物はない。
「普通は魔物とか素材とかお得情報が出て来るんじゃないのか?」
そう思うと『ピコン』とマップ上に赤や黄色と言った表示が出て来る。
「さすがイージーモード! やれば出来るじゃん!」
色的に赤が敵対者表示で黄色が素材かな?
鑑定と連動して表示はされないか?
試しに黄色いマーカーをタップしてみる。
表示には『???』と出て何があるのかは分からない。
「そこまでイージーモードじゃないのか……不親切だな。」
なんて事を勝手に言い放ちながら、マップを確認しつつ黄色マーカーに近付いてみた。
「あの花か?」
黄色マーカーが指す所に花が咲いていた。
花を鑑定してみるとこんな表示が出た。
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◆ 【夢見草】
根の部分に催眠を促す成分がある。
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使い道は分からないけど取り敢えずは採集だな。
俺は花を触りながら『収納』と念じる。
掘り返す事無く綺麗に採集出来て楽チンだね!
再びマップを開いて確認すると、黄色のマーカーの一部に今の夢見草の名前が表示されていた。
恐らく俺が夢見草を認識した事によりマップに反映されたんだろう。
夢見草の表示の無い、マーカーは別の素材なんだろう。
「別に使い道の分からない素材だし、分からない素材を優先して採集するかな。」
ある場所さえ分かれば、必要になったら転移して採集に来ればいいだけだし、今は情報収集を優先させよう。
食用出来る野草やら茸とかも黄色マーカーで表示されていた。
黙々と採集して歩いていたが、この少し先に赤色のマーカー表示されているモノがある。
「やはり確認はした方がいいよな。」
覚悟を決めてマーカーに近付くと、水溜まりのようなモノがあった。
「やっぱり序盤戦の定番だよね。」
鑑定するとスライムと表示されていた。
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◆ 【スライム】
Lv 3
HP 12
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「うーん、この世界のスライムはアメーバータイプか……可愛くない。」
スライムって言ったら、やはりあの曲線的フォルムがチャームポイントの、某ゲームのキャラがステキなんだけど、現実はこんなもんだよな。
「……と言うか俺よりレベルが高いんですけど!」
レベルとか以外なんの説明も無いし強いのかどうか分からないな。
もうちょっと親切設計でも良いのでは無いだろうか。
素材の時はある程度、説明されていたのだが今回は何も無い、とても不親切だ。
「逃げていいけど、やっぱり戦って検証しないとダメだよな……。」
アイテムボックスから長い木の棒を取り出して、用心しながらスライムに近付く。
「スライムって言えば核があって、ソコを攻撃すると倒せるんだっけ?」
ラノベで良くある設定を思い浮かべながら、スライムを観察する。
ただの水溜まりのようだが、僅かに少しずつ動いてるようだ。
透明な体の中にパチンコの玉位の大きさの赤い球が見えた、アレが核なんだろうな。
木の棒で赤い球を軽く叩くと、少し盛り上がっていたスライムの体が、『でろーっ』という擬音が聞こえて来そうな程、崩れていき地面に溶け込んでいく。
残った赤い球を収集する。
「……楽勝だな!」
再びマップを確認する。
やはりマップにスライムの表示が出ている。
スライムの表示をタップすると今度は説明文も表示されていた。
「体を構成する粘液は消化作用があるが、攻撃力は非常に弱く生き物の死骸のような無抵抗のモノしか吸収出来ない。仮に体に付着しても『ピリピリ』する位で危険度はほぼ皆無である。」
自分のステータスを確認したが、LvやHPは上がって無かった。
Lvが俺より高いけどスライムではダメなのか?
検証する為にスライムを目に付く端から倒していった。
100匹目でどうにかLvが1とHPが4上がった。
現在のステータス
◆ 名取 禅 25歳
人種 人間
職種 異世界の旅行者
Lv 2
HP 34
MP 532
スキル
属性魔法 火・水・風・土・光・空間
世界地図
鑑定
転移
無限倉庫





