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005 小さな事からコツコツと

 俺が異世界へと行けるようになってから数日……。



「校正作業が終わらん! ネットの方の投稿も出来て無いし!」


小さな事からコツコツと…………やるべき作業を後回しにした結果、結構な修羅場に突入していた。


普通であればキッチリとスケジュールを組んでるので、ここまで忙しくなる事は無い。


と言うか締め切り近くで無ければそこまで余裕が無くなる程、複数小説を書いてる訳では無い。


打ち合わせとか挿し絵のチェック、サイン入れとか細々とした作業はある物の、基本的に担当編集者が頑張ってくれるから、締め切り前で無ければ少し位ネトゲで遊んでも大丈夫な余裕はある。



「締め切り前だって分かってたのに、浮かれ過ぎて忘れてた……。」



調子に乗って異世界へ行って魔法を使い続けてしまった。


やはり俺の考察は正解だったみたいでMPを完全枯渇させると増え方が全然違う。

あと魔力の量や魔法の回数でも変化があった。


最初は数をこなしてから完全枯渇させた方が沢山増えて、増え方が悪くなってくると、魔力の量を多く使った魔法の方が良くなってきた。


MPが増えて魔力に余裕が出て来ると、色々と試せる回数も増えてくるので、お約束なお役立ち魔法を増やして行った。


お陰で空間魔法の一種のアイテムボックスや、旅のお供の必需品であるマップ機能。

マップに付属してるのか、ステータスの一種なのか良くわからないけど、鑑定なんかも出来るようになった。


スキル欄は大雑把にしか表示されないから、どの魔法を覚えているのかまでは出てくれない。


もしかすると、しっかりと意識すると出るかもしれないと試したら、スキル欄に鑑定とか色々な表示が出るようになった。


あと職種の所も断固拒否したかったので、延々と『変更、修正、改正~。』と念じていたら、異世界の旅行者に変更されていた。


こっちとあっちを往き来してるのであながち間違いでは無い。


ここ数日、寝る時以外は異世界に居座っていたが、危惧していた魔物やら獣等の危険生物に出会う事は無かった。


あと異世界人とのコンタクトも無い。


最初の場所から全然動いて無いせいと言う気もするが、お陰でLvもHPも全く変化は無かった。


魔法が使える様になってるんだから経験値と言う事で、増えても良さそうだと思っていたが、当てが外れてしまった。


「魔物が出て来てリアルバトルなんてのは勘弁して欲しいので良いんだけどね。」



まぁそれは良いんだけどね……。


「マジで時間が止まらんかな? 時間の体感速度が変わって1日が3日位になっても良いし!」



……異世界に行けても、そんな都合の良い力は無いようだ。


ちくせう……。


そんな事を考えつつ仕事を黙々とこなして行く。


いくら不思議な力を手に入れても、生きていく為には働かないといけないし、好きで書いている小説だ。


辞めるつもりは全く無い。



「働いたら負けで御座る。」


こんなセリフを言えるような人生送って無いしな。


「ああっーーーつ、終わらん! 誰かタースーケテーッ!」


好きな仕事ではあるが単調な作業は苦手なので、思考が色々と脱線する。


「今回の仕事が終わったら俺は旅に出る!」


旅と言ってもいつも転移している森から移動するだけだ。

野宿なんて出来る気もする気もないので、休む時はこちらの家に戻るつもりだ。


小説も書いて掲載しないといけないしね。


折角得た能力だ、使わないと勿体無い。

使わないなんて有り得ない。


「万が一、魔物と遭遇しても魔法で何とかなりそうだしな!」


色々と魔法を使って検証した結果、やはりイメージが重要で、ファイアボールにしても出して飛ばすと言うイメージだけじゃなく、その後までしっかりとイメージしないとダメだと分かった。


例えばファイアボールと飛ばして木を燃やすイメージをすれば、当たった瞬間に炎が拡がって木が燃え上がった。


慌ててウォーターボールで消火したのは内緒だ。


勿論、イメージした結果を得る為には魔力を多く消費したけどな。



イメージしても出来ない魔法もあった。


今、俺が書いている小説はコテコテの異世界ファンタジーで、剣や魔法で魔物を退治し、魔王なんかとガチで勝負するようなバトル物だ。


今までの魔法の検証でイメージ的には出来るハズだ。


恐らく、イメージに対して魔力が足りないのか、心の中で「これ無理じゃね? 何処の破壊王よ?」とか考えてるせいかもしれないけどな。


「封印されし厨二病が解かれるような事態は避けたいしな。」


極悪でハデな攻撃魔法には心惹かれるが、決して恥ずかしい呪文を唱える必要はないし、イメージすれば言葉に出す事も無い。


しかしイメージする上で、言葉に出した方がイメージし易いのも事実だ。


「小説の中の呪文は厨二魂全開だしな……リアルで言葉にするのは恥ずかしすぎる。」


その為に上手くいかないのかもしれない。





取り敢えずは、原稿を上げようか…………ちくせう。



現在のステータス



◆ 名取 禅 25歳


人種 人間

職種 異世界の旅行者


Lv 1

HP 30

MP 532


スキル 

属性魔法 火・水・風・土・光・空間


世界地図

鑑定

転移

無限倉庫

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