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039 タイミングが……。

 フロアさんとお姉さんズが孤児院に入って来て、離脱のタイミングを逃してしまった。


「あれ? ゼンさん達はどうしてここに?」


「「「あれあれ、金づ…げふん……鴨ネ……げふんげふん、お兄さんじゃないですか。」」」


金蔓とか鴨ネギって……。


「そう言うフロアさん達は?」


「「「私ら昔ここで世話になってたのよ。」」」


「今日は高級お肉が無料で手に入ったので……このお肉ゼンさんからだったですね! ありがとうございます。」


コイツら食べ盛りだからさ本当に助かるわ。

などとお姉さんズも感謝の言葉をくれる。


フロアさんとお姉さんズはこの孤児院出身なのか……。


「出身って言うか、こんな僻地ですので孤児率は高いんです。」


街と言っても辺境の開拓地だから、魔物も多いし、怪我や病気とかでの死亡率も高いそうだ。


「この街の人達は言ってみれば、働き口にありつけず食べる物にも困るような人が住んでた所を離れて集まったような物ですから。 だからこの街は薬草採集のような救済的な依頼とかを出してるんですよ。」


大体街の4分の1位が孤児院に何らかのお世話になっているそうだ。

確かこの街の住人は2万人位ってマップの街の情報で出てるから、5千人もか……多いな。


「孤児院というか街の教会が運営していますから、緊急避難所的な役割もしているんですよ。」


怪我とかで働けないとか子供を育てられないとか一時的な困窮者の受け皿もしているそうだ。

それ以外に教会の信者とかまで入れるなら街の住人の殆んどが該当するんじゃないかな? と言ってる。


「正に街の中心的建物って訳か。」


「それでもここの暮らしは楽じゃ無いけどね。」


お姉さんズの一人が言う。

お姉さんズも改めて自己紹介をしてきた。


一人目がリーさん。

身長が150センチ位で赤毛のセミロングに青い瞳をしている。


二人目がレイさん。

身長が160センチ位で黒髪のロングストレート。

黒い瞳に少しタレ目がちでおっとりしてそうな雰囲気だね。


三人目がレインさん。

身長が170センチ位で茶色いのミディアムロング。

黄色い瞳に切れ長のスーっとした目はお姉様って感じだね。


身長もそうだけど、特徴的なのはドン、ドドン、ドドドンって感じのアレだね! あえて何処を指してる身体的特徴は伏せるけど。


三人は同じ時期に孤児院に入ってずっと一緒に居るそうだ。


そしてフロアさん。

身長が150センチ位で茶髪の混じった黒髪のショートボブに茶色い瞳。

四人の中では標準とも言える安定のサイズだね!(何が?)

童顔でこの中では一番年年下に見えるが三人より二つ上の21歳だそうだ。


えっ? 他の三人同い歳?

しかも19歳……俺と同じ位かと……。


「「「私達はフロア姉さんの紹介でギルドに入れたんだ。」」」



そんな感じで改めて自己紹介とかをしている内に離脱のタイミングが完璧に逃してしまった。


「ゼンさんの倒した魔物の肉でアレですけど、是非食べて行って下さいね。」


「私達もお客さんに薦めるけど、食べる事なんて殆んど無いお肉だから楽しみだわ。」


「他の子達も貰ったみたいだから暫くはお肉三昧ね。」


「庭の畑の野菜と合わせれば大分食費が助かるわね。」


肉はシンプルに塩と胡椒で味付けしてあるだけだが美味しい。


「うめー! 肉が柔らかくて噛まなくても口の中で溶けるようだぜ!」


「「おいちぃ~~~♪」」


子供達も大喜びだ。


子供達に混じって違和感がない精霊ズも楽しそうに食べている。

存在感が無かったのは子供達に同化していたからか!


みんなが美味しそうに食べてる様子を見るとなんとなくホッコリするよね。

肉は腐るように……カード化してるから腐らんけど、食べるのにどれだけかかるの? って感じだからもう少し教会に寄付するか。

フランクボアとマーム牛の肉カード10枚づつ位。


小分けしたカードじゃなく、解体した時の状態のカードだから豚肉3~4トン、牛肉10トン越えだけどね!


「こんなにいいんですか?」


院長さん曰く、食べ切れないのなら売れば良いのでは? と言ってくれるが幸いお金には困ってないし、売ろうと思えばカードはまだまだあるのだ。


孤児院で消費して貰った方がいい。


「小分けしてないので使いづらいかもしれませんけど。」


「解体スキルは持っているし、ちゃんとイメージすれば肉の部位とか量とかは簡単に分けれますから大丈夫です。」


そうなのか?

俺は何も考えずに解体スキル使ってるからそんな細かい芸当が出来るなんて思ってなかったぞ。


解体は自動的に取れる素材がカードになる位しか思ってなかった。

俺の解体で出来た肉のカードは枝肉状態のままだ。


「普通は皆さん同じだと思いますよ。 お肉屋さんとか主婦とか料理を作る人じゃないと中々、細かく分けたりしませんからね。」


出来なくても細かく切った後に分けたら同じだから、冒険者の方々と言うか、男性の方は出来ない方が多いと言う事だ。


確かにマヌーケ兵長に頼んで小分けして貰った兵士達は一生懸命切り分けてたしな。


あまり気にしないようにしよう。

そして、今度ゆっくりと試してみよう!


でもまぁ問題無いなら受け取って貰おう。


「本当にありがとうございます。」


院長さんも何度も俺にお礼を言ってくれる。


「いえいえ、私が何かした訳ではありませんので」


俺がそう言うと子供達がミズとミドリの勇姿を喋り始める。


本当に俺は見てただけだしな!



そう言えばと、フロアさんが何かを思い出したように俺に話しかけてくる。


「ゼンさん達、冒険者ランクアップおめでとうございます。」





はっ? 何を言ってるんだ?

いつも読んで頂きありがとうございます。


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