035 薬草採集しますよ。
本日3話目です。
一通り買い物を済ませた後に薬草の採集に向かう事にした。
勿論ギルドの依頼と言うよりも、俺がポーションを作る為の素材集めという感じだ。
だってほら、良くあるだろ? 冒険者の上位ランクなんて戦力に考えられて、自由に移動が出来なくなるとか言うヤツな。
聞いてはいないので、俺が思ってるだけかもしれないが、本来の目的である『異世界を旅する』に支障が出てはダメなのだ。
「ヤブヘビはごめんだ。」
その点アレだ、ポーション作りは良い! ケガや病気をしてもすぐに治るんだぜ! 買わなくても自作出来るなら旅をするにも安心だ。
という訳でやって参りました外の草原~。
「なんか異常に子供が多いな……」
草原にシルフィ達と同じような大きさの子供が沢山居る。
小人族って訳でも無いだろうし、歳が一桁代のお子様なんだろうな。
「フロアが言ってたじゃん。 小遣い稼ぎで受ける仕事だって。」
そうだけど、一体何人居るんだ? 街中の子供が集まってる訳じゃ無いよな?
「気にしてもぉ~、分からないならぁ~、考えるだけぇ無駄ですぅ。」
それはそうか。 さっさと薬草を集めよう。
俺には必殺の『鑑定』様があるからな。
早速マップ上を鑑定すると、辺り一面黄色だった。
「もしかしてここの草みんな薬草なのか?」
俺は試しに目の前の草をアイテムボックス経由で採集する。
この方法は根とかも残さず綺麗に採集出来るので便利だ。
収納して直ぐに手に出しているから、もし周りが見ても普通に手で抜いてるように見えるだろう。
まぁ手っ取り早いだけで、人目を気にしている訳じゃ無いんだけどな。
「早速、手元の薬草を『鑑定』っと。」
一度はキチンと鑑定して認識しないとな。
マップの表示がキチンとされない。
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◆ 名もない草
繁殖力がとても高く何処にでも生える。
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「雑草じゃねぇか!」
取った草を投げ捨てる。
気を取り直して、さっきと違う種類の草を抜く。
鑑定結果は、何処にでもある草で説明文はさっきと同じだ。
マップじゃ区別出来ない位、周り一面素材なのに何故に雑草!
「……兄ちゃんさっきから何をやってるんだ?」
俺の近くで採集をしてた子供が1人声をかけてきた。
「怪しい挙動だが薬草の採集だぞ。」
「見ていてぇ~、楽しいですけどぉ、本人はぁ至って真面目なぁ~、薬草のぉ採集ですぅ。」
キミら二人とも何気に酷いぞ!
「はぁ? 普通の草なんて珍しいのに、ピンポイントで抜いてるから何をしてるのかと思ってたのに!」
この草原では薬草より雑草の方が珍しいのか……。
子供の驚く声に誘われて周りのお子様達が集まって来る。
「何々、どうしたの?」
『この草原でただの草なんて初めて見た~!』とか驚くのは止めて!
ある意味レアアイテムじゃね?
「お兄ちゃん薬草はコレだよ。」
集まったお子様達が採集した薬草を見せてくれる。
くぅ……その優しさが痛い!
……でも丁度良い鑑定しよう。
鑑定したら説明文はさっきの雑草と変わらないじゃないか!
名前が『ポーション草 1』とか2とか番号が変わるだけで、見た目も何が違うか分からん!
しかーし、鑑定して認識した今の俺は一味違うぜ!
イージーモードの力を見せてやるぜ!
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