033 本屋さんに行ってみる。
魔道具屋で買った商品のカードを受け取る。
「そう言えば梱包スキルは持ってねぇんだったな。」
簡単だから覚えてみろと言われて、魔道車(エアバイクでいいか。)を出した。
「普通はカードに戻す時にまた梱包スキルを使う訳だが、解体スキルがあるだろ?
解体スキルを使う時は分解するようなイメージでする訳だが、コイツは分解したらダメだからな、そのままをカードに入れるようにイメージするんだ。」
解体スキルも分解するようなイメージはした事が無いんだが……貰い物ってのもあるのか?
「それで、イメージが出来たら『梱包』って唱えるんだ。」
とりあえず『梱包』と唱えてみる。
エアバイクはカードに戻った。
やっぱり何も考えずに出来たな………スキルも取得してるし。
「コレで場数を踏めばレベルが上がってちっとはデカいのもカード化出来るぜ。」
案の定スキルレベルは無い。
ビバッ!イージーモードである。
同じように食べ物で『保存』とやると取得出来るからそっちも試して見ろと言われて、魔道具屋を後にした。
言われたように屋台に行ってみると、やはりカード売りだったのでエアバイクと同じように一度出してからカードに戻した。
「やっぱりカード化があれば、アイテムボックスなんて要らなくね?」
何度も同じ事を口にする。
「ん? でもカードも大量にあると邪魔になるぜ。」
「バックなんかに入れてもぉ~、嵩張る物はぁ嵩張りますぅ。」
カードとかを入れるバックが邪魔に感じるか。
アイテムボックスだと盗難防止にも良いかもな。
そう思うようにしとこう。
手ぶら感覚で買い物が出来るので、思わず食品を大量購入してしまった。
肉串でも1本大銅貨1枚、100円程度だしな。
「でもこれは買いすぎだと思うぞ。」
屋台の商品を買い尽くす勢いで購入してしまった。
肉串やスープ、ジュースに雑炊みたいな物。
パンも黒パン、白パンにフランスパンっぽい物。
焼き菓子、クッキーにアメちゃん。
全部で何百人前だって程、大人買いをしてしまった。
「これだけ買っても銀貨1枚にもならないから良いだろ。」
そうやって食べ物屋台のエリアを抜けて行く。
「ここからは雑貨とかのエリアか?」
青空市場っぽく、地面に敷物を敷いて雑貨を売っている所に変わっていた。
「安く買うならぁ~、こっちでもいいけどぉ、良い物を買いたいならぁ、ちゃんとしたお店が良いそうですぅ。」
風の精霊の話では、屋台の雑貨は当たり外れが結構あるそうだ。
「ちゃんとしたお店は品質管理が行き届いてるからな。」
そう言う物かと思い、そのエリアをあっさりと通過してお店のエリアに行く。
さっきの魔道具屋の方に戻って来た感じだ。
「調剤や錬金術の本って言えば薬屋に置いてるのかな?」
何となく有りそうな場所を考える。
「あそこに有るんじゃね?」
ディーネが指差した先には本屋さんがあった。
異世界でも本屋って在るんだ……紙は高く無いのか?
「俺の小説も仕入れてくれんかな?」
買ってくれるなら異世界でも大歓迎です!
お願い買ってください!!
「紙もぉ~、錬金術で作れるのでぇ~、お手頃ですよぉ~。」
なんと、羊皮紙とかじゃなくて植物紙が普及してるんだ。
何かもう時代設定間違って無いか?
街の見た目や貴族制とか考えると中世っぽい感じだけど、物によっては現代、場合によっては未来って感じがするよ。
本屋があるって事は活版印刷とかの技術もあるのか?
「活版印刷って何ですかぁ~? 文字は複写の魔法で転写しますよぉ。」
変な所でファンタジーかい!
とりあえず本屋さんに入ろう。
現在のステータス
◆ 名取 禅 25歳
人種 人間
職種 旅人(異世界の旅行者)
Lv 86
HP 591
MP 532
スキル
属性魔法 火・水・風・土・光・空間・複合
精霊魔法 木・水
世界地図
鑑定
転移
無限倉庫
解体
梱包(New)
保存(New)
精霊の加護 木・水





