032 異世界も考える事は同じらしい。
本日3話目です。
また一つ俺は賢くなった……と思っておこう。
何か物理学を否定されたようで納得……物理法則を無視した魔法なんてトンデモ現象が在るのに今更か!
全て納得した。
各部屋の広さを言って、それに合う空調の魔法具を決める。
空調の魔法具はちょっと大きめの空気清浄機っぽい感じだ。
石油ファンヒーターの方が近いか?
「生活用品はまぁこんな所だろう、足りなきゃまた買いに来いよ。」
オッサンはそう言って来る。
今現在使う物があれば、確かに一度に揃える必要は無いな。
気になったら買えばいい。
転移魔法があるしな。
生活用の魔道具選びが終わったのでいよいよ魔道車だ。
「魔道車って言っても選択肢は余りねぇがな。」
個人乗りか、複数乗りかで大きさが変わるだけっぽい。
「デザインは今の流行りとかないしな。 永く使うから大体同じようなデザインにしてる。」
作り手によって形は変わるので、そこで好みは別れるが、そのお店に置いてある魔道車自体は同じだ。
「だから魔道車を見れば、何処其処の誰の造った魔道車か分かるぞ。」
魔道車を買いたいヤツは、他の人が乗ってる魔道車を見て、買う所を決めるらしい。
俺はデザインに拘りはないからここで良いな。
入る時にチラッと見たけど、近未来的でカコイイじゃん。
思わず変形してロボットになりそうだ。
「コイツは1人乗りだけど、カード化出来ない荷物を乗せる所があるし、魔物と戦う時に壊され無いように、頑丈な作りにしてるから、見た目はちょっとゴッツイ。」
でも冒険者には人気があると言う事だ。
「あとは、本当に移動用だけならコレだな。」
同じような大きさで後ろに座席があるが、実用性重視でぶっちゃけデザインが悪い。
なにか日本が誇る、世界一の生産台数を記録するバイクの後ろに人力車を付けて、両方ともタイヤを無くしたらこんな感じかな、というデザインだ。
アジアの観光地で活躍してそうだな……。
「さすがにこっちは乗りたくないな……。」
作っては見たが、ぶっちゃけ売れて無い!」
言い切っちゃったよこのオッサン。
「普通は個人で乗るモンだ。 でもこんなこともあろうかと……。」
最初に見た魔道車をそのまま小さくしたヤツが出てきた。
「移動用に子供用ってのも在るんだ。 嬢ちゃん達は小人族だから丁度良いんじゃねぇか?」
子供用と言うか小さい背丈の種族用だな。
「しかもコイツは合体するんだぜ!」
なにぃ、合体ですとぉ!
合体と言う言葉に心惹かれたけど、見た感じサイドカーっぽくなるだけのようだ。
でもまぁ、見た目は悪くない。
「単機で個人で乗れるし、合体させれば、1人の操作でみんな移動出来るぜ。」
真ん中の大きな魔道車で運転するだけじゃなく、サイドに付けた魔道車でも操作出来るらしい。
「合体すれば1個の魔道具だしな。」
「それじゃコレにするかな。 値段は幾らだ?」
今まで気にして居なかったが、値段を全然聞いてなかった。
「コイツはデカいのが銀貨2枚、小さいのが銀貨1枚と小銀貨2枚だから、銀貨4枚と小銀貨4枚だな。」
3台で4万4千円か……本当に安い自転車価格だな。
「だが特別に3台セットで銀貨3枚と小銀貨9枚に大銅貨8枚まで負けてやるぜ!」
合計4万4千円の所をセットで何と3万9千800円!
何とお値段サンキュッパー! 大変お買い得ですよぉ~、と言う台詞が脳内を駆け巡った。
どうしてこう、4万とか区切りの良い値段にしないで、端数になるようにちょっとだけ下げるかな?
余り意味があるように思えんがお得感があるのか?
他の魔道具全部で大銀貨1枚と銀貨7枚だったが、値引きされて大銀貨1枚に銀貨4枚と小銀貨8枚になった。
17万円が14万8千円……イチヨンパーって………。
商売の価格の付け方は異世界も同じなんか………。
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