027 ちょっと異世界ナメてました。
本日１話目になります。
ホラ、あれだよイモ虫の魔石……１５００円だったんだよ？
雑魚って言っても魔石は魔石じゃん？
オオカミとかゴブなんかも似たようなモンじゃん？
特にゴブなんて使い道無いよね？
それこそ１匹、銅貨数枚クラスじゃねぇの？
枚数多くても５０万越えてくれたら嬉しいな～位に思ってたよ！
俺の頭の中じゃ、ゴブがイモ虫と同じ位で、オオカミがちょっと高い位じゃないかと思ってたんだ。
それが………７２９万６千円………………。
「全てが最高品質の素材でしたので。」
確かにゴブリンは低ランク冒険者が狩って来て、精々大銅貨５枚位で１匹５００円程度にしかならないらしい。
ゴブでも倍の金額……解体スキルのレベルも馬鹿にならないな。
「大銀貨が多いようでしたら、小金貨７枚でもご用意出来ますし、使いづらいのでしたら、銀貨７２９枚でもお支払は可能です。」
金貨なんて縁が無いって言ってたの誰よ？
この金貨を向こうで換金して……ダメだ！ 小金貨は１円玉の大きさしかない。
こっちで１００万円の価値があるのに数万円に換金してどうする！
純金でも無いし、ましてや訳の分からない材質が使われてるんだろ？
ダメダメじゃん！ 金の価値がこっちが上なんて………。
「後は、ギルドカードは預金機能がありますので、多い分は預金されますか？」
意識が遠くに行ってる間も話は続いていたようだ。
ギルドは銀行も兼ねてるってのも定番だな。
「そうだな小金貨７枚分は預けようかな。 二人共、配分はどうしようか？」
俺一人が貰う訳にはいかないからな。
「別に私らは必要無いからゼンが預かっててくれよ。」
「必要にぃなったらぁ～、適当に狩ってくるのでぇ～。要りません～。」
確かに二人なら簡単に稼ぎそうだ……と言うかミズとミドリを適当に放しておけば勝手に狩ってくれるな。
「じゃあ、せめて小金貨１枚分は持っててくれ。 俺一人だけ持ってるのも怖いしな。」
「いや、本当にいいぞ。 それに色々と魔道具を買うって言ってたろ？」
そう言えばこの街に来た目的は魔道具を買うためだった。
「分かった。 俺が全部持っとくわ。」
「それで良いですぅ～、足りなくなったらぁ～、また狩って来るですぅ。」
いや７２９万だよ？ 自動車でも高級車が買えるよ⁉
こっちの乗り物の魔道具でも自転車並って言ってたじゃん。
「どれだけ魔道具を買い占める積もりよ………。」
フロアさんも呆れてるじゃん。
一先ずは俺のカードに入れる事になった。
支払いはカードで出来るらしいし、ギルドのある所なら村とかでも大丈夫らしい。
出来ない所は物々交換レベルの村らしいので、基本的にお金は必要無いそうだ。
「それでも、何があるか分かりませんので多少は持っておいた方がよろしいかと。」
ダウトさんのそう言う助言に従って端数……と言っても多いが銀貨２９枚と小銀貨６枚を現金で受け取った。」
２９万６千円が端数ってどうよ⁉
俺の小説の印税なんて………ダメだ！ 考えたら負けだ。
「本当に凄いんですね～……そんな人達に低ランクの受けて貰わないといけないんですね。」
フロアさんがボソッとそんな事を呟いているが、確かにランク試験を受ける為にまずは、ランク１０か９の依頼を受けないといけなかったな。
「規則なら仕方ないだろ。チャッチャと終わらせたいから、依頼ボード見て行こうぜ。」
そう言って俺達はボードの方に移動した。
「お疲れ様～、大変だったでしょう？ こちらで冷たい飲み物なんて飲みながら、休憩しませんか？」
「お腹が空いてますよね？ 今日はマーム牛の特上肉があるんですよ！」
「小金貨１枚の高級ワインがオススメ！」
うわっ、お姉さんズの事を忘れてた！
売買を分からないようにするために、買い取り部屋を別にしてたんじゃ無いのか………。
「「「ギルド職員の特権です！」」」
職権濫用じゃね？
「………ノルマがキツイんです。 テヘッ♪」
フロアさんも俺の腕をホールドして逃がす気が無い⁉
「とりあえず依頼をだね………。」
逃げられそうも無いので、適当に食べて解放して貰った。
（依頼は適当に選びました。）
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