表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/46

023 やっと街に入れたよ。

本日3話目です。

 とりあえず、助言に従って身分証を作って貰って、別に冒険者ギルドでも登録する事にした。


「別にここで身分証を作るのなら、態々冒険者登録する必要性はないのでは?」


「かーっ、分かっちゃいねぇな! あのよぅ、冒険者ちゅうのはロマンよ! 男のロ・マ・ン! 分かるか? 男なら冒険に憧れるモンだぜ!」


ビシッっといい笑顔で力説するけど……何となく分かるけど、分かりたくないな~。


「私らは女だぞ?」



まぁ、冒険者ギルドに登録した方が、仕事の受注や買い取り等のメリットがあるそうだ。


「素材の買い取りは他の商店とかでも出来るけどよぉ、気を付けないと買い叩かれたりするんだよ、多目に税金名目で水増しされたりな。」


税金分差し引いてコレ位と買い叩かれたりするそうだ。


「その点、ギルドは相場がキチッとしてるしな。 勿論、ギルドで手数料分の中抜きはするぞ。 でも誤魔化しがねぇ分の安心出来る。」


中抜きが無いなら上手くやれば直接がいいのでは?


「かーっ、分かっちゃねぇな。例えばだぞ? さっきのブルーキャタピラーの魔石を商店に持ってくだろ。 そしたらお前はいくらで売るつもりだ?」


「さっき、大銅貨1枚って言ってたからその値段で……。」


「そりゃ、俺がそう言ったからだろ? 勿論、ここでも手数料は中抜きしてある。 大体、直で卸して大銅貨1枚と銅貨2枚だ。 ギルドなら端数は切り捨てるから大銅貨1枚で同じ位だな。」


相場を知らないと平気で銅貨1枚とか言うそうだ。


「商人とかなら別だがよぉ、イチイチ相場なんて調べねぇだろ? 面倒クセー。」


そう言った意味ではギルドに売る方がマシだな。

1200円の魔石が100円になるってどんな詐欺よ?



「まぁそれでも個人の自由だ。 話が逸れたな、じゃあ身分証を作るから、そこの鑑定盤に手を乗せろ。」


何だかんだ言って色々な助言をくれる……いい人だな。



鑑定盤に手を乗せると鑑定盤が青白く輝く。


鑑定盤が赤色になったら犯罪者として詳しく取り調べるらしい。



「犯罪歴はねぇようだな、問題なしだ。……ちょっとそのまま待ってろ!」


手を乗せた鑑定盤の上の方の、会員カード位の大きさの薄い窪みに、調度嵌まる位のカードを乗せる。


青白く光っていた鑑定盤の光が、カードに集まって消える。


「よしコレで終了だ、一応名前とレベルとか確認しろよ。」


鑑定盤に手を乗せて流した魔力で登録するらしい。



出来た身分証には、名前と種族とレベルだけが記載されていて、他は何も書かれていない。


あとは、カードの裏面に『ダスティ辺境伯住民証明書』と刻印されてるだけだ。


「コレだけなんですか……。」


「ステータスなんて他のヤツに簡単に見せるモンじゃねぇだろ。 鑑定持ちなら全部見れるそうだけどよぉ、普通は秘密にするモンだぜ。 特に年齢は全ての女を敵に回すからな……。」


やっぱり年齢は……ダメですか。


「勿論、本人が良いなら、見せたい項目を念じながら、カードに魔力込めると映るぞ。」


試しに他のヤツに見えないようにしてから、ステータスを映るように念じると名前とかの表示が消えてステータス一覧が出て来た。


「パーティーを組んだり、依頼する条件の確認に依頼者が見る場合とかあるんだわ。」


依頼に必要なスキルとか有った場合や、パーティーで仲間に入る時に何が出来るかを確認するそうだ。


「冒険者ギルド発行のカードでも同じ事が出来るから、どっちでも構わねぇが、さっきも言った通り宿屋ならコッチのカードが値引きを受けれるからな。」


カードを間違うと値引きされずに高い料金を払わされると……冒険者ギルド以外はこっちのカードを使おう。


何に対して値引き受けれるか分からないしね。


魔力と言っても個々で違うらしく、登録した魔力の持ち主以外は見る事が出来ないらしい。


「これを見せる事で本人確認をする訳か。」


そのままステータスを反映しているから偽名とか使えないな。


「因みに、冒険者カードは偽名OKだからな!」


何故に?


「ホラよ? 二つ名とかあるじゃん! 流離い(さすらい)のマヌーケより、流離い(さすらい)のエランドとかが良くね?」


「キサマら………。」


「申し訳ありません、マヌーケ兵長様!」


「申し訳ありません、流離い(さすらい)のエランド兵長!」


「迷子のマヌーケ……し、失礼しましたっ!」


名前が間抜け……いやマヌーケか……エランドって何処から付けた名だ?

最後のヤツぶっ飛ばされたけど……。



「俺の名前の事はいい。 さっさと始めるぞ! 次だ……。」



ディーネとシルフィの二人も同じ様に問題なくカードを手に入れた。


と言うか……犯罪歴と名前とかだけなら、改ざんする必要はあんまり無いんじゃ……いやダメか、年齢3千越えと8千越えだった。


「何かぁ~、イラッと来るぅ~、思念を感じましたぁ~。」


おっと、シルフィがこっちを睨んでる……年齢じゃなくてレベルだな! レベル、レベルっと。



「よし! コレで終了だ。改めて良く来たな! ダスティ辺境伯、最果ての街『エント』へ!」





ようやく俺達は街に入る事が出来た。

読んでくれてありがとうございます。


ブックマークなど、評価して頂けると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ